ユリゴコロ/沼田まほかる
積読本の中から沼田まほかるさんのミステリー小説
「ユリゴコロ」を拝読しました📖´-
(2025,2,18 読了)

毎度お馴染み(!?)私の読書のための参考書「きっとあの人は眠っているんだよ/穂村弘」の中でご紹介されていた一冊です。
・核になる登場人物が極端に「ダーク」である
・安心して彼らに感情移入できる
なんだなんだ!?なんとも気になるご紹介でした。
正直言うとそこまで期待せず読み始めたのです。1度読んだら満足しそうだから読了したら手放そうくらいに思っていました。
……私がバカでした。
婚約者が失踪し、そのタイミングで父はガンで余命宣告され、その後母は不審な様子だと思いきや事故死。
平穏だと思っていた主人公に次々に不幸が襲いかかり、人生が一変してしまったところから物語が始まります。
そしてある日、父の書斎で謎のノートを見つけた主人公。恐る恐る読んでみるとそれは殺人に囚われた人間の告白を綴った手記でした。
主人公は弟の協力を得ながら手記の謎を追い、その傍らで今度は経営しているカフェのスタッフの協力を得ながら失踪した婚約者の行方を追うことになります。
彼らの日々も、僕たちの日々も、いつか壊れるという運命の上に成り立っていたからこそ、あんなに混じり気なく幸せだったのだろうか。
こうやって私の陳腐な文章にしてしまうとどこにでもあるミステリー小説のように受け取られてしまうかもしれませんが……
予想できない展開に読む手が止まらず、ラストで鳥肌が立ったと同時に涙腺崩壊。
変に繋げると無理矢理感あるのが否めませんが、先日拝読した「ちいさな王子/サン=テグジュペリ、野崎歓(訳)」で感じたことを本作にも感じました。
「人生において『愛』はもっとも重要なものである。ただ、『愛』は時に残酷でもある」
この年齢になってもまだよく『愛』の正体が理解できていない私ですが、2冊を通じて大きなヒントを得たように感じます。
沼田まほかるさん……10年以上前に本作で一気にブレイクした人気作家さんなのだそうですが、今の今まで全然存じ上げませんでした。
本好きとしてなんてもったいないことをしていたんだろう私は。
人間の闇深さを描くのがとにかく上手い。
そう、人間誰しも多少なりとも闇を抱えているものです。その闇をどう処理すればいいのかわからずモヤモヤしているのです。
ただ、沼田まほかるさんはそんな人間の闇深さをあらわにして読者や世間に八つ当たりしたりはしません。
私たちが予想できない方法で上手く回収してくれます。
もうどんな風に感想を書けばいいのかすらわからないですが、本当に良かったのです。
これはもう私の中の2025年のベスト本入りうるであろう一冊です。
これで2025年のベスト本候補は既に3冊目。
その内2冊がほむほむの読書日記でご紹介されていた本です。
私の中でのほむほむの信頼度がグンと上がりました。
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