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たった3秒の「透明な壁」が人生を変える? 冷蔵ショーケースの扉に隠された秘密とは

私は普段、食品などを販売する店舗で働いています。

お店の中には、常温の商品だけでなく、冷蔵食品や冷凍食品もたくさん並んでいます。

これはコンビニやスーパーでも同じ光景ですね。

しかし先日、いつも目の前にあって当たり前だと思っていた光景の中に、ある「気づき」を見つけてしまったわけです。

それは、冷蔵や冷凍の棚に「扉があるかないか」という点。

わたしは、扉について単なる電気代の節約や、霜が付かないためのものぐらいにしか考えていませんでした。

しかしある出来事で、この扉があるかないかによって、実は売上がかなり左右されるのではないか、と気付かされたんですね。

断酒の苦しみと、目の前の「壁」

なぜそう思ったのか。

それは、ある日の仕事帰り、どうしても断酒が苦しくてコンビニに吸い込まれたときのことでした。

当時の私は、もうハイボールを飲む気満々(爆)。

何が何でも買って帰るんだという、脳が破壊した状態だったわけです。

コンビニの奥にある、お酒が並んだ冷蔵棚へ一直線に向かいました。

そして、目的のハイボールを探し、見つけた瞬間、不思議なことに、私の手が止まったわけです。

なぜなら、そこに「透明な扉」があったわけです。だから、すぐに手に取れなかったわけですね。

取っ手を掴んで、扉を開ける。

その、ほんの1秒か2秒の手間があった瞬間、私の心に変化が起きました。

「やっぱり、買うのをやめておこうか」

私は扉の前で3秒ほど悩み、結局ハイボールを取ることなく、そのままコンビニを出ました。

このとき買わずに済んだのは、まさに、ハイボールの前に「壁」があったからです。

扉という存在が、私に「思考する時間」を与えてくれたわけですね。

「ついで買い」を止める透明な仕切り

もし、そこが扉のないオープンな冷蔵棚だったら?

わたしは躊躇なく、ハイボールをカゴに入れていたはずです(汗)。

手を伸ばすだけで完結する世界では、脳が考える暇もなく、欲望が行動を支配してしまうわけですね。

この経験から、私は思いました。

扉があるかないかで、売上は間違いなく変わると。

考えたら分かることですよね。手に取りやすいほうが売れるのは当然です。

人間は面倒なことを嫌う生き物なので、アクション数が少なければ少ないほど、商品は売れていきます。

しかし店側からすると、扉があったほうが冷気が逃げず、商品の劣化も防げるという大きなメリットがあるわけです。

売上を最優先するなら扉はないほうがいいけれど、品質やコストを考えると扉はあったほうがいい。

このバランスは非常に難しい問題なわけですね。

行動経済学が語る「わずかな手間」の力

実は、こうした「わずかな手間」が行動を変える現象については、心理学の分野でも研究されています。

「ナッジ(そっと後押しする)」という考え方に近いですが、あえて手間を増やすことで、人の衝動的な行動を抑えることができるわけです。

(引用元:リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン『実践 行動経済学』より)

コンビニの扉一つで私の断酒が守られたように、環境を少し変えるだけで、人間の意思決定は劇的に変わります。

商品を売る側にとっては恐ろしい「壁」ですが、自分を律したい消費者にとっては、ありがたい「ブレーキ」になるわけですね。

偉人が教える、自分を律する知恵

下記は古代ローマの哲学者、セネカの言葉です。

「自分自身に命令できない者は、いつまでも奴隷である」

セネカ

自分の欲望のままに動いてしまうのは、いわば本能の奴隷になっている状態です。

私はあの時、扉という物理的な障害があったおかげで、自分自身に「止まれ」という命令を下すことができたわけです。

もし扉がなければ、私はまたお酒の奴隷に戻っていたかもしれません(大汗)。

何気ないお店の作りにも、すべてに理由があります。

普段見過ごしてしまう扉に対して、「なぜここに扉があるのか?」と考えるる。そうすることで、通常生まれない知恵が浮かびだすチャンス得れるわけですね。

面倒くささを味方につける

とりあえず私はこの経験を活かし、何かを習慣化したいときや、逆にやめたい習慣があるときは、この「扉の法則」を応用しようと思います(笑)。

例えば、スマホの見過ぎを防ぎたいなら、画面ロックを複雑にしたり、あえて別の部屋に置いたりする。

「手を伸ばすだけ」の状態を壊すことが、自分を救う鍵になるわけです。

私たちの脳は、楽なほうへと流される性質を持っています。

だから、ついつい無駄遣いをしてしまったり、悪い習慣が抜けだせない(涙)

そのために必要なものが「透明な扉」

その扉によって、ほんの数秒の「考える時間」が生まれる。それによって、次の選択は大きく変わる。

まあ、扉があっても「そんなの関係ねえ!」とぶち破るまでの依存があるとなかなか難しいですが。。。そうなれば拳が破壊するほど頑丈な扉を設けるだけ(爆)

とにかく、そんな扉を置くことで、今まで迷っていた迷路から抜け出しゴールに辿り着けるように日々進んでいきたいと思います。

おわり

断酒の”最初の14日間”を乗り切るための体験を描いた本を作成しました。
1日はできても、なかなか2,3と進めることができないという方に読んでいただけると嬉しいです(宣伝。。笑)


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