愛はどこからやってくるのでしょう
某日
道端で見つけたセミの抜け殻を大事にしていた5歳次女が、幼稚園で年下の男の子にその抜け殻をぐしゃっと壊されてしまったらしい。でも次女はそこで泣くでも怒るでもなく「小さい子がしたことだから」と普通に許したんだって、と妻から聞いた。
ええええ。あの次女が?と思う。だって家の中ではあんなにわがまま放題で独裁政権を築いているのに。7歳長女が読み始めた本を奪って怒られたりしているのに。末っ子だから普段は年下と一緒にいるところを見ないけど、実はちゃんと面倒見たりもするんだな。えらい。
と思っていたら、玄関の靴箱にセミの抜け殻があるのを見かけた。あれ?じゃあこれは何だろうと思ったら、これは幼稚園の送迎バスの運転手をしているおじいちゃんがそんな次女のためにセミの抜け殻を見つけてきてプレゼントしてくれたのだという。こんなに暑い中なのにわざわざ探してくれるとは優しすぎる。名前を「やさしさ幼稚園」に変えたらいいんじゃないか。
しかしこれがただのほっこりエピソードで終わるかどうかはここから先が問題なのである。このセミの抜け殻をわが家の猫たちに見つからないように隠し通さねばならぬ。あいつら幼稚園児より容赦ないからな。父ちゃん、守るからな。
某日
わが家のこどもたちの中で最近『ラブ2000』にあわせて服を脱ぐという遊びが流行っている。曲の歌い出しのところから脱ぎ始めて、「偽物なんか興味はないの」のところで脱いだ服を投げつけるという遊びらしい。
なんで2024年にラブ2000なんだよとか、服を脱ぐってなんだよとか、おたくはどういう教育をしとるんかねという質問は受け付けていない。私が教えたわけじゃない。初めわが家にラブ2000を流行らせたのは私だった気がするが(なんとなくアレクサで流した)、それから勝手にこどもたちがハマってしまっただけだ。まあお風呂に入れる時にすぐに脱いでくれるのでなかなか助かっている。
そういうわけで最近空前のラブ2000ブームがきているわが家だが、昨日朝から例のごとくラブ2000を流しながら社交ダンスみたいな感じで妻と手を組んでオリジナルの変なダンスを踊っていたところ、私がジャンプした時に妻の前歯が私の肩に刺さって負傷してしまった。
ここでなんで朝から社交ダンスみたいなことしとるんかとか、そもそも妻と踊るってなんだよとかいう質問ももちろん受け付けていない。私もよくわからない。3連休の初日だったからたぶんお互いテンションが上がっていたんだと思う。そういうことってありますよね。

で、その出来事をこんな感じでXにポストしたら、これに対して「『ラブ2000』はhitomiでは?」とツッコミがきて気がついた。はっ……そうか。
愛はどこからやってくるのでしょうがhitomiで、ダリダリンが矢井田瞳だった。偽物なんか興味がないのがhitomiで、あの日のキッスを忘れたふりされるのが矢井田瞳だった。私はなんでこの2人を間違えてしまったんだろう。自分の胸に問いかけた。
昨日は妻が午後出かけていたので、その間こどもたちと3人ですごした。無印のシェルフを組み立て、大きいダンボールができたのでそれを使ってさんざんテンション高く遊んだのに、夜に今日はパパと寝ようか〜と声をかけると「パパは嫌」と冷たく言われてしまった。愛はどこからやってくるのでしょう。
