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脚本46「これは桃色事件」

《本格超大真面目バトルものです……よ。
え、ふざけてる?》


○登場人物
・流血の花見会長(りゅうけつのはなみかいちょう)
・桜下のマリア(さくらしたのマリア)
・嘘っぱち七緒(うそっぱちななお)
・屋根裏の影法師(やねうらのかげほうし)


【1】戦国の一本桜前。

●流血の花見会長は戦国の一本桜の場所取りに来る。

流血「花見の時期、それは我々花見ジャンキーにとっての! 戦国時代!紅のストーンキューブよ、この場所を私のものにし給え」

●マリアが戦国の一本桜の場所取りに来る。

マリア「これは、紅のストーンキューブ!」
流血「やはり今年もいるか。桜下のマリアよ!」
マリア「やはり貴方でしたか、流血の花見会長」
流血「先手は俺が頂いた。おとなしく、その桃色のストーンキューブを捨てるのだ」
マリア「戦国の一本桜、この下は力づくでも奪い取らせていただきます」
流血「なに、私のストーンキューブは既にこの場所に!」
マリア「流血の花見会長ともあろうお方が、お気づきでないとは」
流血「なんだと、何を言っている桜下のマリア!」
マリア「この戦国の一本桜。まだ満開ではないのですよ」
流血「ゴフゥッ!」
マリア「時期を見誤ったようね。《花びらの陣》!」
流血「は、花びらが円を描いて! しまった! 花びらで場所取りをされてしまった!」
マリア「そして、新技を見なさい。《サンクチュアリ》!」
流血「な、花びらが高速回転を! や、やりおる、さすがは桜下のマリア。花びらは自由自在か」
マリア「うふふふ、この場所はいただきます」
流血「かまうか、《血の陣》! ゴフゥッ!」
マリア「しまった! 貴方の吐血グセは今だ健在でしたか」
流血「さぁ花びらよ、血に染まれ。《お母さんの、夜なべ……》」
マリア「花びらが! 鮮血に染まってゆくっ……」

●嘘っぱち七緒入り。

嘘「ふふふ、君たち、僕をお忘れじゃあ、ないか?」
マリア「貴方はっ」
流血「嘘っぱち七緒!」
マリア「生きていたのですか……」
流血「貴様のストーンキューブは! 煌きのストーンキューブは私が破壊したはず! なぜここに」
嘘「流血の花見会長、それは全てこの日のための作戦ですよ」
流血「なんだと!」
嘘「戦国の一本桜。十年に一度開花すると言われる桜。桜下のマぁリアぁ! この桜の起源を言ってみな」
マリア「戦国時代、多くの戦火をかいくぐり、枯れることなく生き続けた桜。その桜の樹の下は、この世の聖域と呼ばれる」
嘘「その噂の発端、そしてその事実を裏付けた女がいる。そう、君が桜下のマリアと呼ばれることとなった所以だ!」
マリア「ええ、それは確かにわたくし」
嘘「憎いよ、貴方のせいで僕は、僕はこの戦に生まれながらに囚われているんだ! 母さん!《仮初めのストーンキューブ》!」
流血「母さん、だと!? 桜下のマリアに息子がいたのか! そして、その息子が嘘っぱち七緒だと!?」
嘘「決まった《狼男の再来》君、動揺したね」
流血「しまった! 狼男の再来か、嘘っぱち七緒、また嘘をつきやがった!」
嘘「余裕をかましていてもいいのかな、流血の花見会長」
マリア「七緒の嘘に引っかかったが最後、動揺した瞬間術は完成する」
嘘「紅のストーンキューブを、いや、その、ただの石ころを見てみるがいい」
流血「なにっ!? 私のストーンキューブが、ただの石ころになっている……っ!」
嘘「それが僕の新しいストーンキューブ《仮初のストーンキューブ》さ。あんたは1年前から僕の術中だったんだ」
マリア「七緒、嘘っぱち七緒! よくやったわ、ギリギリ均衡を保っている」

●屋根裏の影法師、遠くで入り。

影法師「下々の民よ、なにを急いている」
嘘「誰だ!」
流血「貴様はっ! 屋根裏の影法師!」
流血「しまった! ここは奴の地元であった!」
マリア「屋根裏の影法師、やはりこの日を選びましたか」
嘘「一年に一度だけ外出するという正体不明の戦人……」
影法師「久々の日光だ、存分に浴びるとしよう。喰らいなさい《極楽浄土》」
マリア「な、いったい何を」
流血「わからない、奴と会うのはまだ二度目なんだ」
嘘「いいや、僕にはわかる。屋根裏の影法師、奴とは初対面だが僕にはわかる!」
影法師「勘の良いお方がいるようで」
流血「なんだ、何をされたんだ!」
マリア「教えるのよ、七緒!」
影法師「口にできますでしょうか。《極楽浄土》……」
嘘「ガハッ!」
マリア「七緒!」
流血「な、なにがおこっているんだ」
嘘「こいつは、やばい」
影法師「もういいでしょう。言ってしまいなさい嘘っぱち七緒」
嘘「僕の、仮初のストーンキューブを見てみろ」
マリア「えっ?」
流血「これは! 黒い、ストーンキューブ……」
影法師「そのストーンキューブは、私のです。私の、暗黒のストーンキューブ」
嘘「暗黒の……」
マリア「ストーンキューブ……」
流血「最悪の展開だ。《血の陣》!ゴフッ」
影法師「《極楽浄土》」
流血「俺の吐血が、消えた!?」
マリア「《サンクチュアリ》!」
影法師「《極楽浄土》ぉぉ!」
マリア「花びらが、動きません……っ!」
影法師「一年の大半を暗い部屋の中で過ごす私だからこそなし得る大技。《極楽浄土》」
嘘「グフぅっ!」
流血「嘘っぱち七緒!」
嘘「やつは、影を操っている……。ストーンキューブも影の仕業だ」
影法師「愚民よ、跪きなさい」

●全員影に膝カックンされる。

嘘マ流「!?」
影法師「よい景色である」
嘘「《産声騙り》」
影法師「ぐおおおお!」
マリア「屋根裏の影法師がっ!」
流血「な、なにをした嘘っぱち七緒!」
嘘「産声騙り。やつに嘘の記憶を流し込んだ」
流血「流し込んだだと!?」
マリア「なんて能力……」
嘘「能力ではない、僕は奴を隈なく観察していただけ」
マリア「観察?」
嘘「ああ、奴の黒歴史、それに関わるワードを呟いただけさ」
影法師「嘘っぱち七緒っ! 許さん! 私の過去を!」
流血「奴になにがあったんだ」
嘘「少し考えればわかること。一年に一度の外出、その大半は暗い部屋。友人はいないであろうあの性格。そしてこのドギツイ体臭だ」
流血「そうか」
マリア「わかったわ」
影法師「や、やめてくれ……」
嘘「さぁ、皆。声を揃えよう」
流血「ああ」
嘘マ流「屋根裏の影法師……。学校、行けよ」
影法師「流血の花見会長……」
流血「貴様の極楽浄土、強かったぜ」
影法師「桜下のマリア」
マリア「今回は引き分けね」
影法師「嘘っぱち七緒……」
嘘「さぁ、戦国の一本桜は満開だ」
嘘マ流影「花見を始めよう!」

終わり


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