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狭き門をこじ開けろ!

あががあがぁ!
コイツに門を開けさせてたまるか!

ぐぎぎぃ!いぃぃぃ!
コイツの食いしばり力が強すぎる。

絶対に、歯を食いしばっているコイツの口をこじ開けてやる!歯茎むき出しの隙間に、両手を上下に差し込んで、食いしばりを解きたい。
食いしばる力が強いほど、馬鹿力が強くなる。コイツが手に掛けている狭き門を通らせないためには、この方法しかない。

足を引っ掻けて転ばせようとしたが、1ミリも動かない。両手で掴んでも、筋骨隆々すぎて指を繋げて輪っかも作れない。

狭き門と戦っている腕は、例もなくフルパワーで引っ張っているから、コイツの力の補助になってしまう。本末転倒だ。

だから、歯茎まで見えている口の中に指を食い込ませて、食いしばっている力を緩ませないと。コイツの思い通りにさせるわけにはいかないんだ!

門が少し開いている。奥に溜まっていた空気が循環して、重い空気がだんだんこちらに流れ込んでくる。逃げたい。けど、諦めさせなければ。コイツがこの門を開いて、隙間から入ってしまうことは防がないといけない。

コイツの指先が赤くなっている。コイツの口から赤い液体が流れ落ちている。力的にも、ダメージ的にも限界が迫っているだろうか。もうそろそろ、大人しくなってほしい。手を合わせて願いたい。神に、コイツの噛み合わせを外してほしいと。

あれからどれくらいの時間が経っただろう。休憩も冷戦もないまま、状況が変わらなかった。コイツの執念はどこまでのものなのか。コイツへの対抗心は勝っているだろうか。

気の迷い。力の差。コイツが開けようとしている狭き門。解こうとしている馬鹿力。この状況は、いつまで続くのだろうか。ことの結末は、どちらに転ぶのだろうか。

――どちらの門も、十分に開いてない。
諦めても、粘って開ききっても、後悔がないように。


参加させていただきました。

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