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一時帰国×一人街歩き×愛宕神社と虎ノ門ヒルズ

こんにちは。ゆきちです。
今日は、8月に日本へ一時帰国をした際のことを書こうと思います。
心を落ち着かせて、今の自分に感謝しつつご祈願する神社のこと、
お参りの際に心揺さぶる建物に出会ったので、その建築をご紹介。


■愛宕神社へのお参りに、絶対に行きたい

ベトナムに駐在する前、旦那と麻布台ヒルズの建物を見に行くために周辺を散歩をしていたのだが、
そのときにたまたま通りかかったのが「愛宕神社(あたごじんじゃ)」との出会いだった。

愛宕神社の存在をそもそも知らなかったのだが、神社の御利益として「商売繁昌」があるようで、
様々な企業様がご祈願されているみたい。
これから海外在住でもフリーランスとして稼げる自分への祈願と勇気をもらいにお参りした。

前の会社と今後のことで揉めていた時だったこともあり、
前を向いていけるように口ではポジティブなことを発言していたけれど、
心の中はワクワクと不安と恐れで、実は自分の感情がずっと波打っていた日々。

そんな心中のときに出会った場所ということもあり、
「私、ここ寄りたい。」と旦那に言って、お参りする時間を設けてもらって。
無意識に今の自分にも、旦那にも必要な場所だって感じた。

■初の虎ノ門ヒルズ駅

それから早半年。
少しずつだけどお仕事を頂けるようになり、御礼参りをしたいなあとずっと思っていた。
そして8月のお盆のあたりに一時帰国を組んでいたので、
その時に絶対お参りしようと決めていた。

実際に足を運ぶと、たくさんビルやお店が立ち並ぶ中で「こんなところに神社?」と思うくらい突然現れる。

ビル街の中に現れる「愛宕神社」

鳥居の前で挨拶をして、鳥居をくぐり近づくと、
かなり急斜面の階段。

8月の日本。日射熱で石の段がかなり熱くなっていた。

急斜面の段。まるで垂直の勾配を上っているのでは?という感覚。
転んで後ろに落ちてしまうのでは…?という頭の想像。
一段一段上るたびに、いつも緊張する。

そして上り終えると、緑に囲われた本堂とご対面。

神社本堂

山の上で、私が行ったときは平日ということもあり、より静かで落ち着いた場所だ。
お参りができたことにほっとしたと同時に、
「これからも頑張ろう。自分をもっと行動させて、未来を自分で切り開いていこう!」と
改めて誓った。

■虎ノ門ヒルズ ステーションタワー

◇建物の外観

実は愛宕神社に向かう道中に、おもしろい建築に出会った。
それが「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」。

愛宕神社の最寄り駅の一つに「虎ノ門ヒルズ駅」があり、今回初めて下車。
虎ノ門ヒルズ=トラえもん。
そんなイメージしかなかった。

地下から地上に出てきて、見えるこの光景。
思わず目が釘付けになった。
一言でいうと、この建物が今にも動き出しそうな気配を漂わせる感じがしたのだ。

虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの外観①
虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの外観②

「何が?」と思われると思うのだが、ポイントはこの真ん中の「斜面」になっているところ。

真ん中のうねりの箇所で、左側だけ少し影ができているのがお分かりだろうか。

ここの影。恐らくあえて影を作っている。

最初見た際に、「この今にも動き出しそう…!」という気持ちになり、
まじまじと見てみると、「真ん中がどのようにねじれているんだ?!」と思考が煩雑に…。
見上げながら、「どういうことだ…?」と考えてしまった。

本当にわからなくて、調べてたら最終的に出た結論は、下記のサイトにあった。

「2個の台形柱」があり、反転させたものと組み合わせた、と認識した。

私のボキャブラリーでは拙いので、ぜひいろんなアングルの写真画像を上記のサイトでご覧いただきたいのだが、それにしてもこの建物はすごい。

施工の仕方が合っているかわからない前提でいうのだが、
真ん中の部位を注目すると、片側は動きが出るように、サッシやガラスの設置場所を細かく変えている。
このガラスの動きが、まるでDNAの細胞のような印象だったのだが、「ねじれ」ををきれいに映していることがまず驚き…。

全てのサッシに影がつくとただの建物の形でしかないのだが、
アシンメトリーの形のものをつなぐ際に、外観の視覚情報から「つながっている」ことを表現している。

これ、デザインとして形にするの大変だっただろうなあ…。
やっぱりデザイン、設計、施工者に感動を覚える…。
語彙力が乏しくて、もっと言葉にしたいのにうまく表現できないもどかしい。

