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90年代のイスタンブールは女子旅には試練だった?!

旅先の印象って、訪れるタイミングによってだいぶ変わる気がします。

『多分、行くのが早すぎたな』
個人的にそう感じているのが、トルコのイスタンブールです。

これから紹介するのは、30年以上前の体験です。トルコが観光地としてはまだまだ発展途上だった頃のお話です。

イスタンブールを訪れたのは、1991年の初春。大学の友人と二人で、1か月半かけてヨーロッパを周遊する旅の後半に立ち寄りました。

旅の計画を立てているときから、私たちにとってイスタンブールはとても魅力的な訪問先でした。

大学で外国文化を学んでいたこともあり、東西文明の交差点と呼ばれる街で、素晴らしい歴史遺産と活気ある都市文化が共存する様子を、この目で見るのを楽しみにしていたのです。

ゆっくり観光もできない!

ところが…。
その滞在は、残念ながら少し居心地の悪いものになってしまいました。

観光地ではよくあることかもしれませんが、物売りがとにかくしつこいんです。
例えばモスクの近くでは、10歳くらいの少年が絵ハガキを1枚1ドルで売っていて、断っても無視してもずっとついてきます。

これでは景色をゆっくり楽しんだり写真を撮ったりすることもできません。

また、飲み物を買おうと商店に立ち寄ると、入口には地元の男性たちが何をするでもなく立っていて、ジロジロとこちらを見てきます。
悪意がある感じではないのですが、それでもかなりストレス。

さらに、買い物を終えて店を出ようとしたとき、ニヤニヤしながら頬に触れようとされ、思いがけない行為に気味の悪さを覚えました。

バザールでも客引きがしつこく、それを無視しながら歩くのも疲れるばかり。すっかり消耗してしまいました。

ちょうど1か月半の旅も後半に入り疲れが出ていたこともあり、私たちは予定を切り上げ、次の目的地・ギリシャのアテネへ空路で移動することにしました。

今振り返ると、自分達がトルコという国について知識不足、勉強不足だったなと思います。
海外旅行初心者がいきなりいろんな意味で難易度の高い国を安易に選んでしまうと旅を楽しめない。
当時の私達と当時のトルコとはまさにそういう組み合わせだったのだろうと思います。

かつてと比べて今はどうなのか?

今回このエピソードを振り返るにあたり、当時と今のトルコのインバウンド観光について調べてみました。

1990年代の初めに訪れたトルコは、いま思えばまだ観光国としての歩みを始めたばかりでした。外国からの旅行者は年間で500〜600万人ほど。
その多くは西欧からの人々だったそうです。

日本人旅行者がどのくらいいたのか、正確な数字は残っていません。
ただ、2024年にトルコを訪れた外国人は5,000万人。そのうち日本人は13万人強だといいます。

仮に単純に逆算して、あの頃トルコを訪れた日本人が13,000人ほどだったと推測すると、当時のトルコにとって私達のような外国人は、かなりレアだったと言ってよさそうです。

女性観光客の居心地が改善された現在

どうやら、90年代初頭のトルコでは、若い日本人女性観光客はとても珍しく目立つ存在だったよう。街で見かける観光客はほとんど白人(カップル多し)、アジア系を見なかったのは単なる偶然ではなかったみたいです。

今でも地元の男性たちの声かけや視線はあるみたいですが、外国人女性観光客の数が増え、トルコが観光地として発展・洗練されてきたことで、私たちがあの頃感じたような居心地の悪さは、ずいぶん改善されたと言ってよさそうです。

楽しみにしていた初めてのトルコは、正直なところ少し苦い思い出になってしまいました。

けれど、それでも「また訪れてみたい」と心に残る、不思議な魅力のある国です。
「嫌な思いをした国」というイメージのままでは、なんだか寂しい気がします。

時は流れ、私自身歳を重ね、海外旅行の経験値も人生経験知も上がり、ある意味図太くもなりました。

今なら、きっと以前とは違う景色が見えたり、今だからこその楽しみ方に出会えるんじゃないかな~
そんな期待を抱いています。

#創作大賞2026 #エッセイ部門

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