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STEPNの栄光と挫折から学ぶ──M2E(Move to Earn)が示したWeb3の光と影

賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ

「歩くだけで稼げる」夢の代償

✅️「歩くだけで月20万円稼げる」
✅️「健康になりながら投資収益も得られる」
✅️「NFTスニーカーを持って散歩するだけで、ゲーム感覚で稼げる」

2022年、こんな魅力的なコピーで日本を席巻したプロジェクトがありました。それがSTEPN(ステップン)です。

テレビ番組「やりすぎ都市伝説」で紹介されたことをきっかけに、まったく暗号資産に縁のなかった人たちまでが「M2E(Move to Earn)」という新しい概念に熱狂しました。Discordコミュニティのなんと40%が日本人ユーザーだったというから、その盛り上がりぶりが想像できますよね。(日本人チョロすぎだろう)

しかし現在、GST(Green Satoshi Token)の価格はピーク時の約1,000円から現在約6円へと、なんと99%以上の大暴落。ユーザー数も70万人から3.5万人未満へと95%以上減少してしまいました。

僕自身、2013年にビットコインを初めて手にし、2016年にはGPUマイニングマシンを販売していた経験があります。過去12年間、暗号資産業界の栄枯盛衰を間近で見てきた立場から言わせてもらうと、STEPNほど「Web3の光と影」を象徴的に示したプロジェクトはありません。

今回の記事では、STEPNとは一体何だったのか、なぜあれほどまでに熱狂し、そしてなぜここまで凋落したのかを、冷静に分析していきます。そして何より大切なことは、この経験から僕たちが何を学び、今後どのような投資判断をすべきかということです。

あなたの大切な資産を守るために——。



STEPNとは何だったのか──革新性と構造的欠陥

どうも、こんにちは。さかしたです。

20代の頃から国際金融に携わり、香港HSBC口座開設サポートや海外積立営業を経験し、さまざまな投資話・儲け話・詐欺話を耳にしてきました。その結果見えてきた独自の目線から、今回はSTEPNについて記事にしています。

M2E(Move to Earn)という革命

僕自身、STEPNは靴のNFTを購入し、ランニングからスタートしていました。今も散歩で使用しています。

まず、STEPNが何であったかを整理しておきましょう。

STEPN、ひとことで言うと、NFT(非代替性トークン)のスニーカーを持って実際に歩いたり走ったりすることで、暗号資産を獲得できるスマートフォンアプリです。

従来のP2E(Play to Earn、ゲームをして稼ぐ)とは根本的に違い、現実世界での身体活動とブロックチェーン上の報酬システムを直接連携させたという点で、確かに革新的でした。

想像してみてください。毎朝のジョギングが、そのまま投資収益に変わる世界を。GPS機能で実際の移動を感知し、AI審判システムでチート行為を防ぎ、歩数や距離に応じてトークンが自動的にウォレットに入金される。

僕もそうでしたが、「これは理想的じゃないか」と多くの人が思ったはずです。健康促進と資産形成が同時にできるなんて、一石二鳥どころの話ではありません。

特に、Web3(分散型ウェブ)への参入障壁を大幅に軽減したという点では、STEPNの功績は大きいと思います。従来のブロックチェーンゲームは、メタマスクウォレットの作成からガス代の概念まで、初心者にはとても複雑でした。

STEPNは、Solanaチェーンの低ガス代・高速処理を活用し、まるでWeb2のアプリのような使いやすさを実現していました。僕の知り合いにも、「STEPNで初めて暗号資産に触れた」という人が何人もいます。

二重トークンシステムの設計思想

STEPNの経済設計は、GMT(Green Metaverse Token)とGST(Green Satoshi Token)という二重トークンシステムでした。

GMT:ガバナンストークンで供給上限あり。主にレベルアップや高級機能のアンロックに使用
GST:ユーティリティトークンで無制限発行。日常的な運動で獲得でき、スニーカーの修理やエネルギー回復に使用

