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製薬企業で働いて気づいた、ジェネリック医薬品を避けていた自分が間違っていた話

「ジェネリックって、なんか効き目が弱そう……」

そう思って薬局でジェネリックを断ったことはありませんか。私も製薬企業で働く前はそう思っていました。でも実際に創薬の現場を知ってから、その考えは完全に変わりました。

① ジェネリック医薬品とは何か

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品の特許が切れた後に、他のメーカーが同じ有効成分で製造した薬のことです。

重要なのは「同じ有効成分」という点です。錠剤の形や色、添加物は異なる場合がありますが、体に効く主成分は先発品とまったく同じです。

日本では厚生労働省が承認する際に、先発品と同等の効き目・安全性を持つことを審査で確認しています。「なんとなく作った安い薬」ではなく、国が同等性を認めた薬です。

② なぜ安いのか

先発医薬品は、化合物の発見から臨床試験・承認まで平均10〜15年、数百億〜数千億円の開発費がかかります。この巨大なコストを回収するために、特許期間中は高い価格が設定されます。

ジェネリックメーカーはこの開発費を負担していません。すでに安全性・有効性が確認された成分を使うため、製造コストだけで済みます。その結果、先発品の2〜7割程度の価格で販売できるのです。

「安いから効かない」のではなく「開発コストがかかっていないから安い」というのが正しい理解です。

③ では先発品とジェネリックは完全に同じか

正直に言うと、100%同じではありません。

有効成分は同じですが、錠剤を作る際に使う添加物(コーティング剤・結合剤など)は異なります。この添加物の違いが、まれに吸収速度のわずかな差を生むことがあります。

また剤形(錠剤・カプセル・液剤など)が先発品と異なる場合もあります。飲みやすさや味が変わることもあります。

ただしこれらの差は、ほとんどの人にとって臨床的に意味のある差ではありません。特定の疾患(てんかんや免疫抑制剤など、血中濃度の管理が非常に重要な薬)では医師が先発品を指定するケースもありますが、風邪薬・胃腸薬・花粉症の薬などの一般的な薬では気にする必要はほぼありません。

④ 製薬企業で働いて気づいたこと

創薬の現場にいると、新薬を開発することがいかに大変か身に染みてわかります。莫大なコストと時間をかけて生まれた先発品には、それだけの価値があります。

一方でジェネリックは、その恩恵を広く社会に届けるための仕組みです。医療費の削減にもつながり、国全体の医療制度を支える役割を果たしています。

「先発品が偉くてジェネリックは劣る」という話ではなく、それぞれに役割があるのです。

私自身、今は市販薬を買うときも処方薬でもジェネリックを積極的に選ぶようになりました。

まとめ:ジェネリックを賢く使うために

  • 有効成分は先発品とまったく同じ、国が同等性を審査している

  • 安い理由は開発コストがかからないから、効き目が弱いからではない

  • 添加物・剤形が異なる場合があるが、多くの薬では問題ない

  • てんかんや免疫抑制剤など一部の薬は医師に相談を

  • 迷ったら薬剤師に「ジェネリックで大丈夫ですか?」と一言聞くのが一番

創薬・医薬品についてのご相談は、記事下の「クリエイターへのお問い合わせ」からどうぞ。

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