19年前の春、声をかけてくれたあなたにありがとうを、今伝えたくて
わたし、背の高い子が好きなんだ!
4月、中学を卒業して高校へ入学したてのあの日。背の順でわたしの目の前に立っていた彼女が急に振り返り、こんな言葉をかけてくれた。
あまりにもうれしそうに、笑顔で言う彼女にびっくりしたわたしは「そうなんだ」とちょっとそっけない返事をしたと思う。
今から19年前、これがわたしと大親友のみきちゃんとの出会い。
今でこそはじめましてを誰としても緊張しないけれど、当時は人見知りを盛大に拗らせていて、とにかくはじめましての場が苦手だった。
それなのに苗字は「あ」から始まるもんだから必ずと言っていいほど、クラスの自己紹介では1番か2番手。自分の苗字を呪ったりもした。そんな感じで高校1年の春もうまく自己紹介が出来ず、早い子だともう友達ができているのにクラスに全く馴染めずにひとりでごはんを食べたりしていた。
そんな高校生活のはじまり、その時はやってきた。先生が「はい〜、今日はみんな背の順で並んで〜。」と声をかけたからわたしは、後ろの方へ移動した。苗字は「あ」だから1番前になるけれど、身長は171cm超えで背の順となると1番後ろになる。
そこで声をかけてくれたのが、わたしの目の前に並んでいたみきちゃん。明るい彼女の周りにはいつも友達がいた。そんな彼女から「背の高い子がすき!」と突然声をかけられたこと、そして当時、自分の身長が嫌で嫌でたまらなかったからそんなふうに肯定してもらえたことに少々面を食らってしまったのを覚えている。
後にも先にもあの日以上に身長が高くてよかったと思えた日はない。
そこから帰り道もおなじだとわかり、わたしの部活がない日は一緒に帰宅をするようになった。ふたりともまあお喋りで、いつもおしゃべりが止まらなかった。教室でも、学校から並んで帰る道も、電車の中でさえ、とにかくいろんなことを話した。ふたりでいるだけでいつも楽しくて、呼吸困難になるんじゃないかってくらい笑い続けた。
もう一つ、彼女とのエピソードでいつも思い出すのは、わたしが大学3年生の時、世界一周の旅に出発した日のこと。世界一周の旅っていったって、ただの旅行で。しかもお金がないから90日間、夏休みの間だけの短い旅。
高校を卒業し、別々の大学に進むことになったわたしたちは、仲はいいけれど互いに連絡不精で前回会ったのが1年前なんてこともザラにあった。それなのに。そして、90日後には帰ってくるっていうのに。わたしが旅立つことがさみしくて号泣したってあなたが言うからびっくりして笑ったし、ちょっぴり泣いた。
その時、さみしくて聴いたのが西野カナさんの「Best Friend」ってあなたがいうから、わたしも聴いたし、これ聴くとなぜだか勝手に涙がでてくるようになったよ。どうしてくれるのよ、みきちゃん。
春になるといつも思い出すのは、みきちゃんとの出会い。そんな彼女との付き合いも来年で20年になる。
みきちゃん、こんなに長い付き合いになるなんて思ってもみなかったよね?このnoteを読んでくれてるって言ってたからさ。ちょっと対面で改めて言うのは恥ずかしくて誤魔化しちゃいそうだからこの場を借りて言わせてね。
あの日、声をかけてくれてありがとう。
あなたが声をかけてくれたこと本当に昨日のことのように鮮明に覚えている。当時、第一志望に落ちて滑り止め入学だったわたしは完全に不貞腐れていて。なんでこんなところにわたしがいなくちゃいけないんだって思ってた。だから入学早々、友達がうまくつくれなかったのも当然ちゃ当然。人見知りだけのせいじゃなくて、そういう気持ちが顔に出てたんだと思う。
それなのにあなたはわたしに声をかけてくれた。まっすぐわたしの目を見て「背の高い子がすき!」なんて言われたからびっくりしちゃった。あなたの相手を探ったり疑ったりしない、そのまっすぐさ、本当に尊敬してる。
いつもまっすぐ感じていることを言葉にしてくれてありがとう。まっすぐ伝えることはとてもむずかしいことだと思うけれどあなたはそれをいつもしてくれる。そして、そのまっすぐな素直さにわたしはいつも救われているんだ。
高校の第一志望には落ちたけどさ、あなたに出会うために落ちたんじゃないかとすら思ってるよ。本当に。あなたはいつも明るく周りを照らしている太陽みたいな存在。あなたがいるだけで場の空気がパッと明るく和やかになる。
そんなあなたに憧れていました。というか、今も憧れている。あなたはわたしに憧れているって言ってくれたけど、多分わたしの方がずっとあなたに憧れているんだと思う。
わたしがうれしい時はわたし以上によろこんでくれた。わたしがかなしい時は一緒にかなしんでくれた。共にわかち合うことのよろこびをあなたから教えてもらいました。
そして何より「そのまんまのわたしでいいんだ」ってことをみきちゃんが教えてくれました。やたら身長が高くたって、気が強くたって、負けず嫌いだって、あなたはいつもそのまんまのわたしを肯定してくれた。あなたがいると大きく見せようとしたり、遠慮して小さく見せる必要がなくなる。「そのまんまのわたし」でいられる。だから、わたしはあなたがいるだけで心の底から安心できるんだ。
今日まで、どんな時もどんなわたしでも共にいてくれて本当にありがとう。

そして、これからもよろしくね。
このnoteはSNS伴走サービス「パーソナル編集者®」を運営するgoodbuff Inc.主催、みんなのnote投稿コンクール「#春になると思い出すこと」をテーマに書きました。
20年来の付き合いになるからこそ、なかなか言えなくなっている「出会ってくれてありがとう」その気持ちをコンクールという場をお借りすることで素直に伝えることができました。主催のみなさま、貴重な場をありがとうございます。
そしてみきちゃん、改めていつもありがとう。
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