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起業の成功率は、運じゃない。──『スタートアップの経済学』に学ぶ3つの視点

「優秀なやつが起業しても、ほとんどが失敗するんだよね」

そんなセリフを聞くたびに、どこかモヤっとしていた。
それって結局、「起業って運ゲーだよね」と言ってるのと同じじゃないか?

でも最近、それに明確な反論ができるようになった。
きっかけは、この一冊だった。

📘 スタートアップの経済学


起業は「構造」であり、再現可能なプロセスである

この本、めちゃくちゃおもしろいです。

スタートアップに関わる人の多くが、「感覚」や「経験則」で語りがちなテーマを、がっつり経済学の視点で整理してくれている

ポイントは、「企業はなぜ生まれ、なぜ伸び、なぜ消えるのか?」という問いに対し、データと理論で答えているところ。


|誰が起業するのか?

起業家って、やっぱり特別な人なんだろうか?
──本書の答えは「Yesでもあり、Noでもある」。

  • 起業家に共通する特性:高学歴、失敗耐性、リスク許容度

  • 起業を促すのは「個人」だけじゃなく「環境」の影響も大きい

たとえば日本では、「失敗に対する社会的制裁」が大きすぎて、挑戦が抑制されがちだと分析されている。

つまり、「あいつはチャレンジ精神が足りない」の裏には、制度と文化の問題があるわけです。


|起業の“場所”はどこまで重要か?

これも面白い論点。

  • 起業率が高い地域には、金融・教育・ネットワークといった土壌が整っている

  • 政策や税制も、起業行動に大きな影響を与える

アメリカのシリコンバレーや中国・深圳は「たまたま成功した」わけではない。
設計された環境と戦略的投資が、起業家の行動を後押ししている。

ここで言いたいのは、

💡「起業家精神は、制度と土壌次第で“育つ”ということ」


|スタートアップはなぜ消えるのか?

本書が誠実だと感じるのは、「出口(Exit)」の話にもきちんと踏み込んでいる点

  • 成長してIPOにたどり着く企業はごく一部

  • 多くは5年以内に消える

  • でも、それは“失敗”とは限らない

M&Aやピボット、スピンアウトなど、退出にも意味と戦略がある。
そして、それもまた「新しい価値創出の一形態」だと位置づけている。


「感覚で語らない」ための武器を持とう

多くのスタートアップは、
✔ 熱意がある
✔ 技術もある
✔ でも、なぜか失敗する

そこには「見えてない構造」がある。

この本は、それを論理と言語で見える化してくれる。
つまり、自分の直感や経験値に「学問」というレンズを加えることで、判断の質が変わってくるのです。


経営者にも、サラリーマンにも読んでほしい理由

起業をする・しないに関係なく、「なぜ挑戦は難しいのか」「なぜ成功が再現しにくいのか」を知ることは、あらゆるビジネスパーソンにとって価値があります。

僕たちは、まだまだ“起業”という営みに対して、誤解していることが多い。
でもこの本は、そんな思い込みを優しく、でも確実に裏返してくれる。

💬 「起業家になる気はないけど、読む価値ある?」
→ めちゃくちゃ、あります。


📘 書籍情報
タイトル:スタートアップの経済学
著者:加藤雅俊(同志社大学)
出版社:有斐閣(2022年)

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✔ 起業を考えているけど、踏み出せない
✔ 経営の「構造」をもっと理解したい
✔ 仕事にモヤモヤしているサラリーマン

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