変形性股関節症とは?現役看護師がわかりやすく解説します
「最近、歩き始めに股関節が痛い」「靴下をはく動作がつらい」——こんな症状に悩んでいませんか? 変形性股関節症は、40代以降の女性を中心に多く見られる関節疾患のひとつです。 日常生活に支障が出たり、手術を検討することになるケースもあります。 今回は、整形外科病棟での勤務経験を持つ看護師の立場から、変形性股関節症についてわかりやすく解説していきます。
変形性股関節症とは?
変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、関節に炎症や変形が起こる状態のことをいいます。 軟骨は関節の衝撃を吸収したり、滑らかに動かすために重要な部分ですが、加齢や日々の負担が重なることで、徐々にすり減ってしまうことがあります。
日本では中高年の女性に多くみられ、とくに生まれつき股関節のはまりが浅い「臼蓋形成不全」がある方は、変形性股関節症を発症しやすいといわれています。
主な症状と日常での困りごと
変形性股関節症が進行すると、以下のような症状がみられることがあります:
歩き始めに股関節が痛む
正座やしゃがむ動作がしづらくなる
靴下やズボンをはくときに痛みが出る
長時間歩いたり立ち続けたりすると痛みが強まる
関節の動きが徐々に制限される(可動域制限)
症状の出方や感じ方には個人差がありますが、日常生活の中で違和感や不便さを感じることが多くなっていきます。 早めに変化に気づき、対策を始めることが、進行の予防や生活の質の維持につながります。
診断の流れと検査内容
気になる症状があるときは、整形外科で相談してみると安心です。 診断は、以下のような流れで進められます:
問診(症状や生活の様子について)
視診・触診(関節の腫れや可動域などを確認)
レントゲン検査(骨のすり減り具合や変形の確認)
必要に応じてMRI検査(軟骨や関節内の状態を詳しく見る)
これらの検査を通じて、変形の程度や進行具合を把握し、今後の治療方針を立てていきます。
治療法の選択肢
治療にはいくつかの選択肢がありますが、大きく分けると「保存療法」と「手術療法」に分けられます。
保存療法:
体重管理(関節への負担を軽くするため)
ストレッチや筋トレ(リハビリ)
杖などの補助具を使用する
痛み止めの薬や外用薬を使う
ヒアルロン酸などの関節注射を行う
保存療法で症状が改善しない場合や、日常生活に大きな支障が出ている場合には、手術療法を検討することもあります。
手術療法:
人工股関節置換術(関節の一部を人工のパーツに置き換える)
骨切り術(骨の位置を調整して関節の負担を和らげる)
手術にはそれぞれ特徴があり、最近では身体への負担が少ない方法も選ばれるようになってきました。 治療のタイミングや方法については、主治医とよく話し合いながら決めていくのがよいでしょう。
※この記事では治療法の概要をご紹介しました。詳細は別記事で取り上げる予定です。
看護師として患者さんと関わる中で感じたこと
整形外科で勤務していた頃、変形性股関節症の患者さんと関わる機会が多くありました。
中には「年齢のせいだから仕方ない」と我慢されていた方もいらっしゃいましたが、受診が早ければ、治療の幅が広がったり、生活の質を保てたりすることもあります。
また、「手術が怖い」「このまま歩けなくなったらどうしよう」といった声もよく聞かれました。 そうした不安に寄り添い、医師の説明を一緒に整理したり、患者さんのペースに合わせてサポートすることが大切だと感じています。
まとめ
変形性股関節症は、中高年の女性に多くみられる股関節の疾患です
関節の変形や痛みが徐々に進むことがあり、日常生活に影響が出ることもあります
早めに気づき、適切な治療を始めることで、症状を改善させる可能性があります
次回は、変形性股関節症の治療法について、もう少し詳しくご紹介できればと思っています。
参考リンク(公的機関)
日本整形外科学会:https://www.joa.or.jp/
厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp
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