この設計、一見すると合理的に見えるんですよね。GSTで日常的な経済循環を作り、GMTで長期的な価値保存を図る。エネルギーシステムで1日の運動量を制限し、修理費用でGSTの需要を創出する。

しかし、ここに大きな落とし穴がありました。

一般的な感覚としても、STEPNの年間約1000%というROIは明らかに異常でした。参入障壁(NFTスニーカー代)と比較して、リターンがあまりにも大きすぎます。

NFTスニーカー代は初期の頃で数万円。ブームになってからは10〜20万円から。それでも3ヶ月や半年で回収できてしまうという計算でした。1時間ほど歩くだけで1万5千円という世界がそこにありました。

これは数学的に考えても持続不可能です。なぜなら、GSTは無制限発行される一方で、消費用途は限定的だったからです。新規ユーザーが増え続けなければ、必然的にGSTの希釈効果で価格が下落する構造になっていました。

実際、運営のFind Satoshi Lab(FSL)の主要収益源は、プラットフォーム手数料とNFTスニーカーの販売手数料です。ユーザーが受け取るGST報酬の原資は、新規参入者が支払うスニーカー代金なんですよね。

冷静に考えてみてください。これって、典型的なポンジスキーム(新規参入者の資金で既存参入者に報酬を支払う)の構造ではないでしょうか。


2022年の栄光──なぜ日本人はSTEPNに熱狂したのか

バブル期の狂騒曲

2022年春のSTEPNブームは、まさに狂騒曲でした。

2022年4月29日、関暁夫さんの「やりすぎ都市伝説」でSTEPNが紹介されたことがきっかけで、一般層にまで認知が拡大しました。それまで暗号資産に全く興味がなかった人たちまでが「歩くだけで稼げる」という魅力に取り憑かれたんです。

数字で見ると、この時期の盛り上がりが尋常じゃなかったことがわかります:

  • GST価格:1.85ドル(2021年12月)→ 7.86ドル(2022年4月29日)約327%上昇

  • GMT価格:史上最高値4.11ドル(2022年4月28日、約616円)

  • NFTスニーカー価格:最低0.5SOL(約5,000円)〜最大100SOL(約100万円)

  • MAU(月間アクティブユーザー):ピーク時約70万人

年間ROI約1000%という異常な高収益に、多くの人が魅力を感じたのも無理はありません。基本的なスニーカーでも、1日30分歩くだけで月10万円以上の収益が得られるケースもありました。

インフルエンサーマーケティングが見事にハマったんですよね。早期参入したインフルエンサーが実際に高収益を上げ、それを「体験談」として発信することで、FOMO(Fear of Missing Out、取り残される恐怖)心理が一気に拡散しました。

情報のグローバル化が原因で、急激な寡占化が起こったとも言えます。TwitterやYouTubeで成功事例が拡散されると、まったく業界に関係ない人たちまで参入してくる。昔から「ニューヨークの靴磨きの少年が株の話を始めたら売り時」という格言がありますが、まさにその状況でした。

日本特有の「同調圧力」マーケティング

STEPNが日本で特に流行した背景には、日本特有の文化的要因があったと感じています。

まず、「健康のため」という大義名分が、投資や投機に対する罪悪感を軽減しました。単なるギャンブルではなく、「健康促進にもなるし、運動習慣も身につく」という正当化理由になりましたね。歩くだけという手軽さも参入障壁を下げました。

DiscordコミュニティやTwitterでの成功体験シェアも効果的でした。「今日は8,000歩歩いて、5,000円稼げました!」「レベル12まで上げたら、1日で20,000円の収益!」こうした具体的な体験談が、コミュニティ内での参入促進に大きな役割を果たしました。

企業コラボレーション(INFOBAR、アトレティコ・マドリード、Casio G-SHOCKなど)も社会的承認欲求を巧妙に刺激していました。「大手企業も認めるプロジェクト」という権威効果で、安心感を演出していたんですよね。

