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脚本14-2「レンジ・イモータル‐ゼロドリップ‐」

脚本14-1「レンジ・イモータル‐ゼロドリップ‐」の続き


コンビニ「イモータルズよ《消化生物》襲来だ、これより迎撃態勢へ移行する。征一郎、新人が入ったようだな。いまこそその力を見せる時だ。集結せよ! ドリップ・イモータルズ!」
芹沢「来たわね。《消化生物》これが危険な症状である第二段階」
セイ「はっはーーーー!! 皆ぁ、是清君のところにしゅーーーーごーーーーだーーーー!!! うっひょひょーーーぶちかませーーーーー♪」
芹沢「人間の《消化》。ばら撒かれた《補正因子》を過剰摂取した人間は、地球の消火作業を手伝う怪物になってしまうの」
是清「なんだよそれ、聞いたことないぞ。信じられるかよ」
芹沢「最近頻発している惨殺事件の真相よ」
是清「……まじかよ……。怖え……」
芹沢「そうね。でもそうも言ってられないわ。これからあなたは、その怪物を退治していく立場になったのだから」
終無「いきなり任務たぁ、運がワリィ奴だぜ」

 是清が縛られている部屋の天井から現れた青いスーツの守藤終無は着地した。

終無「冷たく燃える嫉妬の炎。イモータルブルー!」

 気がつくと是清の頭に手を置いているピンクスーツのマリー・ピアット。

マリー「愛は全てを救うから。イモータルピンク!」

 ドアを勢い良く明けたかと思えば、ゆっくりとモデル歩きで近づいてくる緑色の田中一洋。しかし閉め忘れか、チャック全開で首から腰まで肌色全開である。緑と言っていいのだろうか。

田中「体づくりが生命の基本。イモータルグリーン!」
芹沢「そして、是清君。私がパープル。妖艶な魅力が地球を救う。イモータルパープル!」

 叫びと共に芹沢美蘭の身体が輝き、一瞬で紫スーツの覆面に変身した。

セイ「ついに。ついについについに私の組織にレッドが参入してくれた! 是清君! この指輪をはめたまえ。重力を生み出す真っ赤な果実。イモータルレッド! 袴田是清だぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 指輪をはめられた是清はこの状況に引いていた。各々が変身のため自分の目の前で決め台詞を堂々と放ったことに。そして、レッドの変身セリフを強要されていることに。

コンビニ「さぁ、是清君んんんっ、いや、レッェドオ! イモォーーーータルレェェッドよ! ついいいにぃ! ドリップ・イモータルズが集結したあっ!」
是清「さっきから誰だよこの声……いい声してんな!」
コンビニ「小さなことは気にするなイモータルレッド! 「消化生物」を排除するのだ!」
芹沢「是清君」
終無「とっととしろ」
マリー「きよくん」
田中「袴田、時間がない」
セイ「さぁ! 変身するんだ!」
是清「ええいくそ! わかったよ! 重力を生み出す真っ赤な果実! イモータルレッド!」

 是清の身体が光り輝く。是清を拘束していた器具は全て弾け、自由の身となった。

是清「なんだこれ、力が湧いてくる?」
コンビニ「イモータルズよ! 出動だ!」
マ終田芹「はっ!」
是清「え、あ、はい!」

 天井に空いた暗い穴に勢い良く吸い込まれる五人。安全性はどうなのだろうかと疑問に思うが、彼らは上手く地上に吐き出された。

是清「ふおおおっ」
芹沢「これを着けて」
是清「このサングラスは?」

 全員、それぞれのカラーに合わせたサングラスを掛けていた。手渡されたサングラスをかけた是清は目の前の景色に声を失う。
そんなことはどうでもいいという風に芹沢は高く飛び上がった。

芹沢「私は《消化生物》を探してくるわね」
是清「なんなんだよ、これ……どうなってんだよ!」
終無「これが現在の地球の本当の姿だ」
是清「今までの世界が嘘だったって、本当なのかよ……」
マリー「寂しくなったらぎゅーってしてあげるよ?」
田中「セイ博士の発明品の一つが、このサングラス。補正因子の影響を緩和させてくれる。普段見せられていた偽物の世界も消えたでしょう? 実際の地球は、もうこんな有様なんだよ」
是清「こんな世界、守る意味あんのかよ……」
田中「守るんじゃない、戦うんだ」
終無「そのサングラスは大事に扱えよ、俺らが「消化生物」を見分けるには、欠かせないもんだからな」
是清「……その《消化生物》って一体何なんだよ」
終無「ほんと何も知らねぇのな、いいかテメェ、無知は早死するぜ」
田中「エンドレス、芹沢が発見したようだ」
終無「!!その名前で呼ぶんじゃねぇえ!!」
田中「是清君、話は後にしよう。まずは任務だよ」
終無「先行ってるぜー」
田中「まったく、チームなんて名ばかりだな。期待してるよ是清君」

