今日からサービスのテストを始めますという日に、システムのコードが1行も書けていないことが判明した時、あなたならどうしますか?
今日開発が終わって明日からテストという日に、コードが1行も書けていないという事態に見舞われたこと、ありますか?
前回の記事で紹介したこの本を読んで、
まぁベンダが逃げたり不正があったり色々なストーリーがあったのですが、この本を読んで真っ先に思い出したのは、
DeNA創業者である南場智子さんの、あるエピソードでした。
★☆★
DeNA創業者である南場智子さんは、私が大学生ぐらいの時にブログを書いていらっしゃったんです。
で、そのブログが、とてもとても面白かったんです。
詳細をここで書くと話がブラジルのあたりに飛んで行ってしまうので割愛しますが、15年以上経った今でも、そのブログに書いてあったエピソードを覚えているぐらいです。
ちなみに、南場さんの書いた本、『不格好経営』も面白いのでオススメです。
で、そんな南場さんの、創業時のエピソードが、こちら。
私は元マッキンゼーのコンサルタントで、コンサルタントの後輩2人と、3人で起業しました。
バックグラウンドから、戦略や企画、戦略的提携、事業計画やマーケティングは得意だし、大事だと思っていたんですよね。でも、システムがわからなかった。システムは、まぁ企画がちゃんとしていれば、開発会社にお願いすればいいんじゃない? ぐらいに考えていて。それが私たちの恥の始まりというか。そういう状況でしたね。
本当に企画を作って、開発は遠隔地のシステム開発会社に丸投げ。それでなんと、今日開発が終わって明日からテストという日に、コードが1行も書けていないという事態に見舞われます。ちょっと被害者のように言っちゃいけないね、自分が起こした問題なので。でも、そういうことが起こった。
既に競合の「ヤフオク!」などは始まっているし、企画も何回もやり直した末なので、もうこれ以上は遅れられないというデッドライン。開発が終わっているはずの日にコードがないという状況なので、私はどうしたかっていうと、まあパニックになりましたね。
DeNA南場智子氏がエンジニアから学んだこと
今日開発が終わって明日からテストという日に、コードが1行も書けていない!?…ですって!?

このエピソードを営業職だった時に知った時は「ふーん、そうなんだ、大変だったんだな」ぐらいにしか思わなかったのですが、
システム開発を発注する立場の今、
このエピソードがいかに大変な状況なのか、痛感します。
システムは、まぁ企画がちゃんとしていれば、開発会社にお願いすればいいんじゃない? ぐらいに考えていて。
とか、
本当に企画を作って、開発は遠隔地のシステム開発会社に丸投げ。それでなんと、今日開発が終わって明日からテストという日に、コードが1行も書けていないという事態に見舞われます。
とか、
本当に他人事とは思えませんでした。
そして、ふと思ってこれを書きながら調べたのですが、
南場智子さんがDeNAを創業したのは1999年、37歳の時。
今の私と同じ年齢だ……!!!
こんなすごい人と自身とを重ね合わせるのもおこがましいのですが、
同じ37歳の時に、DeNAを創業して、
このトラブルに見舞われていて、
こんなことを思っていて、
(この後に続くのですが)こう対処したんだなと、思わず重ね合わせていました。
ーーーーーー
この文も、発注者として仕事をしている今、ドキッとするところでした。
今日開発が終わって明日からテストという日に、コードが1行も書けていないという事態に見舞われます。ちょっと被害者のように言っちゃいけないね、自分が起こした問題なので。
ここ!
今日開発が終わって明日からテストという日に、コードが1行も書けていないことが発覚。南場さんは、夫に愚痴ります。その時、南場さんの夫の発言がまたすごい。
「被害者ように言っちゃいけない」
「とにかく諦めるな」
「自分が起こした大失態について過少に伝えたら駄目」
と言ったそうです。
この後どう対処したかは、是非『不格好経営』か、下記を読んでみてください。
この後のエピソードも、とても面白いです。
彼は実証実験を自分でしていたんですね。クエリを投げて、そのレスポンスタイムを計るなど。「今、もうすでにCPUの稼働率が、ピーク時に75パーを超えている」と。それで「南場さん、わかりますか」と。「出品数が2倍に増えると負荷が2倍になり、ページビューが2倍に増えると負荷は3.9倍に増えます。これがどういうことか、わかりますか」って。
「ユーザーが1万人増えたとしましょう。それによって得る売上よりも、掛かるコスト、すなわちCPUの追加やメモリの追加などのコストのほうが、大幅に上回るんですよ」と。「この会社は詰んでます。潰れました」と。「なので、茂岩さんをクビにしてください」と言ってきました。
私はとにかくその分析を読み込みました。目が覚めるような思いで。今まで信頼している誰かに、ボコッと丸ごとブラックボックスで任せていた自分が本当に恥ずかしかった。初めてその分析を読み込んで、経営とシステムをつなぐ方程式や数式が頭に入って、これを私が最初からわかっていなかったからいけなかったんだな、とものすごく反省すると同時に、やはりコイツはすごいなと思ったんですよ。
なんていうか、営業マンやってた時にこの話を読んだ時は、「ふーん、まぁそりゃ売上よりコストがかかるなら、やめた方がええに決まってるやん」って他人事のような感想を抱いていました。
が、まさにシステムを発注する立場にいる今、もう全く他人事には思えず。
と同時に、最近読んだこの本と合わせて、ちゃんと中身分かってないといけないな、と強く思いました。
『システムの「外注」するときに読む本』を読んだら、
DeNA南場智子さんの創業時のエピソードを思い出して、
気付いたら、『不格好経営』を読んでいました。
『不格好経営』との最初の出会いは、
ブログ時代からの南場智子さんのファンで、だからこそこの本を手に取りました。
でも今は、システム発注者としての目線で再度この本を読むと、
違った角度から読むことになり、これまた面白い!
そして、最初読んだ時は「ふ~ん」ぐらいにしか思わなかった数々のエピソードが刺さる刺さる!
正直、どんな小説よりのエピソードよりも刺さる!
やっぱり事実は小説より奇なりだって実感するほど刺さる!
読むタイミングでの、自分の仕事内容や境遇・考え方によって、
色んな角度から読めるのも、
本の醍醐味ですね。
最近、通勤時間が英語の勉強(+日課の日経新聞読む)で、
あまり本を読めていなかったのですが、
やっぱり本を読んでいきたいなぁと、
同僚から借りた本を読みながら思いました。
7月は、もう少し本を読む時間があるといいな。
いや、読む時間があるといいなじゃなくて、
読む時間を作り出そう。
時間はあるものじゃなくて、
作り出すもの!!
(自戒を込めて)
(2,800字ぐらい)
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