ポケットメモ#17 モノクロに沈む日常
◾️今日のポケットメモ
白黒 危険 赤
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朝、日差しが顔に当たる。
眩しい。
光で目が覚める。
ぼんやりと周りを見回す。
ん?
なんか、1枚フィルターがかかったような。妙な感じ。
体を起こして、辺りをよく見ると。
世界が、モノクロになっていた。
なに?
これ。
慌てて階段を降りる。
「お母さん!
ねえ、どうなってるの?」
母は、キョトンとした顔をしている。
「あなた、寝ぼけてるんじゃないの?
いくら春休みだからって、もう9時半よ。
今日、出かけるって言ってなかった?」
母は返事をしながら、パートに行く支度をしている。
「ご飯食べたら、お皿洗っておいてね。
じゃあ、行ってきます。」
…どうやら、母にはいつもと変わらない風景に見えているらしい。
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今日は、映画に行く約束をしていた。
でも、そんな気分にはなれない。
かと言って、家の中にいてもどうしたらいいのかわからない。
とりあえず外に出てみた。
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駅に向かって歩く。
あ、信号。
赤だ。
信号の赤は、はっきりと、赤い。
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救急車がサイレンを鳴らしてやってきた。
これは横断歩道渡らない方が…
と、考えているうちに。
目の前を救急車が通過する。
鮮やかな赤色灯。
サイレント共にくるくる回っている。
この赤も、見えた。
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ケーキ屋さんの前を通る。
ここのいちごショートケーキ、美味しいんだよね。
外からも見える、ケーキのショウウィンドウ。
いちごショートは白黒のまま。
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なんとなくわかってきた。
緊急とか危険に関することは、赤を認識しているみたい。
赤がチカチカ点灯する、危険と隣り合わせの生活を送るか。
モノクロに沈んだ、普通の日常を過ごすのがいいか。
どちらが普通なのか、わからなくなってきた。
