「春なのに、声が出ない」
春なのに 風だけやさしくて
春なのに 心はほどけない
駅前のベンチ ひとつ空いてて
座れば 涙が出そうでさ
みんな誰かと 笑って歩く
そんな景色を 横目で見てる
ポケットの中 行き場のない手
握れば 余計に冷たくなる
変われないまま 歳だけ重ね
言い訳ばかり うまくなったよ
あの人のこと 忘れたふりで
名前を今も 飲み込んでる
ほんとはな 助けてほしいんだ
強がりなんて もういいだろ
言えない言葉が 喉につかえて
春の中で ひとり黙る
ほんとはな 終わりじゃないって
どこかで思って いたけれど
別れは最初から 決まってたって
誰か 嘘だと 言ってくれ
海まで行けば 少しはましと
電車に揺られて 窓を見てた
映った顔は 知らないやつで
笑えと 言われても無理だった
ほんとはな 助けてほしいんだ
その一言が 遠すぎて
誰にも触れずに 夜が来るなら
いっそこのまま 消えてしまえ
ほんとはな 好きだったんだよ
今さら言っても 遅いけど
それでも朝は 来るんだろうな
春の中で また息をする
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