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023.セレンディピティは“特別な成功”じゃなくていい

小さな幸運に気づく力の話


「セレンディピティって、成功者の話でしょ?」

そんなふうに聞かれることがあります。たしかに、偶然の出会いや予期しない出来事が人生を大きく変える…そんなキラキラしたストーリーは魅力的で、セレンディピティについて語られる場面や本のエピソードは、いわゆる《大成功》のエピソードが目立ちやすい。

でも、そういう話だと把握した瞬間に、ふと自分との距離を感じる人も多いんじゃないでしょうか。「すごいなあ」とは思うけれど、「それは特別な誰かの話で、自分には関係ない」と感じてしまうというか。

そして、毎回のことながら話していますが、僕自身、世の中から見れば《成功者》ではないから、いまいちセレンディピティの実行者としての説得力に欠けてしまう。

《成功者》の話だと「すげー」って思うけど、どこか他人事に感じて距離を置くし、だからって、《成功者》の話でなければ、話すら聞こうとも思わない・・・じゃあ誰の話なら聴くんだよ!って感じですが(笑)、まぁそういうものですよね。

で、僕は、このセレンディピティという価値観や世界観にとても共感をしたから、「マニア」として語れないかなって思って発信をしてみることにしました。誰に何と言われようが、僕自身は、自分の周りで起きるセレンディピティトリガーに気づき、掴み取り、その結果にもそれなりに満足してるし、次にも期待してるマニア
要はね、究極、セレンディピティは誰かとの比較や、その幸運の大小で決定されるものではないと思うんですね。

だから、みんなに、もっとセレンディピティを身近に感じてもらえるようにするためにも、“選ばれし人の運命”としてではなくて、もっと僕らに、その権利を取り戻したいんです。

言い換えれば、僕らが「"小さな幸運"に気づく力」とも言えるんだけど、その上で必要なのは、「幸福感」の理解だと思うんです。今日はそんなお話。


幸福感のかたちは、もっと自由で良い

セレンディピティは、もっと身近なもので良い

✅ふと入ったカフェで心が落ち着いた。
✅たまたま出会った人との会話で、新しい視点が生まれた。
✅今朝Xでみた記事が、夕方の仕事に偶然活かすことができた。
そんな“小さな偶然”の積み重ねが、僕にとってはリアルなセレンディピティだったりします。

そもそも「幸せ」や「幸運」のかたちは、人によって違っていて良いのです。

例えば、国連などによる「世界幸福度報告書」2025年版が、国連が定めた国際幸福デー(3月20日)に合わせて先日発表されましたが、フィンランドは8年連続1位(これもすごいよねw)。
上位はフィンランド、デンマーク、アイスランド、スウェーデンなど北欧諸国が占めています。そして、日本は55位と、昨年の51位から更に順位を下げたようです。

過去、世界経済フォーラム(WEF)では、日本は健康・教育・インフラなどの客観的なウェルビーイングは高いレベルにあるけれど、主観的なウェルビーイングは比較的低めだとされていて、その背景には、文化的な価値観の違いや、人間関係のあり方が関係しているとも言われてきました。

その通り、今回の「世界幸福度報告書2025」でも、
・他者と一緒に食事をすることと、世界中のウェルビーイングには強いつながりがある
・世帯規模と幸福度には密接なつながりがある。メキシコと欧州では、4~5人暮らしが最も幸福度が高い
など、人のつながりとウェルビーイングの関係性について記載され、幸福度は信頼度や優しさ、社会的つながりに根ざしていることが改めて示された形です。

(ってことは、僕が取り組むLINE公式アカウントのようなコミュニティだって、少しは意義があるのかなって思いたくもなるので、いろんな関わり方を今年は模索しないとなって思うわけ。)

僕が感じた身近なセレンディピティ

このように、幸福感の研究の中には、「人間関係の質」が決め手になるという説は年々強くなっているのですが、こと日本においては、「寛容さ」も重要なのではないかと思うんですね。自分と違う価値観や立場の人に、どれだけ理解を示そうとできるか、その姿勢が幸福感に深く関わっているとされる指標の一つです。

少し脱線しますが、
今朝Xでみた記事が、夕方の仕事に偶然活かすことができた。
という小さなセレンディピティの例を先述しましたが、これ、実はまさにこの記事を書いていた時の僕の実体験です。

別の仕事で今チームビルディング研修を計画してて、トレンドを探るためにXで漠然と情報収集していたんですが、そこで多様性のあるチームにおいて必要とされる「agree to disagree」という言葉を知りました。ちなみに「agree to disagree」は「意見は違うままでいい、でもそれを認め合おう」という意味のフレーズで、なんとも言えない優しさを感じたし、対話をやめることなく、違いをそのままにしておける関係性って面白いなと思って、何気なくいつも通りメモして情報収集は終えたのです。

