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感情を言語化すると、少しラクになる話【自分を雑に扱わないために】


理由はわからない。でも、つらい。


理由はわからない。
でも、しんどい日は確かにある。

大きな出来事があったわけでもない。
誰かと揉めたわけでもない。
ちゃんと仕事もこなした。

それなのに、
胸の奥に小さな石みたいなものが残っている。

「気にしすぎかな」
「これくらい、みんな我慢してるよな」

流そうとするけど、
流しきれない感情だけが、残る。

怒りなのか。
悲しさなのか。
虚しさなのか。

自分でも、よくわからない。

ただひとつ言えるのは、
この“よくわからない”が、地味にしんどいということ。

感情そのものよりも、
「言葉にならない」ことのほうが、ずっと扱いづらい。

覚えがある人も、いるかもしれない。


じゃあ、どうすればいいのか。


僕は、この感情に
ひとつだけ、ルールを決めている。

それだけで、
この感情は、ずいぶん扱いやすくなった。




それは、


「感情を、できる範囲で言葉にする」


ということ。

うまく言葉にならない日もあったし、
正直、何を書いているのか
自分でもわからない時期もあった。





言語化すると、なぜ少しラクになるのか


感情を言葉にしたからといって、
問題が解決するわけじゃない。

状況が変わるわけでもないし、
誰かが救ってくれるわけでもない。

それでも、


少しだけラクになる


ことがある。
それはなぜか。

たぶん、
「感情が消えるから」じゃない。


感情の輪郭が見えるから


だと思う。

モヤモヤしているときって、
頭の中はだいたい、こんな感じだ。

  • なんか嫌

  • 自分が悪いのかもしれない

  • でも納得はいかない

感情と考えが絡まって、
一塊のまま、頭の中に居座る。

この状態だと、
ずっと“感じ続ける”しかない。

そこで、
うまい言葉じゃなくていいから、
無理やりにでも言葉にしてみる。

たとえば、

  • 「あの言い方、ちょっと見下された気がした」

  • 「頑張ったのに、何も返ってこなかったのが悔しい」

  • 「期待してた分、がっかりした」

こんなふうに。

すると、
不思議だけど、


感情が自分から少し離れる


「これが今の自分の状態なんだな」
と、横から眺められるようになる。

言語化って、
感情を“整理する作業”というより、


感情を自分の外に置く作業


に近い。

グチャグチャに引き出しにしまい込んでいたものを、
一度、机の上に出す感じ。

机の上に出してみたら、
「思ってたより多くなかったな」
って感じることもあるし、

「やっぱり、これはしんどいな」
と認識することもある。

これは正直、どっちでもいい。


確認できた時点で、少しラクになる。


大事なのは、
ポジティブな言葉に言い換えることでも、
前向きにまとめることでもない。

自分の感情を、
ちゃんと認めるために言葉にする。

それだけでいい。



うまく言語化しなくていい


ここからは、どうやって言葉にするかの話。

といっても、いたってシンプル。
ノートとペンがあればいいし、
なければ、スマホのメモでもいい。

言語化、という言葉を使うと、
少し構えてしまう人がいるだろう。

  • ちゃんとした文章にしなきゃ

  • きれいな言葉を選ばなきゃ

  • 何か学びっぽい結論を出さなきゃ

そんなふうに思ってしまう。

でも、
正直に言うと



それ、全部いらない。



内容も、だいたいこんな感じ。

  • 「今日のあれ、地味にムカついた」

  • 「期待してたから余計しんどい」

  • 「本当は、わかってほしかっただけかも」

読み返すと、
ちょっと恥ずかしいくらい。


でも、それでいい。


大事にしているのは、
3つだけ。

  1. 正解を探さない

  2. きれいに書かない

  3. 結論を出さない

言語化は、問題解決のためじゃない。
ただ、


自分の感情を“外に出す”ためのもの。


「これが引っかかってたんだな」

と分かるだけで、
感情に振り回されていた感じが、少し弱まる。

もし、
文章にするのもしんどい時は、
一文だけでいい。

それすら無理なら、
頭の中で言葉を作るだけでもいい。

「今日は、なんか疲れた」
「理由はわからないけど、しんどい」


それも、立派な言語化だ。


言語化がうまくできない日があっても、
それは失敗じゃない。

感情が重たい日は、
言葉にするエネルギーも残っていないだけ。


できない自分を、責める必要はない。


ここまで、

  • 言語化はうまくなくていい

  • 特別な方法はいらない

  • 自分のためだけにやればいい

という話をしてきた。

次は、
それでも続けてきて気づいたことを、
少しだけ踏み込んで書こうと思う。


「言語化すると前に進める」
…とは、あまり言いたくない理由も含めて。





それでも、言語化を続けている理由


言語化すると、前に進めるようになる。

そう言われることがある。
自分も、どこかでそう思っていた。

たしかに、
言葉にしたことで行動が変わったことも、
ゼロではない。

でも正直に言うと、


いつも前に進めているわけじゃない。


言語化しても、
何も変わらない日もある。

同じことで、
またモヤっとすることもある。


「じゃあ、意味ないじゃん」


と思うかもしれない。
それでも、自分は言語化を続けている。

理由はシンプルで、


自分を雑に扱わなくなるから。


感情を言葉にしないままだと、
しんどさを「なかったこと」にしやすい。

  • これくらい我慢しなきゃ

  • 大したことじゃない

  • 自分が弱いだけ

そんなふうに、
自分の感情を片づけてしまう。

言語化は、
感情が暴走する前に、
いったんブレーキを踏むようなものだ。

「しんどかった」
「納得いかなかった」
「ちょっと傷ついた」

そう言葉にすることで、


自分の感情を、ちゃんと存在させる


それだけで、十分な日もある。

言語化は、
前向きになるための道具じゃない。
問題を解決するための武器でもない。

ただ、


自分の感情に、「居場所」をつくる作業だ。


席に座らせて、
無理に話をさせなくてもいい。

そこにいる、と認めるだけ。

それだけで、
自分を雑に扱わずに済む日がある。





おわりに


感情を言語化しても、
毎日が軽くなるわけじゃない。

しんどい日は、しんどいままだ。

それでも、
言葉にした分だけ、
自分との距離は少し縮まる。

これが、正解だとは思っていない。

ただ、
どこかでしんどくなったときに、

「ああ、あんな考え方もあったな」

と思い出してもらえたら、
それで十分だと思っている。

感情を言語化すると、


少し、ラクになることがある。


自分を雑に扱わないために、
それだけは、覚えておきたいと思っている。





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