この建物の細部を見てみると、
上に積みあがるたびにガラスとサッシの積み上がり方が異なるところが、
遠くからの見え方をきれいにしていることがわかる。

今にもルービックキューブのように動き出しそうな外観で、いい意味でぞわっとした。


細部に焦点を当てて自分の思考を巡らせるのはめちゃくちゃ面白い。
一気にこの建築物への興味が沸いた。


◇建物の中 ~エスカレーター~

それから中を探索することを決めた私。
おもしろいなあと思ったのがエスカレーター。

確かここのエスカレーターは駅やオフィスに繋がる導線として機能していたと思う。

吹き抜けになっている箇所を見上げる構図。
エスカレーターの側と底面を緑になっている。

ここはガラスサッシがあって光が燦燦と降り注ぐ箇所なのだが、
エスカレーターがグリーンに施されている。

私がおもしろいなと思ったのは、このグリーンが日光の明るさを和らげてくれるところ。
吹き抜けの空間なので、良くも悪くも高い個所から日の光が入ってくるのだが、反射しやすい「白、シルバー、ライトグレー(明るい無彩色)」になると中が暑くなるし、地下にまで明るさを送ることになる。

でも、この虎ノ門ヒルズは駅から地上、高層階へと人が流動する建物なので、恐らく地下に行く人は視覚的に把握させるためにも明るさは必要ないのではないかな?

そして下から地上に上がってくる人は、「緑ガラスが見えるエスカレーター」を視認して、
人は無意識に「緑=草木」を連想し、地上ということを感覚的に把握して明るさを感じるほうへ昇っていく。

こうした、何気ない空間を作っていくのがプロなんだよなあ…。
人の無意識をデザインに落とし込んでいく。
感嘆です…。

見上げた時のエスカレーターからの光の入り方がとても素敵なので、
機会があればぜひご覧ください。


◇建物の中 ~天井~

続いて、人が集うホール(ステーションアトリウムというらしい)の上に見える、折り紙のような天井について。

メインホールの上

実は、この天井の柄は、
地上(屋外)~メインホール(吹抜)~エスカレーター上と、
同じ折り柄が平行に続いている。

そもそも空間が広く、人の移動、流動の中継地になっていることから、人が一番集まる場所。
その空間に、折り紙天井を広く長く大きく使うことで、
感覚的に「人の流れ」を生み出すことができるなと思った。

一枚上の写真に写っているホールから、外に繋がる空間に繋がる風除室
反対側:天井の柄が地上に繋がる。
道路側は天井の柄が反対側の棟に続き

この天井が見える方向が、外~内に繋がる経路になっている。
また、この折天井が橋の下のようになって向かいのビルと連動しているが、
虎ノ門ヒルズ関連のビルに人が派生する、動きを感じるようなデザインになっているのが絶妙だなと思った。

ちなみにこの折天井の上は、写真に見えるビルに繋がる「歩道橋」になっている。
歩道橋の底面まで計算されているデザインに、感服です…。

一枚上の外に繋がる出口を背にし、ホール側に向かってエスカレーターを降りている
エスカレーターに乗りながら。この空間のエスカレーターは青。
エリアや階によって、色を変えているみたいです。

虎ノ門という土地柄、周りは会社員の人も多いからこの場所を使い慣れている方も多くいると思うけれど、
初めて来た私みたいな人間は、この高くて長い天井があるだけで、
「どっち側に進むのか」ということが感覚的にわかる。

地下には駅、高層階にはオフィスやほかの施設がある。
このビルを拠点にしつつも、地上の虎ノ門のエリアに人を動かし、また戻っていく。
建物を起点に、人が街とつながり、人が建物の中を利用する。
循環して、「動いている」。

最初の外観もそうだけれど、
この建物が虎ノ門周辺の活性化の「動き」になるように、
建物を利用するお客様が循環する「動き」になるように。

建築物でも、部分的に施行することはあっても、
建物全体を通して機能とデザインをまじまじと考えることがなかったけれど、
空間がデザインの力を放っているようで、感じずにはいられなかった。

言葉の表現が乏しい自分…。泣


◇外伝:エスカレーターのデザイン

まったくの余談なのですが、最近のエスカレーターのデザインって変わったのかな?
黄色の囲われた部分が丸くなってるんだなって思った。
それになんか線が太くなってないか…?

