【実録】副業先のグループホームに「助けて」と駆け込んできた彼女の、あまりにエグい裏事情。
僕が副業で夜勤なんかをしている、精神障がい者グループホームでの話。
そこはマンション型のホームなんだけど、ある日の勤務中、僕が待機室にいたら、見知らぬ女性が突然「助けてください…!」って駆け込んできた。
顔は真っ青だし、明らかに普通じゃない怯え方。
「え、誰!? なんでここに部外者の人が!?」って、僕はめちゃくちゃテンパった。
で、話を聞いていくうちに、2つの衝撃的な事実が同時に発覚した。
まず1つ目。
うちの男性入居者、まさかのこの部屋で、彼女を2ヶ月間も極秘同棲させていたらしい。
いや、おいおい待て、ここグループホームだぞ(笑)。よく2ヶ月も隠し通せたな!…っていうツッコミが、最初は頭をよぎった。
でも、そんな呑気な感想は、2つ目の事実で一瞬にして吹き飛んだ。
彼女の口から出てきたのは、笑えないどころか、背筋が凍るようなエグい現実だった。
彼女自身も精神障がいがあって、障害年金をもらっているんだけど、その年金をその男(うちの入居者ね)に全部搾取されているという。
「逃げ出したい。でも、実家とはずっと疎遠で助けを求められないし、友達もいない。行く場所がどこにもないんです」
(※あとから分かったことだけど、実家の物を盗んで売ってこさせて金にさせられたり、消費者金融の複数社から借金までさせられて、文字通り骨の髄まで搾取されていたらしい。胸クソ悪すぎる。)
目の前で震える彼女を見て、僕の頭はフル回転した。
正直、めちゃくちゃ腹が立ったし、何より「この人を今すぐどうにかして助けたい!」って思った。
実は僕、本業でも精神障がい者支援の仕事をしてる。
だから、「あ、僕の本業のネットワークを使えば、今すぐ一次避難(シェルター的な場所)に繋げられるルートがあるな…」っていうのが、頭をよぎったんだよね。
でも、ここは副業先。
一人の人間、一人の支援者として「力になりたい!」って熱くなる自分と、「いや待て、副業先のルールを無視して勝手に突っ走っちゃダメだ」って冷静になろうとする自分が、頭の中でめちゃくちゃ喧嘩してた。
結局、僕は一人で抱え込むのをやめて、グループホームの管理者にすぐ連絡を入れた。
「これ、ちょっと事件レベルです」と。
相談した結果、これはもう警察の保護を求めるのが一番安全だし、確実だろうということになった。
そのまま僕が警察署まで同行して、彼女を警察に保護してもらった。
警察に引き渡す瞬間までずーっとハラハラしてたけど、ひとまずは最悪の事態を防げて、ホッと胸をなでおろしたのを覚えてる。
で、これにはちょっと救われる後日談がある。
あんなに疎遠だったはずの彼女の両親が、娘が助かったことを知って、僕らにめちゃくちゃ感謝してくれたらしい。
それを人づてに聞いた時、「あぁ、あの時、頭をぐるぐるさせながらも、目の前の彼女の手を離さなくて本当によかったな」って、支援者としても、人間としても心の底から救われた気がした。
……と、ここで物語が綺麗に終われば、美談なんだけどさ。
「じゃあ、その悪質極まりない男性入居者の末路は? 警察に逮捕でもされたの?」って思うじゃん?
普通に、今もまだホームに居るんだよね。
しかもタチが悪いことに、彼女を失った彼は今、ターゲットを自分の「おばあちゃん」に変えて、せっせと金を搾取しているらしい。
……うん、全然笑えない。
現実は小説より奇なり、なんて言うけれど、現実はそんなに簡単にハッピーエンドにはならない。
今日も僕は、そんな人間のドロドロした業とか、綺麗事じゃいかないリアルと向き合いながら、支援の現場に立っている。
