すっきりしているのに、なぜか無骨に見える。矛盾したデニムがある。HERILL
メルカリ徘徊日記#711
シルエットというのは不思議なもので、細ければ品が出て、太ければ武骨さが出る、というほど単純にはできていない。
ヘリルのレギュラーデニムはその中間、いやむしろ両方を同時に成立させてくる稀有な一本だと思う。
ストレートに落ちる脚のラインは近年のワイドムードとは距離を置きながら、それでいて無骨な存在感を消さない。この矛盾はどこから来るのか考えてみると、答えは生地の張りと、腰まわりのわずかな余白にある気がする。
締めすぎない、けれど緩めすぎもしない。その絶妙な塩梅が、シャツを合わせればきれいめに、スウェットを合わせれば途端にラフに転ぶ、振れ幅の広さを生んでいる。
デニムというジャンルは選択肢が多すぎて、逆に「自分の基準」を見失いやすい服でもある。そんな中でヘリルが提示しているのは、流行に左右されない一本の芯だ。
派手さで語らず、シルエットと生地の質感だけで語る潔さ。着るほどに、自分の体の一部みたいに馴染んでいく。そういう予感がする一着だ。
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