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vol.1222~ 徒歩で日本縦断旅_『2打席目の空振り』

【2打席目の空振り】

4年ほど前、1人で北海道旅を終えた後。函館から青森へと船で渡った。その流れで八甲田山へ紅葉を見に行こうと思ったけど残念、紅葉シーズンはすでに過ぎていた。だから今年こそはと、前回よりも日にちを10日ほど早め、朝から長蛇の列に並びいざ八甲田山へ。道中から薄々勘付いてはいたけれど、散っていた。ピークをちょっと過ぎたとかじゃなく、完全に終わっていた。けれどせっかく来たことだし、それに時間にも余裕があったから、ロープウェイの山頂駅から60分のトレッキングコースを歩くことにした。ここには紅葉する植物は生息しておらず、本来の状態であったんだろうけど。霧が濃く、景色を十分に楽しめたかというと。うーん、、と言った所だ。とはいえ山頂から見えた景色というのはそれはもう壮大で、視点を上げたそこにすぐ雲が流れ、霧の晴れ間からはずいぶん遠くまで見渡すことができた。バスまでは3時間ほど余裕があって、その間に翌日の宿泊先の予約を済ませた。土曜日ということもあって苦戦するかと思っていたけれど、あっさりと予約完了。余った時間を使ってじっくり写真を撮ることにした。全体像として見るなら、それは赤や黄色に染まった紅葉がいい。けれどじっくり観察しながら写真に写すなら、見頃を終え色むらのある葉っぱを撮る方が面白い。バス乗り場を離れ、歩きながら気になったのものは、至近距離で葉っぱを見つめる。色の濃さや明るさに、色ムラもみる。葉っぱどうしの重なりから、葉先の形まで。こうやって細部を観察するのも、紅葉の楽しみ方だったりする。写真を撮っているからこそ、こういうものに見応えを見出したりすることがきるようになった。ずいぶんと前に”綺麗””美しい”の言葉の意味の違いについて調べたことがる。綺麗というのは分かりやすく、見てくれを指す言葉だ。その一方で美しいという言葉はすごく曖昧だった。色鮮やかさを指す言葉でも、輝きを指すでもなかった。美しいというのは、前のめりになってようやく感じ取れる感覚を指す言葉だった。少なからず僕はそう解釈した。枯れた花にも、虫の亡骸でさえ美しさを感じることができる、その心さえ持っていれば。綺麗なものにしか興味を示さない人は、それはきっと面白くない人だ。写真を撮ることで、それを忘れずにいられる。今日は随分と話題が逸れてしまった。

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