重たい見栄やプライドは捨て去って、美しい世界を身軽にたのしむ
大人にこそ薦めたい絵本に出会った。
シンプルながら、鋭い教訓が美しく描写された絵本だ。
「世界でいちばん大きな家がほしい」そう思ったカタツムリは苦労の末に大きくて美しい自分の家を手に入れる。
あるとき食べものがなくなり、他のカタツムリが移動する中、大きな家のカタツムリは動けずひとりその場で溶けて亡くなってしまう。そして、からっぽの立派な家だけが残り、ついにその立派な家も朽ちてなくなる。
それを聞いたカタツムリの子は、家は小さく保つ代わりに、広い世界を旅して美しい世界を味わう。
その世界の美しいこと。シダの葉の間から差し込む木漏れ日、朝露に濡れた草、湿った土に生える色鮮やかなきのこ、冷たさと無機質なザラザラが伝わってくるまあるい小石たち。
0歳の次男が文句を言わないのをいいことに、毎日毎日読み聞かせのふりをして、自分がたのしんだ。
わたしは自分を立派に見せようとしていないだろうか。自分を立派にすることばかりに腐心して、外にでて素晴らしい人たちに出会ったり、一緒の時間を過ごすことを怠っていないだろうか。
物理的な家はちっちゃな賃貸で、ローンもない身軽な身の上だけれども。身の丈に合わないプライドや見栄を持っていないだろうか。軽やかに、広い世界の美しさを味わえる心と体を持っているだろうか。
大きくて立派な家で自分を縛るのではなく、身軽に外の世界に探検にいける自分でありたい。外の世界の美しさを味わえる自分でありたい。
今は幼子と赤子を抱えて、ちょっと鈍重だけれども。
心だけでも軽やかにいたいもの。
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