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オニマツにきいてみよう! 雑感

以前にご紹介した youtubeチャンネルの1コンテンツである
「オニマツにきいてみよう!」
最新の#23まで視聴しましたのでその雑感を。

※ 以前にご紹介したときの記事はこちら👇

繰り返しになりますがこれ、保険薬局で働く薬剤師さんは視聴する価値があると思います。

特に3年目あたりに訪れる謎の万能感、認知バイアスの極み、いわゆるダニングクルーガー効果でみられる最初の山を乗り越えたあたり。
管理薬剤師を任されそうな、薬局内である程度の裁量権を与えられそうな、疑義照会をすべきかどうかの判断を周囲に仰がれそうな、そんな立ち位置の薬剤師さんにはぜひ視聴してほしいよね。

ちなみに視覚で得られる情報はほとんどない (モザイクのかかった書籍の宣伝ぐらい?) ので、ラジオ感覚で何か作業をしながらでもいけます!

さて、それではここで個人的な「オニマツに聞いてみよう!傑作3選」をご紹介します。


第4回 2021年8月3日

ドネペジルなどを治療用量に増量せずに開始用量のままで継続。
特に副作用もなく疑義照会を行っても変更なしのケースは何を懸念してのものなのか?(要約)
※ 薬剤師の投稿

薬剤師の視点だと「なぜ?」の部分が解消されない限り、モヤモヤがくすぶり続けるんじゃないかなぁと思います。

なぜなら、「増量しなきゃ服用している意味ないじゃん!」って思っちゃうから。
これはこれで理論上は至極真っ当な思考だし、否定されるものではないと思います。

それらをふまえて薬の用量だけでは語れない、もう少し視野を広げた形でのあれやこれやをお話しされています。
それこそ「5mgに増やしたところでどうなるよ?」という一言に集約されているのかなと。

また別の回でも同じような投稿があり、
「増量によって期待できる治療効果よりも、副作用の懸念のほうが大きい」
といったようなお話しもされていたように記憶しています。

開始用量での継続処方を目の当たりにしたときに、思考停止して反射的に「なんでやねん!」となるのではなく、薬剤師として念頭に置いておきたいのは、
・患者さんの年齢や、専門科からの処方かどうかなど (治療に対してポジティブなのかどうかの推察)
・保険請求が通るかどうか
の2点でしょうかね。

ただ保険請求も形式上は現在、個々にあわせて、
「必ずしも増量させなければいけないわけではない」
となっていたと思います。
(それでも地域によってはレセで切られるケースもあるとかないとか)

もし疑義照会をするにしても、「この先生わかってねーなぁ」みたいなスタンスで臨むと、「いやいやお前のほうがわかってねーよ」と呆れられ信用を失う可能性があるので、言葉選びは慎重に。


第20回 2022年4月15日

レクサプロ 1/4錠の維持量は効果あるのでしょうか?
薬剤師的には粉砕、乳糖賦形と調剤にはとても手間がかかります。
(原文ママ)
※ 薬剤師の投稿

尾久守侑先生のゲスト回。

レクサプロに限らず1/4錠とかになるとほぼほぼ粉砕調剤となり、薬剤師的には手間がかかってめんどくさいなぁという、おおやけには表に出しづらい負の感情に対しては共感しかありません。
※ まれに十字型に割線が入り1/4錠に割れる薬剤も存在します。

ただ、私的には「効果があるのか?」といった疑問を抱くのではなくて「効果があるからやっているんでしょ」という認識でした。

実際に國松先生も尾久先生も、理論云々ではなくて「この量でも効果がある人がいるんよね」という感じでしたよね。
ただ、1/4錠にかかる薬局での手間までは認識されていなかったようですが…

“調剤に手間がかかる=患者さんの薬局での待ち時間が長くなる”
という等式が基本的には成り立つため、患者さんの待ち時間という負担を減らす意味でも、1/2錠でも1/4錠でも治療的にはたいして変わらんというのであれば1/2錠でお願いしたいというのが本音だったりします。

個人的に危惧するのは、服薬指導のときに
「量が少ないからどのくらい効果があるかわからないですけど…」
みたいな余計な一言をかましちゃう薬剤師さんがいそうなところ。

こういうのは、
「量が少なくても効果あるケースが割とあるんですよ。薬なんて少ないに越したことはないですからね。副作用の懸念もありますし。いや~、先生よく考えてはるわ~。」
とか言っておけばいいんじゃないかなぁと思います。

ところで私、この回を聴くまで尾久先生のことを存じておりませんでした
(;´∀`)エヘヘ

ただお話しを聞いている限りだと、その話し方や考え方、患者さんとの向き合いかたなど、結構私好みだなぁと。

國松先生にしろ尾久先生にしろ、ただ病気を診ているだけでなく、しっかりと “人” を診ているなぁという感じがするので、とても好印象なんですよね。

尾久先生の執筆された本を今後は少しずつ読んでいってみようと思います。


第23回 2024年6月26日

喘息患者にリンコデ処方はありか?
(超要約)
※ 医師の投稿からの派生

最新の疑義照会回。

まず大前提として、
喘息発作中の患者にコデインリン酸塩の使用は禁忌
とされています。
つまり、喘息発作にともなう咳に対してはリンコデは使うなよ…ということですね。

ただ、禁忌であるその理屈を突き詰めていくと、すべての症例において一律に全部アカンとするのはちょっと違うんじゃない?
といった内容ですね。

この話しの中でとても興味深かったのは、先生によって考え方が全然異なるということですかね。
みんな違ってみんないい…なのか、これは?

ひとつ気になったのは、喘息患者にリンコデを処方しない理由として
「どうせ薬局から疑義照会が来るから」
というもの。

いやいや、そりゃ疑義照会するよ。
禁忌だもん。
処方箋情報からだけだと意図的に処方しているのか、知らずに処方しているのかわからないんだもん。

「先生は知っていて、その上で処方しているに違いない」
と、なんの根拠もなく疑義照会をせずにスルーしてしまうのであれば、間に薬剤師を挟む意味がなくなってしまうよね。

こういう時は備考欄に
「喘息患者ですがリンコデは意図的に処方しています」
とか入れておいてくれれば疑義照会は来ないはず…たぶん

疑義照会の対応が面倒だから…という理由で治療の選択肢や幅を狭めてほしくはないなぁ…とお話しを聞いていて思いました。


さて、いっても我々薬剤師は医師と患者の間に挟まれた悲しき中間管理職。
発行された処方箋に対して、自己判断で内容を捻じ曲げるような裁量権を持ちあわせておりません。

そういう意味では患者さんの意見を肯定することは大事でも、國松先生のおっしゃっていることを鵜吞みにし、そのまま実行することがときにトラブルを招くようなリスクをはらんでいることも理解しておかなければいけないと思います。

「オニマツにきいてみよう!」を聴いていると
「このケース、私だったらああするなぁ…」
「あのケース、私だったらこう考えるなぁ…」
がたくさんあるのですが、書き出し始めるときりがないので今回はこれくらいで。

おしまい。

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