もともと黄色って「危険」「注意」という意味合いを持たせることが多いから、
その範囲を広くとるためにも工夫されてるのかな?と思案してみたり。
角が丸くなっているのも、優しい印象を感じるのでいいなって思った。

何気なく使っているものにも、


■ステーションタワー直結のT-MARKET

実は、私はここのエリアに少し違和感を感じた。
正しく言うと、ベトナムに生活してから得た感覚だから、ずっと日本に住んでいたら感じなかったと思う感覚だ。

このT-MARKETは地下にあって、いわゆるフードコートなどがメインで立ち並んでいた。
たくさんの観葉植物で「緑を感じる」空間だ。
でも、太陽がない中で、況してや構造体などの暗いトーンの素材のなかで、
人工的にライトをたくさんつけて人が集っている。

この緑が私には違和感だった。

T-MARKET①

ベトナムって、大きなモールとか以外地下の空間があまりなく、
基本入るお店は「屋外の景色」を感じることができる。
それに、そもそも外と中の境界がないお店も多い。
カフェやご飯どころでは室内、室外と分けていないことも多い。
私は「外の空間と身近だな」という印象を抱いている。

さらにベトナムはまだ街の中で木々が多いから緑を感じるし、
個人の住宅にたくさん緑を置いているので、外と緑ってとても近く感じるんです。

でも地下に緑が置かれている空間を見た時、
日の光も見えない中で、緑にとって無理やり置かれているような、そんな印象を頂いた。
日本、特に都心ど真ん中は緑を感じることって少なくて、
植栽には人間にとって癒しの効果もあるから「あると良いもの」ということはわかる。

まあ、根を張らなくても育つ植栽を選んでいると思うので、
問題はないのだろうと思うのだけど。

こんなことを感じて、
「ああ、私だいぶベトナム生活に慣れてきたんだな」
とも思いました。


ちなみに、T-MARKETは私のファーストインプレッションがそれなだけで、
木々の中で座ってゆっくりご飯を食べれて、
什器(配膳台とかのこと)も同様に木目のデザインで植栽と統一感をだし、
フードコートのお店の外観にきちんと目が行くようになっている。

地下だけど程よい明かさを感じるし、
遠くにいても緑のある空間は勝手に足が運ぶし、
一度行けば、「T-MARKETの緑を目指せばフードコートにたどり着く」というアイコンになる。

仕事で忙しいサラリーマン男性や、サラリー女性が、家族連れがお昼のランチとして食べにくる。
男女含めて一人でご飯を食べてても全く気にならないし、
ランチの時間に数人で食べにくるような、そんな規模間のテーブルも多い。ご家族で食べにくるのはちょっと狭いかもしれないけど。
どちらかというとオフィスで働かれている方向けだと思う。

内装は心地よかったです。


■終わりに

建築って本当に大変で、何を起点にコンセプトを、デザインをということを一から考えて、数年かけて有形物として成り立つ。
人から見ると「建築物」であり「空間」なのだけど、
そこにはどんな建物を建てたいと強く願う施主がいて、
その思いに対し建物と空間をデザインする設計者、サポートをする方がいて、
その建物を形にする施工者の方々の汗と努力が詰まっている。

何気なく触っているその壁やガラス、手すりなども、
どんなデザインでどんなメーカーにするか、作るか、何が合うか、ということを何回も何回も話し合い、あなたのいる空間が成り立っている。

私はそのような人々の想いを想像して、
フォーカスして思案することが楽しいと感じる。


デザイナーに正解はない。
そしてデザイナーには責任、プレッシャーがのしかかってくる。
十人十色という言葉があるように、一人ひとり感じ方も異なるから、
あれは良くてあれは良くないということもあると思う。

でも、それを凌駕することがある。それは
「自分が構想した空間が、たくさんの人に使っていただけること。」
「自分の構想し、苦楽を共にした仲間と完成まで頑張り、建物が出来上がること」だと思う。

やっぱり、建築ってすごい。
私も自分の構想する空間を、作ってみたいなあ…。
どちらかというと、私は内装にこだわりたいので、設備機器やインテリアを重視したいけど。笑
二級建築士が宝の持ち腐れになっている…。


建築っていいな、とブログを書いて改めて思った。
そして、読者の方の心に届くようにもっと言葉を集めていこうと思った私でした。

読んでいただきありがとうございました🙇‍♀️🙇‍♀️

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