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チョコを食べると鼻血が出る?

「チョコを食べすぎると鼻血が出るよ」

これ、かなり有名な俗説ですよね。
子どものころ、板チョコを2枚くらい食べようとすると、だいたい誰かに言われるやつです。

でも医学的に言うと、普通の人がチョコを食べたから鼻血が出る、というはっきりした根拠はかなり乏しいです。

鼻血の原因としてよくあるのは、乾燥、鼻をいじること、軽い外傷、かぜやアレルギーで粘膜が荒れていること、などです。特に子どもの鼻血は、鼻の前のほうの粘膜が傷ついて起こることが多くて、チョコそのものが主犯とまでは言えません。

じゃあ完全にデタラメなのかというと、少しだけややこしいところもあります。
遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT)という、もともと鼻血が出やすい病気の人たちを対象にした研究では、赤ワイン、スパイス、チョコレート、コーヒーなどで鼻血が悪化すると感じる人がいた、という報告があります。
ただしこれは特殊な病気のある人の話で、一般の人にそのまま当てはまるわけではありません。

つまり現代版に言い換えるなら、
チョコで鼻血、はかなり言いすぎ。
ふつうは、カカオよりも乾燥した鼻、いじりすぎた指、荒れた粘膜のほうがずっと現実的です。

もちろん、鼻血が頻繁に出る、止まりにくい、あざができやすい、片側だけ繰り返す、という場合は別です。
そのときは「チョコのせいかな」で流さず、耳鼻科や小児科で相談した方が安心です。

昔の俗説って、ときどき食べ物に厳しいんですよね。
でも今回ばかりは、
チョコはだいぶ冤罪寄りです。

参考文献

Tunkel DE, Anne S, Payne SC, et al.
Clinical Practice Guideline: Nosebleed (Epistaxis).

Beck R, Sorge M, Schneider A, Dietz A.
Current Approaches to Epistaxis Treatment in Primary and Secondary Care.

Yan T, Goldman RD.
Recurrent epistaxis in children.

Letteboer TGW, Mager HJ, Snijder RJ, et al.
Lifestyle and dietary influences on nosebleed severity in hereditary hemorrhagic telangiectasia.

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