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秋田内陸線に乗ってみた。【秋田でまったり汽車の旅】

タイトルにもあります通り、

※ここで、FM秋田を聞いたことがある皆さんは、「バリトン伊藤さんの『オモリンにっき』のCM」をちょっと思い浮かべながら読んでみてください。

『今日は秋田内陸線に乗ってきましたよ~』

ということで、秋田在住のイラストレーター・松峰が、初めて『秋田内陸縦貫鉄道』…もとい「秋田内陸線」に乗った12月某日についてレポートしてみたいと思います!


秋田内陸線とは

秋田内陸線(秋田内陸縦貫鉄道)は、は、秋田県北秋田市の鷹巣駅から仙北市の角館駅に至る、秋田内陸縦貫鉄道が運営する鉄道路線です。

大又川橋梁などの雄大な車窓からの景色や、里山のごはんが自慢の駅弁、田んぼアートなど、さまざまな魅力があるローカル線です。

また、秋田内陸線の駅のひとつ・前田南駅は、アニメ映画『君の名は。』で、東京へ向かう三葉が列車に乗るシーンのモデルだと言われていて、聖地巡礼スポットにもなっています。

ですが内陸線自体には、まだ乗ったことがありませんでした。
なので、秋田県民としては一度は乗ってみたかったのです!


秋田内陸線に乗ってみた。

今回はワンデーパスを使い、角館駅から阿仁合駅を往復してみることに。

角館駅から乗り込む

秋田内陸線角館駅は、JR角館駅の隣にあります。
こじんまりとした、郷愁感じるレトロな駅舎です。

角館にはお花見などで何度も来たことがありますが、内陸線の駅舎やホームに入るのは初めて。
インバウンドのお客さんも来ているようで、思ったよりにぎわっていました。

秋田内陸線のホーム。
隣のJRの線路には、秋田新幹線が停まっているのが見えます

乗り込む列車は2両編成(うち1両は回送列車)。
電車ではなく、ディーゼル列車です。

秋田では、電車のことを等しく「汽車」と呼び、通勤通学に列車を使うことを「汽車通」と呼ぶことが多いです。
この内陸線のほか、男鹿線など、ディーゼル列車が現役なことが多いのも、秋田の鉄道の特徴です。

車移動するようになって久しく、列車的なものに乗るのはとても久しぶりでした…もしかしたらコミティア143に参加して以来かも…。

出発!

列車の中もレトロで落ち着いた雰囲気で、席もこじんまりとした感じ。
(すこし狭かったかも)

この日はときおり雪がちらつく日で、まるで水墨画のような景色を眺めながら列車に揺られました。

真っ白な車窓の風景

車内でお昼ご飯

そして車内にて、お待ちかねの駅弁!

今回は秋田の方にはおなじみ・関根屋の特製牛めしを、角館駅で購入していました。
しっかり煮込まれた牛肉に甘めの卵焼きなど…美味しかったです!
それに、駅弁とか、いつもと違う場所やシチュエーションで食べるものって、なぜか特別美味しく感じます。
非日常な雰囲気自体がスパイスなのかもしれません。

本当は内陸線限定の駅弁を買いたかったのですが、数量限定とのことで…
乗車前に到着する列車で運ばれてくるのですが、私たち一行の人数分はなく……同行者に譲ってしまいました。
その駅弁『笑EMI弁当』は、こんな感じ↓
(投稿されていた方のポストをお借りしました)

その中から唐揚げを分けてもらったのですが、これがおいしい。
ザクっとしていて、ガーリックが利いてて…。

きっと全部食べたらそれもまたおいしいのでしょう…。
もしまた乗る機会があればリベンジしたい…!

さらに、おそらく予約していたのか、
インバウンドと思われる大きな団体さんがいらしたのですが、お昼時にこの内陸線オリジナル駅弁がたくさん配られていました。

内陸線オリジナルの駅弁を確実に食べたいならば、早めに確保するか、予約して行くのがよさそうです。
他にも、BSフジの『植野食堂』とのコラボなど、いろいろなオリジナル駅弁があるようです。


水墨画のような景色を楽しむ

阿仁合駅に近づくにつれ山深くなり、ますます水墨画のような圧巻の自然がたくさん見られました。

これは芽吹き始めとか、新緑の季節、紅葉の季節なんかもっと綺麗だろうな~…と思いました。
そして田植え~収穫までは田んぼアートも楽しめるはずなので、これはまた来てみたい。
天気がよければ秋田駒ケ岳も見えるそうです。

そもそも山深く、谷ぎりぎりのところに線路が引かれているため、木々がとても近く、谷底に川も見え、迫力や見ごたえがあります。
普段このような場所を通ることはまずないので、これだけでわくわくアトラクションのような気分。

大又川橋梁の景色

普段電車移動をしている方であればいつもの風景なのでしょうが、電車移動に慣れていないと、電車に乗るそれだけで五感が刺激されます。
コミティアに行くためにはじめてゆりかもめに乗ったとき、「空飛んでるみたい!」と思ったことを思い出しました。


阿仁合駅「こぐま亭」でちょっとひといき

そしてこの旅の折り返し・阿仁合駅に到着。
駅舎の中にある「里山レストラン&カフェ こぐま亭」で休憩しました。

長い時間列車に揺られた体に、
ミニパフェの甘さが沁みます。

木いちごのミニパフェと紅茶(アールグレイ)をいただきました。

スプーンが、スコップの形をしている遊び心も。
もしかして、阿仁には鉱山があったことと掛けている…?


