給料と安定を手放してまで、伝えたかったこと
医師の診察室に通う患者さんの多くは、生活習慣病や精神疾患を抱えています。私が営業していた時代も、そこが一番の患者さんでした。
医学的には、その多くは予防できたはずです。生活習慣が整っていたら。食事が違っていたら。運動の習慣があったら。睡眠が改善されていたら。
なのに、医師も営業も、患者さんに『どうしたらこの病気にならずに済むのか』という話をしていないことがほとんど。
それが当たり前の風景でした。
製薬会社という業界にいると、その違和感は見えにくくなります。給料も安定していますし。キャリアも積めます。医学知識も深まります。でも、ある瞬間、その枠の外に出てみたくなるんです。
薬膳を学び始めたのは、その違和感を解く鍵だったように思います。
食べ物は、医学的に根拠がある。体を作るのは、食べたものです。その当たり前のことが、医療現場では見落とされていた。いや、見落とされているというより、扱われていないんです。
だから、私は発信することにしました。
でも、発信するには準備が必要でした。薬膳は難しい学問です。聞き慣れない言葉ばかり。五行説、気血水、陰陽五行。これらを医学的には正しく説明することはできますが、それだけでは誰にも伝わりません。
だから、今は発信技術を磨いています。ショート動画の制作という、一見、医療とは関係ないような仕事をしているのです。
なぜなら、医学知識と発信スキルは別だから。
どんなに正確で、医学的に根拠がある情報を持っていても、それを相手の心に届ける形で表現できなければ、何の意味もない。むしろ、難しさだけが立ちはだかります。
『朝ご飯をちょっと変えるだけで体が変わるよ』。
そのレベルの情報から始めたいんです。複雑な医学用語ではなく、日常の中で実行できることから。
あなたが今、何か不調を感じているなら。疲れやすい、肌の調子が悪い、冷える、眠れない。そういったことを感じているなら。
それは、もしかしたら、あなたが『何を食べているか』『どんな生活をしているか』の結果かもしれません。
お薬の前に、その可能性を一緒に探ってみませんか。医学知識を『あなたの日常の選択』に変える。そこを一緒にやっていきたいんです。
それが、私が脱サラしてまでやりたかったことです。
