見出し画像

夏休みになると思い出す父のミルクセーキ



子どもの頃、夏休みになると父が必ず作ってくれるものがありました。

それは、手作りミルクセーキ。

今のような電動ではなく、昔ながらの手回しのかき氷機。

父がハンドルを回し、私たち子どもは下の受け皿をくるくる回す係。

「もう少しかな」
「いっぱいになってきたよ」

そんなやり取りをしながら、ボウルいっぱいのふわふわのかき氷ができあがります。

そこへ卵の黄身、砂糖、牛乳、練乳を加えて、さっくりと混ぜ合わせる。

すると、冷たくて優しい甘さのミルクセーキのできあがり。

シャリシャリとした氷の食感と、卵と牛乳、練乳のまろやかな味。

暑い夏の日に食べるその一杯は、子どもだった私たちにとって最高のごちそうでした。

父は毎年、夏休みになると当たり前のように作ってくれました。

そして私たちが親になると、今度は孫たちのためにも同じように作ってくれました。

父にとっては何気ない夏の恒例行事だったのかもしれません。

でも、その時間は私たち家族の大切な思い出になっています。

夏になると、ふとあのミルクセーキを思い出します。

あの手回しのかき氷機の音。
父の「できたぞ」という声。
家族みんなで笑いながら食べた、ひんやり甘い夏の味。

父は、覚えているでしょうか。

今度会いに行ったら、「夏休みになると毎年ミルクセーキを作ってくれたよね」と話してみようと思います。

きっと父は、「そんなこともあったなぁ」と笑うのでしょう。

誰かにとっては何気ない日常でも、誰かの心には一生残る宝物になる。

そんな夏の思い出を、大切にしまっておきたいと思います。


#夏の思い出
#父との思い出
#家族の時間
#夏休み
#昭和の暮らし
#子どもの頃
#エッセイ
#暮らしを綴る
#思い出

いいなと思ったら応援しよう!