そして、毎週のルーティンであるこのnoteに取り掛かる際に、幸福感における「寛容さ」についても触れようと思った時、ふとこの「agree to disagree」を思い出したのです。語られる文脈は違うんだけど、こういう一見薄くみえる関連性を繋ぐ行為が、僕にとっての幸福の一つなんですよね。

寛容であるということ

話は戻って、寛容さについて。
僕はよく「寛容ですね」と言われるのですが、それはたぶん、「わからないものを、すぐに拒否しない」からかもしれません。一度受け止めてみようとするし、理解できなかったとしても、「ああ、わからないことが“わかった”」という感覚が、僕にとっては大切だったりします。

これは、「ネガティブ・ケイパビリティ(Negative Capability)」という言葉にもつながる。あまり耳馴染みがないと思うんだけど、前回の投稿に書いたように、僕の相棒のChatGPTに、セレンディピティにとって大事な心持ちな気がするんだよねと投げかけ続けて、やっとつながってきた感じがしてまして、またどこかで書こうと思っていますが、“答えの出ない問いや曖昧さに耐える力”のことです。
明確な答えを持てないまま、でもそこに留まって考え続けることが、人生をじんわりと豊かにしてくれる。セレンディピティって、そういう不確かさの中から立ち上がってくるものなんじゃないかと感じているんですよね。

否定も拒否もせず、わからなくても違ったままでも良い、そういうものだと、そのままに受け止めてみる。これこそ。まさに寛容の精神であり、幸福感とも繋がるのだと、僕は思っています。


比較による嫉妬からの解放〜自分の価値観へ

でも、人間ですもの、寛容に受け止めきれない時もあるし、身の丈以上の大きな幸せが欲しくなる時もある。
例えばSNS。 SNSでは他人の輝かしい瞬間が目に飛び込んでくるし、自分の足りなさに落ち込むこともある。僕自身もそういう嫉妬のような感情に飲み込まれることがあるし、「まだまだ未熟だな」と思うことがたくさんあります。

でも、そういう嫉妬心に気づいたときこそ、「自分にとっての幸せって何だろう?」と問い直すチャンスかもしれない。

他人との比較で生まれるモヤモヤを、自分の価値観で見直してみる。たとえば、「あの人みたいにはなれない」と思っていた時に、「自分はこれで十分だ」と思ったり、「まずはここまで近づけるように努力してみよう」と思ったりするのも良いと思う。

セレンディピティもまた、“誰かにとっての幸運”を基準にするのではなく、“自分にとっての幸運”に気づけるかどうかで意味が変わってくるのかもしれない。


「足るを知る」から見えてくる幸せのカタチ

その背景には、「幸せの閾値(しきいち)」が人それぞれ違うという事実があります。幸せを感じる最低限の刺激のことです。この閾値を下げるというとネガティブに受け取る人がいますが、自分の小さい幸せに気づき満足することも、とても大切なことなのです。

たとえば「足るを知る」という考え方がある。
与えられた状況の中に満足を見いだし、小さなことにも喜びを感じられる力は、日本人が長く大切にしてきた感覚でもありました。そう考えると、「幸福」の形も、「幸運」の捉え方も、本来、人によってまったく違っていて良いはずなんです。

小さな"偶然"に気づく力

もう一つ大切なのは、小さな"偶然"に気づけるかどうか。

普段通らない道を歩いてみたり、なんとなく気になったイベントに参加してみたり。そういう行動が、あとから振り返ると「意味があった」と感じられることがある。大きな幸運をいきなり掴むというよりは、日々のなかの小さなセレンディピティトリガーを拾い集めること、その積み重ねが、いつか思いがけないチャンスとつながることもあるのです。

もし偶然に意味があるように感じたなら、それは運命ってことにしておかないか?

狡噛慎也 / PSYCHO-PASS

僕もあなたと同じだからこそ

僕はいま、「Serendipity 4thPlace(セレンディピティ・フォースプレイス)」という小さなLINEコミュニティの場を育てようとしています。でも、僕はカリスマでもなければ、“教える人”にもなりたくない。むしろ、同じ目線で、「一緒に考えていける人」でいたいと思っている。

未熟なまま、もがきながら、それでもちょっとずつ前に進んでいく。その中で出会った偶然や、小さな幸運を言葉にしていく。そんな人たちが集まる場所があったらいいなと思ってるんです。

セレンディピティは、特別な誰かのものじゃない。
きっと、あなたの今日のなかにも、もう転がっている。

それに気づけるかどうかだけなんだと思うのです。


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三上浩紀:Catalyski CEO | セレンディピティオタク| 点と点をつなぐ人 | 8枚の名刺 いただいたサポートは、私の知見を広げてくださる出会いとの交流に充てます。具体的には、お茶代、本代、もしくはここで繋がった方とのコミュニケーション代などです。それをnoteへの投稿で還元していきたいと思います。

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