最近よく聞く資産のトークン化を簡単解説

株式トークン、トークン化国債、RWAといった言葉を目にする機会が増えた。

トークン化とは、株式や債券、不動産、ファンドに関する権利を、ブロックチェーン上の記録に置き換えることだ。

資産そのものをブロックチェーンに入れるわけではない。

所有権、受益権、請求権などを、トークンで表す。

株式トークンは、株式とは限らない:

Apple株トークンと書かれていても、Appleの株主になれるとは限らない。

▶︎株式の所有記録をブロックチェーン上で管理する
▶︎事業者が株式を保管し、その権利をトークンで表す
▶︎株価の値動きに連動する商品をトークンとして発行する

といった形がある。

三つ目は、Appleの株価と同じように価格が動くだけの商品かもしれない。

その場合、議決権や配当を受けられるとは限らない。

米SECも、企業自身が関わるトークン化証券と、第三者が発行する保管型や価格連動型の商品を分けている。

何を保有し、どのような権利を持てるのかを確認する必要がある。

なぜトークンにするのか:

現在の金融取引は、証券会社、銀行、取引所、清算機関など、いくつものシステムを通って処理されている。

トークン化すれば、次のような処理がしやすくなる。

▶︎取引できる時間を広げる
▶︎資産と代金を同時に受け渡す
▶︎保有資産を担保としてすぐに移動する
▶︎配当や利払いを自動で処理する
▶︎高額な資産を小口に分ける
▶︎ほかの金融サービスにつなげる

SBI、日本株ファンドをトークン化:

2026年7月、SBIグローバル・アセット・マネジメントとDigiFTは、JXトークンをSolana上で提供すると発表した。

SBIアセットマネジメントが運用する日本株高配当戦略へ、ブロックチェーンを通じて投資できる商品だ。

DTCCは証券市場の裏側を変えようとしている:

米国では、証券の保管や決済を担うDTCCが、DTCで保管している証券をトークンに変え、本番環境で取引した。

対象となった資産は、米国債、株式、ETF。
担保取引、証券貸借、レポ取引なども試された。

30社を超える金融機関やデジタル資産企業が参加し、証券と代金を同時に受け渡す処理や、清算機関への担保移動も行われた。

DTCCは2026年10月のサービス開始を予定している。

Airbnbが持つのは、不動産ではない:

Airbnbには、世界で900万件を超える物件が掲載されている。

だが、Airbnb自身が住宅を所有しているわけではない。

同社が持つのは、次のような仕組みと情報だ。

▶︎ホストと利用者を結ぶサービス
▶︎本人確認情報
▶︎予約履歴
▶︎決済情報
▶︎ホストの活動記録

これらを使えば、ホストが将来受け取る宿泊代金を裏付けに、資金を先に渡す仕組みも考えられる。

これはAirbnbが発表した計画ではない。
将来の売上を受け取る権利も、トークン化の対象になり得るという例だ。

トークン化された商品を見るときは:

▶︎誰が元の資産を保管しているのか
▶︎トークンを元の資産と交換できるのか
▶︎配当や利払いを受け取れるのか
▶︎発行会社が倒産した場合も権利が残るのか
▶︎どの国の法律で守られるのか
▶︎どこで売買できるのか

を確認した方がいい。

ブロックチェーンに記録されているだけで、安全な商品になるわけではない。

トークン化は、金融機関や事業者が管理する権利を、これまでより細かく分け、速く動かす仕組みだ。

資産のトークン化は、実験から実用へ進み始めている。

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