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偶然の出会いが必然になる瞬間

日本人同級生とのつながりが、心の支えになった日々
異国の地で出会った日本人留学生
私がMBA留学をしていた時、日本人留学生は14名いた。
企業派遣が11名、私費留学が3名。
通信、商社、銀行、石油、投資銀行、メーカー、シンクタンク──
日本で普通に生活していたら、まず接点がないであろう人たちが、
同じタイミングで同じ場所に集まり、2年間を共に過ごすことになった。
 
そのうち4名が女性だったことは、私にとってとても心強かった。
異国の地で、同じ言語で気持ちを共有できる存在がいることは、
それだけで安心感につながる。
 
同じ文化・言語をもつ人同士のつながり
それぞれが自分の「志」をもって留学してきている。
ただ、どれほど優秀な人であっても、アメリカでの生活は決して楽ではない。

授業、英語、文化の違い──
日々の小さなストレスが積み重なる。
 
そんな中で、日本人同士のつながりは、
私にとっても、同級生にとっても、静かに支えになっていたと思う。
 
「せっかくアメリカに来たのに、日本人同士でつながるの?」

そう思われるかもしれない。
でも、同じ文化的背景をもち、同じ言語で会話ができる相手がいることは、
やはりありがたかった。

これは日本人だけではなく、他の国の留学生も同じで、
南米出身者はポルトガル語、韓国出身者は韓国語を話す人同士
欧州出身者は欧州の仲間同士で、自然と緩やかなグループができていた。
 
異国の地では、母語で話せる相手がいるだけで、
心が少し軽くなる。
 

「同じ釜の飯を食った仲」と呼びたくなる理由

3か月に一度の大きな試験が終わると、
日本人留学生で集まって食事会をしていた。
家族同伴で来ている人も多かったので、
家族ぐるみでの打ち上げになることもあった。
 
ほんのひと時の、ホッとできる時間。
その瞬間だけは、アメリカでの緊張感を忘れられた。
 
「同じ釜の飯を食った仲」という言葉は、
どこか排他的な響きがあって、普段はあまり使わない。
でも、MBA留学時の日本人同級生に関しては、
自然とその言葉を使いたくなる自分がいる。
 
濃密で大変な2年間を一緒に乗り越えた仲間だからこそ、
感謝と尊敬の気持ちが強く残っている。
面と向かって言うのは少し照れくさいけれど。
 
今でも続く、静かで心地よいつながり
今でも年に1〜2回は集まる機会がある。
皆それぞれの職場で、忙しい日々を送っているはずなのに、
集まると一瞬で留学生時代に戻る。
 
たわいのない話で盛り上がり、笑い合い、
少しからかい合いながら過ごす時間は、
留学時代の空気をそのまま思い出させてくれる。
 
仕事以外の生活も大いに楽しんでいる様子を見ると、
「エネルギー量が本当にすごいなぁ」と思いながら、
私自身も大いに刺激をもらっている。
 
今でもポジティブなエネルギーをチャージしてくれる仲間に、
心から感謝している。
 

偶然の出会いが、必然のように感じられる瞬間

「人との出会いは偶然か、必然か」
よく聞く問いだが、私はMBA時代の仲間との関係については、
こう思っている。
 
“たまたま同じタイミングで同じ場所に留学した偶然の出会いが、
濃密な時間を通して、必然の出会いであったかのように感じられる関係になった”

 
MBA留学は、経営の専門知識を学ぶ場であり、
ビジネスネットワークを広げる場でもある。

でもそれ以上に、
「人生に刺激を与えてくれる、仕事抜きの楽しい仲間との出会いの場」
だったと、今は思う。
 
商社OLからの脱出目的で始めたMBA留学だったが、
当初の想定以上に、貴重な学びと経験を与えてくれた。

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