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テキストが整いはじめた日、通信講座を考えた 手芸教室の裏方ノート #6

「通信講座、できたらいいですよね」

そう言われても、
正直なところ――最初はまったく現実味がありませんでした。

私は元・電機メーカー勤務で
設計から出荷までの実務を、
約20年担当していました。

その私が、20年前、
突然「水引アート教室の裏方」になりました。

通信講座で収益を上げる。
教材を販売する。
添削をする。

そんな発想は、当時の私には遠い世界の話でした。

それでも今、通信講座は15年続いています。
今回は、そこに至るまでの長い助走の話です。



通信講座をやりたくても、できなかった時代

水引アートという名前が世に出たのは1994年。

私が裏方として参加した水引アート教室の
主宰である梶先生が『水引アート入門』を
出版された頃です。

それまで水引は、祝儀袋や結納の素材。
それが、花やアクセサリーになる。

本は多くの反響を呼びました。

「材料はどこで買えますか?」
「教室に通えないので通信講座をしてほしい」

問い合わせは増えました。
でも――

当時は通信講座のノウハウがゼロ。
カリキュラムも資料も整っていませんでした。

やりたくても、できなかった。
そんな時代がありました。

(この頃、私はまだ教室にいません)


状況が変わりはじめた頃

私が裏方として参加して、5年ほど経った頃。

教室のテキストや資料。
管理の仕組み。
制作の流れ。

少しずつ、整ってきました。

気づいたことがあります。

「このテキスト、書籍としても通用するのでは?」

テキストの品質が、確実に上がっていました。


はじめて図説を書いた日

2005年。
梶先生の4冊目の本
『水引の小物100選』が出版されました。

私が初めて図説を担当した本です。

きっかけは展示会の体験講座。
他馴染みの出版社の編集の方が、
教室テキストを見つけてくださったこと。

この本のために、たくさんの図を描きました。
そして、たくさん反省しました。

図の描き方。
説明の順番。
伝え方。

「もっと分かりやすくできるはず」

この経験が、大きな転機になります。

その後以下の本も図説を担当しました。
2008年『はじめての水引アート』
2011年『やさしい花の水引アート』
いずれも梶先生の本です。

図説はさらに進化しました。


本が売れると、次に起きること

本が売れると、必ず聞かれます。

「材料はどこで買えますか?」

そこで始めたのが、材料セットの販売でした。
ネット販売もスタート。

ここで私が一番気を配ったのは、
材料を迷わせないこと。

タグをつける。
識別しやすくする。
届いてすぐ作れる状態にする。

この経験は、後の通信講座に直結します。

今思えば、ここからすでに
通信講座の準備は始まっていたのかもしれません。


偶然は、準備している人に起きる

転機は突然やってきました。

出版社から、ある会社を紹介されたのです。
本をベースに通信講座を行う会社でした。

提案はシンプルでした。

本の内容で通信講座をやってみませんか?


はじめての通信講座体験

仕組みは、とてもシンプル。

受講者がテキストを購入。
作品を作る。
台紙に貼って送る。
こちらが講評して返送。

最後に、認定証。

今思えば、とても小さな講座。
でも――

私にとっては大きな経験でした。

「通信講座って、こうやって作るのか」

この経験が、
私たちの通信講座の原型になりました。

そして2010年。
本格的な通信講座づくりが始まります。


テキストが整うと、未来が動き出す

振り返ると不思議です。

テキストを整える。
図説を磨く。
材料セットを作る。

ひとつずつ改善してきたことが、
すべて通信講座につながっていました。

大きな決断は、
ある日突然やってきたわけではありません。

小さな改善の積み重ね。
それが、道を作ってくれました。


次回は、いよいよ
実際に私が行った通信講座の作り方をお話しします。

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