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プレッシャーは、指導者の"素(す)"をあぶり出す
プレッシャーは、指導者の"素(す)"をあぶり出す
〜うまくいかないときに、あなたは「誰」になっているか〜
笠原 彰(とちぎスポーツ医科学センター/作新学院大学)
試合が始まる。アップは悪くなかった。声出しもできていた。作戦も伝えた。なのに、コートの上では何かがズレている。
パスが乱れる。戻りが遅い。声が消える。ミスのあとに肩が落ちる。誰かがエンジンをかけてくれるのを、みんなが待っている——。
ベンチに座るあなたは、その「なぜ」をリアルタイムで解こうとします。疲れているのか。緊張しているのか。集中していないのか。話を聞いていなかったのか。やる気がないのか。問いは速いスピードでやってきて、油断するとそのすぐ後ろから「いら立ち」がついてきます。
これは、まさにプレッシャーが指導者の"素"をあらわす瞬間です。いら立つこと自体が悪いのではありません。準備をして、教えて、期待したのですから、思うようにいかなければ誰だってもどかしい。問題は、その先です。選手たちは、あなたがその"もどかしさ"をどう扱うかを見ています。 あなたの表情を、声のトーンを、体の構えを読み取り、「この人はまだ自分たちを導いてくれているのか、それとも一緒に混乱に飲み込まれてしまったのか」を見極めようとしているのです。
この記事では、「なぜ、うまくいかない瞬間ほど指導者のあり方が問われるのか」を、心理学とスポーツ心理学の研究をもとに、できるだけやさしい言葉でひも解いていきます。そして最後に、立場ごとに「明日から使えるチェックリスト」を用意しました。
1. 感情は"伝染"する ── あなたの不安は、チームに移っていく
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