本日は人柄もよく #アマノ文筆クラブ
a:「今日も良い人柄ですね」
b:「ええ、今回は雰囲気だけで売れそうよ」
a:「顔をよく見ていないのに、これ買っちゃいそうだもの」
b:「だめよ。あなた店員でしょ。売れ残ったら、ね」
a:「うふふ。大丈夫ですよ。あとで注文しますから」
b:「店員の特権だものね。時間が空いたら私も行こうかしら」
a,b:「すみませーん。ごめんくださいな」
c:「お嬢ちゃんたち、今日も注文しに来たのかい」
a:「ええ、今日並べられた商品がとても良くて」
c:「もしかして、清く出てきたあれかい」
a:「たぶんそれだと思います。見に行っても?」
c:「かまないよ。ちょっと待っててね。おーい、嬢ちゃんたち連れて行くから、少しの間見張っててな」
c:「59番、59番。あった。これだね。見本はこれだけど」
a:「まあ!これです、これ!この人柄です」
b:「近くで見てもとてもいい柄ですね」
c:「だろう。あく抜きをした結果、こんないい人柄がでたんだ」
a:「では、この柄1つ」
b:「私も欲しくなっちゃったので、もう1つくださいな」
c:「あいよ。翌日持ってくるから待っててな」
a,b:「いつもありがとうございます!」
c:「良い子な嬢ちゃんたちのためだ。いくらでも腕を振るうぜ」
大きな釜に長時間茹でられた、罪人の赤い顔。あくが取り払われたとても清い顔をしている。 煮だされた熱湯は、おどろおどろしい色を出している。
c:「おら、嬢ちゃんたちのためにもう一踏ん張りだ」
g:「ひぃい」
c:「引き揚げろ!」
罪人のお腹に括り付けられた縄を引っ張ると、全身は熱湯の色を纏って釜から出てきた。
c:「布を広げろ!」
近くに待機していた布制作班が、四つ角をそれぞれ持って広げる。この場所にとって、白がとても目立つ。 吊り下げられた罪人の位置を、広げた布の上に移動させる。
c:「位置よし!周りも危険なし!カウントダウン入るぞ!3,2,1…落とせ!」
掴んでいた縄を一斉に離すと、罪人が広がった布へ一直線に落ちた。 熱湯の色が跳ねて、布を彩る。 罪人をゆっくり引き上げると、見事な人柄ができた。
c:「うむ。みごとな人柄だ。それを持って乾かしておけ。もう一回やるから、こいつを3分ぐらい漬けるぞ」
人柄を付けた布は、地上でお天道様の力を借りて乾かす。 どんな人柄でも、心地よく滑らかに仕上がる。 そうして出来たものが、商品として並べられたり、店員へのお仕立てになっていたりする。
a:「わあ!もう届いてる!」
b:「さすがは、cさんだわ!」
ここは、釜茹で地獄。新たに商売として、罪人の人柄で染めた布が大好評。とても好評な人柄は、煮汁が出なくなるまで、茹で続けられるという。
a:「あら、もう並ばなくなってしまったのですか。あの人柄」
b:「人気すぎて、3日でなくなったそうよ」
参加しました。見出し絵は、アマノさんの画像をお借りしました。
ここまで見てくれた方に、耳寄りな情報がありまして。
最近は、人柄のまくらが良いんですよ。
太ももでも、背中のカーブでもいいんですが、それに付随して優しく包んでくれている感があると言いますか、よく眠れるんですよ。
あくまで、柄ですが。
