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イギリス&トルコのタイルと建築の旅㉑【ジャックフィールドタイルミュージアムその一】


イギリス3日目は、ジャックフィールドのタイルミュージアムへ。
バーミンガムを経由し、翌日はグラッドストーンポタリーミュージアムへ行くつもりだったので、
バーミンガムで1泊を予定。
早朝、ロンドンのユーストン駅から出発した。
途中、乗り換えのバーミンガムに着いてもいないのに電車がゆるゆると停止・・
車内放送があったが、よく聞き取れず、乗客がぞろぞろと立ち上がった。
何事?!と、乗り込む時に少し挨拶を交わした同乗者の方に聞いてみると、
電車が故障したので、ここで代わりの電車に乗り換えするのだという・・
ええっ、そんなことってある~?!
イギリスでは、結構あるようで、不安に思いながらも、同乗者の方のおかげで無事乗り換えの電車へ。
ああ、これじゃバーミンガムで乗り換えの時間間に合わないかも~
車窓に、可愛い羊たちがいた。
少し遅れてしまったが、バーミンガムで乗り換え、タイル博物館の最寄駅のテルフォードセントラルへ到着。
この後は、バスも不便なところなので、タクシーに乗ってタイル博物館へ向かう。
そして、ようやくジャックフィールドタイルミュージアムへ到着。
エントランスのファサードは、工事中できれいに見えず。

英国シュロップシャー州のアイアンブリッジ渓谷に位置するミュージアムのあるこの地域は、産業革命の発祥地として知られ、
産業革命により機械化が進み、タイルの大量生産が可能になったことなどから、
1840年から1960年にかけて装飾タイルの製造が盛んに行われていた。
ビクトリア朝時代のイギリスでは、ストーク・オン・トレントと並んで、世界的な装飾タイルの中心地であったという。
建物は、1874年~1951年に操業していたタイルメーカー、クレイヴン・ダニル社の元工場を改装してオープン。

ミュージアムのエントランスでは、孔雀の象嵌タイルが出迎えてくれた。

導入のコーナーには、この地で製造されてきた様々なタイプのタイルがずらりと並んでいて、狂喜〜
鳥や植物が美しく描かれた組み絵タイル。
凹凸が細かなドングリのモチーフのタイル。
シックな象嵌タイル、菱型のタイプは初めて見たかも。
まだまだたくさんのタイルが、、
当初は玄関だったというホール床には、華やかなデザインのモザイクタイルが貼られている。
腰壁には施釉タイルが貼られ、かつてショールームだった2階の部屋へと続く。
階段上にディスプレイされていたのは、光沢のあるラスター彩が使用された船を描いたタイル。
元はクレイヴン・ダニル社の工場事務所に掛けられていたものだそう。
2階の部屋は、元トレードショールームで、現在は、展示室となっている。
同じくジャックフィールドにあった国内最大級のタイルメーカー、モー社の象嵌タイル見本が壁にずらりと掲げられていて大興奮!
象嵌タイルは、中世のデザインが再現され、1830年代、ゴシック・リバイバル期に、多くの中世の教会や大聖堂の床タイルの修復に用いられたり、
ゴシック・リバイバル様式で建てられた新たな建築物に用いられたりと大いに使用されたという。
初期の頃の象嵌タイルを模した濃い飴色と褐色のツートーンカラーのタイルが好み。
時代が新しくなるにつれ、象嵌の色も豊富に。
まだまだたくさんあった象嵌タイルのコレクションが眼福だった。
タイルは、暖炉周りにもよく用いられたことから、ショールーム内にも実際の暖炉に貼られた形で、いくつかのタイルを見ることができた。
暖炉の両サイドはマーガレットのような植物が描かれた組み絵タイル。
象嵌タイル以外にもマジョリカタイルや転写タイルなどさまざまなタイル見本も壁に設置されていた。
クラシックなモチーフのレリーフタイル
モザイク風に型押ししたフェイクモザイクタイルも。
ストーブに貼られたクレイヴン・ダニル社製の転写タイル。
ショーケースの中にも色とりどりのタイルが並ぶ。
ジャポニズム影響を受けた着物を着た女性が描かれたタイルもあった。
トレードショールームに続いて、役員室、オフィスだった部屋も当時の姿に再現されていた。
部屋の暖炉は、もちろんタイル貼り。
深いグリーンは、最もイギリスらしいイメージだな。
元役員室のテーブルには、クレイヴン・ダニル社の象嵌タイルのカタログも。
ド・モーガンらしき鮮やかな赤絵がきれいなタイルが貼られた暖炉。
次の部屋では、時代や種類ごとに展示されたタイルを楽しむ。
アーツ&クラフツの手描きのタイルたち
イスラムタイルに影響を受け作られたド・モーガンのタイル
古代ローマやギリシャ、ルネッサンスなどクラシックなモチーフのタイルも
中世ゴシックの象嵌タイルを模して作られた象嵌タイル
物語タイルセットには、道徳的な物語や子供向けの物語が描かれていることが多かったという。
こちらの部屋にもタイルの貼られた暖炉があって、タイルの様々なコーディネイトが見られて楽しかった。
アール・ヌーヴォーデザインのマジョリカタイルの展示も数少ないながらいくつか見れた。
暖炉に貼られた古典的な図柄が描かれたタイル。
次のコーナーは、実際にタイルの貼られた空間を再現した展示。
地下鉄のホームに貼られたタイルを再現。
再現されたタイルは、クレイヴン・ダニル社製造のもの。
実際にコヴェント・ガーデン駅では、約100年前にモー社で製造されたものが今も使用されている。
デザインは、この路線のすべての駅を手掛けたレスリー・グリーン。

