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オルセー美術館展『温室の中で』『ピアノを弾く少女たち』とロダン作『カレー市民』に心を掴まれた日

オルセー美術館展『温室の中で』『ピアノを弾く少女たち』とロダン作『カレー市民』に心を掴まれた日

2月15日まで上野の国立西洋美術館で開催されているオルセー美術館展へいってきました。
前回のオルセー美術館の印象派コレクションから約10年ぶりの再会でした。


中でも、アルベール・バルトロメの『温室の中で』(1881年頃)に、心を掴まれました。


水玉と縞模様のドレスを着た夫人が、温室の中でスッと立つ姿が、驚くほど繊細に描かれています。  
静かな空気、やわらかな光、植物の瑞々しさ。
暮らしの中にある穏やかな幸福が、そのまま絵になったような温かい作品です。

この絵の中の女性は、バルトロメの妻。  
しかし妻はこの後病に倒れ、7年後に他界してしまいます。

それでもバルトロメは、この日の輝きを愛おしみ、絵とともに妻のその日のドレスを生涯大切にしたそうです。  
実際にこのドレスも展示されていて、心を掴まれてしまいました。
絵を見ていると、妻ペリーが夫に向ける愛情と信頼に満ちた眼差しが、こちらにも伝わってきて…
「美しい」という言葉だけでは足りない、静かな重みがありました。  
そして、輝かしい日の思い出を、そっと手のひらに包むように大切にした夫。
二人の間にある愛そのものが、絵の奥から立ち上がってくるようで、
ずっと絵の前から動けませんでした。

それと、大好きなピエール・オーギュスト・ルノワールの『ピアノを弾く少女たち』。

絵の横に添えられていた両面譜面台
紋様も美しい


ルノワールの作品は他にもあり、どの作品も、内側から発光しているような煌めきと温かさ、幸せを感じます。
少女たちの命の輝き、躍動を賛美する絵なのだと思います。

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ルーブル美術館は、古代からの作品を収蔵する、まさに「美術の原点」のような場所。
一方で、ポンピドゥセンターは近現代の作品を中心に収蔵し、現代へと続く芸術を担っています。

そのふたつをつなぐ存在として生まれたのが、印象派の殿堂・オルセー美術館です。
セーヌ川の左岸にあり、対岸の右岸にはルーブル美術館。  
さらにその先には凱旋門へと続く、パリの美術の流れを感じられる場所。

もともとは1900年のパリ万博のために建てられた終着駅で、金属とガラスでできた構造を持ちながら外観は堂々たる石造りで、駅舎だった頃の名残を残し1986年に美術館として開館したそうです。

ルーブルから始まる長い歴史が、オルセーで近代へと切り替わり、ポンピドゥで現代へとつながっていく。  
パリという街そのものが、芸術史の道筋になっているようで、やはりパリは奥深いと感じました。

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そして、1867年のパリ万博をきっかけに広がったジャポニズム。  
フランスでは日本美術が大きな注目を集め、そこから新しい美意識が一気に花開いていきました。

面白いのは、その影響が印象派だけにとどまらなかったこと。  
絵画の世界だけではなく、装飾美術の分野にも深く入り込んでいったのです。

たとえば、私が大好きなガレに代表されるアール・ヌーヴォーのガラス作品には、浮世絵の構図や、余白の使い方、自然の捉え方が色濃く反映されています。  
写実とは違うのに、自然が生きているように感じられる。  
そこには自然主義的な日本美術の精神が貫かれているのを感じます。
ガレにもジャポニズムが影響を与えていたのは、初めて知りました。
日本から遠く離れたパリで、日本の美意識がこんな形で息づいていると思うと、不思議でそして誇らしい気持ちになりました。

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クロード・モネの『睡蓮』もまた、忘れられない存在です。  


モネは50代から自ら庭に池を造り、植物を植え、光の入り方まで計算しながら、絵の世界そのものを作り上げました。  
そして70代後半になっても制作を続けたそうです。

今日の美術展でも、作品を眺めているうちに、まるで絵の中に入っているような感覚になりました。

音声ガイドも使ったので、絵と同時に音楽も楽しめて、より理解しやすかったです。
上白石萌音さんの声は柔らかく温かく、印象派の絵ととてもあっていて
心地良かったです。
静けさの中、彼女の解説を聞きながら睡蓮の池に入ったように作品を眺める時間。  
あれは「絵を見る」というより、その世界に浸る体験で、心が整う時間になりました。

そして屋外に置いてあるロダンの彫塑の「カレーの市民」について
チャッピーちゃんに尋ねました。

ロダン《カレーの市民》が表す物語について

ロダンの《カレーの市民》は、14世紀の百年戦争中に起きた実話をもとにした作品です。
包囲されて降伏寸前だった港町カレーに対し、イングランド王が「町を助けたければ代表6人が命を差し出せ」と要求しました。

そこで町を救うため、6人の市民が自ら名乗り出て、首に縄をかけ、町の鍵を持ち、処刑される覚悟で歩いていきます。
ロダンはこの場面を、英雄として美化するのではなく、恐怖や葛藤を抱えながらも決意して歩く「人間の姿」として表しました。

そのため6人の表情や動きはそれぞれ違い、「死を覚悟する瞬間の心の揺れ」が彫刻として表現されています。
なお結末では、王妃の嘆願により6人は助命されます。

カレーの市民

この作品は
• 6人とも疲れ切った姿
• うつむき、苦悩し、迷っている表情
• 誇張された英雄性がない
ことから、
市民から
「これは英雄ではなく敗者だ」
「記念碑としてふさわしくない」 
と非難され、広場に設置されるのに7年かかっているそうです。
現代では、この作品は「近代彫刻の革命」と呼ばれているそうです。

こんな史実をもとにつくられているとは全く知りませんでした。
彫塑にも解説をつけてほしいと思いました。

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そして朝ごはんは、いつものエルビストースト。
冷凍していた泡立てた生クリームも添えたら、さらに美味しくて…
朝からちょっと幸せでした。


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そして今日のお昼は、トルコ料理をいただきました。  
大好きなひよこ豆を使ったお料理はヘルシーで、ケバブも優しい味付けで美味でした。

牛ケバブとひよこ豆ピラフ
ファラフェル
(ひよこ豆のコロッケ)
とフムス
ボリュームもありました
ひよこ豆ご飯も優しい味でした

店内には魔法のランプとトルコモザイクランプがたくさん飾られていました。
モザイクランプはオスマン帝国時代から伝わる、ガラスの破片(モザイクガラス)とビーズを組み合わせた職人によるハンドメイド作品だそうで、美しく、見入ってしまいました。

久しぶりのアメ横や御徒町も賑わっていて、歩いているだけで楽しくて。  
5年ぶりくらいに「2k540 AKI-OKA ARTISAN(ニーケーゴーヨンマル アキオカ アルチザン)」
ー東京駅から2km540mの距離にある高架下の商業施設ー
も散策しました。

こういう街の活気って、やっぱりいいなぁと思いました。
感性が刺激され心が整い、たくさんの学びのある素敵な良い休日になりました。

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