 全員が超跳躍で飛び立った。

是清「すっげぇ~~~、このスーツもセイ博士の発明品なのか!?」
マリー「降りてきてー、こっちだよー」

消化生物「我々の邪魔をするな寄生虫めがアアア!!」
芹沢「堅いわね」
終無「動きを止めてやんよ」

 宿主の喉を使って地球の意思を発信している「消化生物」と対峙する四人のイモータルズは両手を合わせた。電流とともにそれぞれに対応した武器が出現する。
 ブルーは腕からワイヤーを引きずり出し、消化生物に巻きつけ柱に固定した。

田中「皆さん、離れてください。フウウンガアアアッ!!!」

 グリーンは一瞬力を込めると全身が倍に膨らんだ。そのパワーを全て消化生物の顔面にめり込ませる。

マリー「あなたは私の養分よ♪ お・い・しぃっ」

 ピンクが消化生物に棒を突き刺すとみるみるうちに萎んでいく。生命力を吸い取っているのだ。

芹沢「さ、トドメは是清君に任せるわ。いったいどんな能力なのか試してみなさい」
是清「能力? ……う、おぉ……」

 両手を合わせると是清の目の前にゴツメの拳銃が現れた。消化生物に放つと、周囲の瓦礫を巻き込み「消化生物」に重い衝撃波が。

田中「レッドが揃って、私達のチームもやっとできるようになった。やってみないか?」
終無「おうやってみよーじゃねぇか!」
芹沢「いいんじゃない? もう勝負はついてるけど」

 全員が是清を中心に集まった。それぞれの武器を中心にまとめると、自然とトランスフォームしていく。一つの大砲のような武器に変化し、一斉に技を繰り出す。

全員「翔べぇ! セイズ・ガレオン砲!! ドリップ・レンジ・ショット!!」

 セイズ・ガレオン砲。セイ博士の名付けた合体武器である。砲弾は的に直撃した。

是清「つ、つぶれてく! 潰れてくよ!」
芹沢「もしかして、重力に変化が出ている?」
是清「こ、これで終わりか?」
芹沢「ダメよ! サングラスを外してはダメ!」
是清「え?」
終無「馬鹿野郎っ、トラウマになっちまうぞ!」
是清「いてぇっ、なんで殴るの!?」
田中「いや、こればかりは守藤に助けられたな」

 サングラスを外したら、自分たちがぐちゃぐちゃに潰した消化生物が人間に見えてしまう。それを避けようと咄嗟に殴って視界をずらしたのだ。決して個人的な恨みはない、と思う。
 サングラスは吹き飛んでいったが……。

純「何をしているの!」
終無「しまった! 一般人に見つかった!」
是清「み、未知流ちゃん?」
純「え、是清君? 何その格好……」
芹沢「是清君、それはAIよ」
純「だれ? 是清君の知り合い?」
芹沢「芹沢よ。未知流、あなたがAIだということはずっと前から知っていたわ。無駄よ、今は五対一、計算は得意でしょう?」
純「不幸女め」
是清「クラスメイトだぞ、AIだって? そんなわけあるか!」
芹沢「是清は彼女のことが好きだったのよね」
終無「ほらよ。かけてみな」
是清「……うそだ……未知流ちゃん……うそだ!」
田中「これが本当の世界なんだ」
是清「何を信じていたらいいんだ」
純「是清君は人間じゃなくなったんだね」
是清「……え? 人間…じゃない?」
純「もう友達ではいられないよ。じゃあね」

 未知流は去っていった。


脚本14-3「レンジ・イモータル‐ゼロドリップ‐」へ続く

◆まとめ
 脚本14-1「レンジ・イモータル‐ゼロドリップ‐」
 脚本14-2「レンジ・イモータル‐ゼロドリップ‐」
 脚本14-3「レンジ・イモータル‐ゼロドリップ‐」
 脚本14-4完「レンジ・イモータル‐ゼロドリップ‐」
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