ヴィクトリア朝時代から、さまざまな店舗で使用されたショップタイル。
装飾と共に掃除のしやすさからもタイルはよく用いられていたという。
こちらの羊と牛が手描きで描かれたタイルは、ヨークシャー州の精肉店で使われていたものだそう。
豚の頭と花綱のタイルはチューブライニングで描かれたもの。
19世紀には、新しい教会の建設と共に、古い教会や大聖堂の修復の為に、多くの象嵌タイルが製造された。
こちらの教会の礼拝堂を再現したコーナーでは、教会が他の建物に改装された際のヴィクトリア朝時代のタイルを使い、当時の礼拝堂の雰囲気を再現したもの。
いくつかのメーカーの象嵌タイルが組み合わされている。
ヴィクトリア朝末期には、国内の新築住宅には、タイルが使われていないものはほとんどなかったという。
暖炉やポーチ、廊下、キッチン、洗面台などにタイルが使用されていた。
こちらのタイル貼りのポーチは、タイル貼りのポーチの典型的な例だそう。
こんな豪華なものが典型的だったとは・・さすがに中流階級以上の邸宅であろうが

レリーフの濃淡が美しいマジョリカタイルがセンス良く複数のデザインのタイルと組み合わされていて、超美しい。
19世紀のモー社のカタログに掲載されていたというタイルパネル。
1871年のロンドン万国博覧会に出品されたといわれているものなので、当時の技術では最高峰に値するものか?!
カラフルな孔雀や植物モチーフのマジョリカタイルが複雑に組まれたとても華やかなもの。

クレイヴン・ダニル社製のショーハウスや展示会用に作られたと思われる暖炉のタイル。
チューブライニングで描かれていて、凝ったものだった。
パブを再現したコーナー。
アールを描くカウンターのタイルパネルがインパクト大でグロテスク文様が迫力がある。
なんと、後ほどロンドンでこのパネルと同じで色違いのものが使われたパブを偶然見つけて狂喜した。
額に入った絵画のようにしつらえられたタイルパネル。
煙草のヤニや油汚れがあると思えるパブの壁面も、全てタイルなら
美観と共にかなり手入れもしやすそう。

こちらもパブかレストランのイメージかな?!
天井近くにも豪華なタイルが貼り巡らされている。
お花のレリーフタイルも可愛い。

1880年代から1930年代、病院の小児病棟でもタイルが使われていた。
おとぎ話や童謡、田園風景などが描かれ、待合室の壁面を明るく装飾。
子供たちの興味を引き付け、恐怖や苦痛から気を紛らわせ、
衛生面からも清掃しやすいことからタイルは広く用いられていた。
「ハートのジャック」タイルパネルは、小児病棟から救出された24枚のパネルのうちのひとつ。
洗面やバスルームなどの水回りに使われていた例
天井や床面の細かなモザイクタイルや、壁面の様々なタイルの組み合わせが美しい。
洗面台といわれる家具にも華やかなタイルが使用されていた。
水にも強いタイル、洗面器を置いて使ったものか?!
繊細な表現で描かれた花の植物画がとても美しかった。
看板や広告にもよく用いられた。
こちらは、紅茶の広告タイルパネルで、クレイヴンダニル社製

この後、展示はまだまだ続き、更なるパートへ




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