「翻訳者」という唯一無二のポジションへ。デザイナーとエンジニアの二刀流を追い続ける開拓者
株式会社メルカート プロダクトグループ サブチーフ 鈴木 定裕
メルカート広報の小岩です!
本日のインタビューは、デザイナーとエンジニアの二刀流を本気で追いかけている鈴木さん。実はもともとアニメーターを夢見ていたという意外な過去の持ち主で、情報とデザインを学べる大学へ進み、国際学会での研究発表や多国籍チームでの課題解決など、学生時代からとにかく行動力がハンパじゃない。
「エンジニアとデザイナー、どちらも本気でやれたら最強」という夢を、ただの理想で終わらせていない鈴木さんに、キャリアの歩み方や仕事への向き合い方をたっぷり聞いてきました!
データと感性で人を理解する。研究者としての原点
── まずは大学時代のことを教えてください。
学部4年と大学院の2年、合計6年間、情報デザインという学部で認知美学や感性工学、人間工学を専攻していました。デザインと情報科学のアプローチから、物の使いやすさや心地よさを研究していましたね。国際学会にも何度も参加して、統計を用いたユーザーの反応を定量的に分析・発表していました。この経験で「感覚に頼らず、データや事実に基づいて答えを出す」というモノづくりの判断基準が確立されたのが大きかったです。
毎年参加していた国際学術交流では、いろんな国の学生とチームを組んで10日間で問題解決に挑んで。言葉も背景も違うメンバーと必死に向き合う中で、多様な価値観への共感力が培われました。それがユーザー理解の根っこになっていると思っています。
── インターンを経て、メルカートへの入社につながるんですね。
北海道の大学時代にアパレルECの会社でデザイナーとエンジニア両方のインターンをしていて、そこでECの面白さに気づきました。作る人・運用する人・買う人、この3つの視点がなかなか一致しないもどかしさがあって。縁あってソフトクリエイトホールディングスに声をかけていただき、大学からの第1号として飛び込みました。
面接で「企画の方が向いてるんじゃないか」と何度も言われたんですけど(笑)、「いや、エンジニアで入らせてください」と押し切りました。難しい方を先にやっておけば、もう一方は自分から取りにいけると思っていたので。
「翻訳者」という唯一無二のポジションへ
── エンジニアとデザイン、どちらが難しいですか?
正直、デザインの方が難しいかなと。エンジニアリングは要件という指針があって、そこに向かって進んでいける。でもデザインは答えがない。いい答えにたどり着いていてもNGが出ることがある。しかもそれを相手に納得してもらわないといけない。そこが難しいですね。
── 今、メルカートではどんな業務を担っていますか?
新しい機能のUIやUX設計から、フロントエンド・バックエンドの実装まで一貫して関わることが多いです。「美しいイコール使いやすい」とは限らないので、エンジニア目線とデザイン目線を行き来しながら仕事しています。デザイナーの立場からエンジニアが実装できるかを考えたり、エンジニアの立場からデザインの意図を汲み取ったり——いわば「双方向の翻訳者」みたいな役割ですね。
全てのアウトプットに、言語化できる根拠を持つ
── 仕事をする上で大切にしているマイルールはありますか?
「アウトプット全てに、言語化できる明確な根拠を持つ」ということですね。UIの1つ1つ、0.1秒に至るまで、なぜそうなのかを説明できるようにする。その判断を迷わないために、全てに根拠を持つようにしています。
アートは自己表現するもの、デザインは相手の問題解決のためにアウトプットを出すもの。ベクトルが真逆なんです。「かっこいいからこれにしよう」は自分視点で、「こうした方が使う時にこうだから」がデザイン的なフィードバック。そこを明確に理解していないと、感覚的な意見になってしまうので、そこはこだわっています。
「夢を生きている瞬間」が、一番面白い
── やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
エンジニアとデザイナーの二刀流という夢に向かって走っている瞬間ですね。デザインしたり実装したりしながら、夢を生きている——その瞬間がめちゃくちゃ面白いなと思っています。
先日、初めてお客さんの前で自分が作った機能を説明する機会をもらえたんですよ。お客さんの生の声が聞けて、いいアイデアも出て、いいことしかなかった。エンジニアプロダクトはもっとお客さんの前に出た方がいいと思っています。自信を持って機能を説明できないようじゃ、作っている側に問題があると思うので。
── 最後に、今後のキャリアについて一言。
2つのキャリアを追い続けた方がいいと思っています。1つの専門性を極めるだけだと限界があるし、差別化って絶対必要で。エンジニアもデザインもできる人は周りに本当に少ない。ロールモデルがいない分、自分で道を切り開いていくしかない。でもそれが面白いんですよね。夢を生きている実感がある限り、走り続けるつもりです。