阿仁合駅の思い出

実は私、阿仁合駅に来たのは初めてではありません。
でも内陸線に乗るのは初めて。

昔、別の用事で訪れたことがありました。

大学生のころ、「阿仁鉱山と馬の関係・馬食文化」を調べるフィールドワークで、阿仁に来たことがあったんです。
…教授の車にみんなで乗り合わせて。
(隠すことでもないので言っちゃいますが、私は秋田大学の卒業生です。
幽霊部員でしたが漫研にも所属していました)

そのころ馬肉シチューを提供していた旧・こぐま亭にも、その際訪れていました。

だから今回は、同じくかつて阿仁に来たことがある同行者と「駅舎新しく、おしゃれになったんだね~」「こぐま亭、前は反対側にあったよね~」なんて話をしていました。


しかも当時は「進撃の巨人」にドハマりしていたので…登場人物の『アニ』と掛けて、研究発表スライドを描いたりしていました。
若かりし日の思い出です…(遠い目)。

その時に使った絵とスライドがpixivに残っていました。
だいぶ今と絵が違う&拙いのはご容赦ください…。
(…あれっこれってもしかして年がバレる…?)

参考までに、その時のフィールドワークの内容です↓

【阿仁鉱山と馬の関係(馬食文化)】
秋田県北秋田市阿仁合町には、かつて産銅日本一を誇った鉱山「阿仁鉱山」があった。1903年に開山し、その周辺はかつて多くの人でにぎわっていたが、1978年に閉山したのちは人口は減少し、当時の賑わいは影を潜めている。

しかし、阿仁には(有名なマタギ文化以外に)鉱山をきっかけに生まれた、馬肉を使った「ナンコ鍋」という郷土料理を食す文化が地域に根付いた。

江戸時代頃、仏教の影響で「四足の獣を食べること」はけがれたものとして忌み嫌われていた。しかしその頃から、「桜肉」のように、干支で午が南を指すことから馬肉を「ナンコ」と呼び、東北地方で馬肉を密かに食べる習慣が出来た。
中でも鉱山では、この馬肉が鉱山の職業病である塵肺に効果があるという迷信が生まれ、鉱山労働者を中心に馬食の文化が形成されたとみられる。

阿仁鉱山ではもともと鉱物の運搬や街中での荷物の運搬・移動手段として馬が労働力となり、身近な存在であった。その中で馬食文化が形成されるというのは一見矛盾しているが、当時は労働用の馬を食用に転嫁することはほとんどなかったと言われていて、2つの用途に上手く折り合いをつけて暮らしていたとされる。

今では鉱山は廃れているが、地元では郷土料理「ナンコ鍋」を観光資源として活用しようという取り組みが行われ、秋田県内の物産展への出店や全国地方発送などが行われていて、認知度は徐々に高まりつつある。県内では「阿仁ひらやま」という店が有名である。


現在のこぐま亭メニューに馬肉シチューはありませんが、お土産コーナーにレトルトの馬肉シチューが売っていたので、帰ってからいただきました。

馬肉は同じ方向に繊維質で、煮込まれたシチューだと赤身はほろほろと崩れて、でも噛み応えもあり、逆に脂身はぷりぷり甘くて、おいしいです!


帰りは「秋田犬っこ列車」で

行きは急行列車、阿仁合駅から角館に戻る列車は各駅停車だったのですが、ラッキーなことに帰りは『秋田犬っこ列車』に乗ることができました!

「秋田犬っこ列車」は、列車の内装やラッピングに秋田犬の写真やイラストが施された車両です。どこを見てももっふもふの秋田犬!眼福です🐾


帰りの車窓と事故の爪痕

帰りは、来たときとは反対側の大又川橋梁の景色を見ることができました。

霧けぶる景色が、まるで水墨画のよう

いっぽうで、その座っていた席から〝例の車両〟も、見えてしまいました。
2025年12月12日に、倒木と衝突し脱線・転覆した車両です。
上には雪が降り積もっていました。

先ほど『山深く、谷ぎりぎりのところに線路が引かれている』と書きましたが、この事故もおそらくそれゆえに起きてしまったものです。

この車両は引き上げることは難しいため、解体するしかないとか。
周りの木々を整備するにも、地形で人の手が入れない場所や、土地の権利者との兼ね合いなどがあって難しい場所もあるようです。

元々年末年始ごろに行く計画でしたが、奇しくもこの事故のあとに乗車することになりました。

現在は阿仁合駅~角館駅間で運転を再開しており、内陸線を利用することがせめてもの応援になればと、予定通り乗車することにしました。


秋田内陸線に〝乗って応援〟しよう!

今回、私も初めて『秋田内陸線』に乗車させていただきました。

今回は観光として乗らせていただきましたが、地域の人々にとっては〝生活の足〟であり、なくてはならないものです。
それでも、ローカル線ゆえの経営の苦しさや、今回の事故から浮かび上がってくる問題なども、地元のニュースを見ていると聞こえてきます。

ならばせめて、今回私が乗って見聞きしたことを書き残しておくこと、これをきっかけに興味を持った方が乗車してくださることが、応援になればと思いました。

秋田にいらっしゃる方々、ぜひ〝秋田内陸線〟に、足を運んでみてください。

私自身もまた、違う季節にぜひ乗ってみたいと思っています。


※この記事を公開した時点では、沿線の倒木により運休している区間があります。最新の運行状況は内陸線の公式HPなどでご確認ください。





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