✦ ときめきトゥーシューズ ✦
バレエ用品店の片隅で、その靴を見つけた。
真っ白じゃなくて、淡くやわらかなピンク。
春の頬みたいな色。吸い寄せられるように触れた。
まだ履ける実力なんてないのに、胸の奥をぎゅっと掴まれる。
この気持ちには嘘をつきたくなくて、連れて帰ると決めた。
レジ横で、別のシューズを手に取っていた人と目が合う。
彼の視線が、私の抱えた箱へ静かに落ちた。
「新品だね。これからなんだ?」
こくりと頷く。
「まだ履けないけど……いつか、ちゃんと。」
言った途端、未来が小さく光った気がした。
彼は少し目を細め、ゆっくり笑う。
「似合うよ、きっと。」
その声が思いのほか深く触れて、困る。
会計を終え外へ出る。
抱えた箱が心臓みたいに弾んでいた。
彼がひらりと振り返る。
「また、どこかで会えたら。」
約束でも再会の予定でもない。
でもその一言が、未来をほんのり照らした。
箱をぎゅっと抱き直す。
靴より先に、私の心がつま先立ちしたみたいだ。
初めてこちらのショートショートに参加してみました☺️✨️
ときめきトゥーシューズ
なんて素敵なお題なんでしょう。
前にバレエを習っていた私には、
もうたまらないお題でした😆💕
ということで、すぐに書き始めました☺️
良かったら皆さんも参加してみてね⬇️
今日は誕生日スペシャルで 3本投稿します🎀
ラストは 今夜21時頃 です💎✨