日本人の「みんなでやれば怖くない」という心理で、ここまで上手くいったプロジェクトも珍しいと思います。

ただし、この時点で冷静に考えるべきサインはいくつもありました。テレビ番組にまで取り上げられた時点で、それは終焉の兆しだったんです。まったく業界に関係ない人たちまで騒ぎ始めたら、それは利確のタイミング。僕がマイニング事業をやっていた時に学んだ教訓でもあります。


崩壊の序章──構造的欠陥が露呈した2022年後半

中国市場撤退:最初のクラック

2022年5月、STEPNバブルに最初のひびが入りました。それが中国市場からの撤退発表です。

中国は規制対応という表向きの理由でしたが、実態としてはユーザー数の減少が既に始まっていました。新規参入者の資金で既存ユーザーに報酬を支払うSTEPNのモデルにとって、ユーザー数の減少は致命的です。

同時期に起きた暗号資産市場全体の低迷(Terra Luna崩壊、FTX破綻など)も追い打ちをかけました。マクロ経済環境の悪化により、リスク資産からの資金逃避が加速したんです。

さらに、Genopets、Dotmoovs、WIRTUALといった競合プロジェクトの台頭により、STEPNの独占的地位が脅かされ始めました。選択肢が増えることで、ユーザーの注意が分散したのも要因の一つでしょう。

ポンジスキーム構造の露呈

この段階で、STEPNの根本的な問題が明らかになりました。

実質的に新規参入者の資金(NFTスニーカー購入代金)で、既存ユーザーにGST報酬が支払われる構造。GSTの無制限発行による希釈効果。運営の収益源(プラットフォーム手数料、NFT販売手数料)とユーザー報酬の収支バランスなど。

僕が長年、投資案件分析で培った経験から言うと、これは典型的なポンジスキームの特徴です:

  1. 異常に高い利回り(年1000%)

  2. 元本保証はないものの、「歩くだけで稼げる」という簡単すぎる仕組み

  3. 新規参入者依存の収益構造

  4. 複雑な経済設計による本質の隠蔽

M2Eに関しては、運営側が利益を確保するだけ確保した可能性もあります。FSLは2022年第1四半期だけで約33億円の利益を上げていましたからね。「持続可能」を謳いながら、実際は数学的に破綻確定の設計だったと言わざるを得ません。

インフルエンサーと情報格差

情報非対称性による被害拡大も深刻な問題でした。

早期参入したインフルエンサーは確実に高収益を上げていました。彼らの「体験談」が販売促進活動として機能し、後発参入者との間に大きな利益格差を生みました。

しかし、リスク説明は圧倒的に不足していました。「歩くだけで稼げる」「健康にもなれる」というメリットばかりが強調され、トークン価格暴落のリスクや持続可能性の疑問については、ほとんど言及されませんでした。

実際、アフィリエイト報酬による推奨バイアスも大きかったと思います。STEPN自体には紹介制度はなかったのですが、NFTを買うためSolanaを手に入れるため、暗号通貨取引所のリンクが多く使用されていました。これにより、客観的なリスク評価よりも、新規参入者を増やすことが優先された面があります。


数字で見る大崩壊──99%下落の現実

価格暴落の全貌

具体的な数字で見ると、STEPNの崩壊がいかに壮絶だったかがわかります。

GST(Green Satoshi Token)の価格推移

  • 2022年4月29日(ピーク):7.86ドル(約1,190円)

  • 2023年5月(調査時点):0.006ドル(約0.9円)

  • 下落率:99.9%

GMT(Green Metaverse Token)の価格推移

  • 2022年4月28日(ピーク):4.11ドル(約616円)

  • 2024年現在:約0.16ドル(約24円)

  • 下落率:96%

NFTスニーカーの価格推移

  • ピーク時:約20万円(高レアリティ)

  • 2023年4月:約5,160円

  • 下落率:97%

投資回収期間の変化

  • ピーク時:約30日で投資回収可能

  • 2023年以降:9-10ヶ月以上(かつ価格下落リスクを考慮すると実質的に回収困難)

もし2022年5月のピーク時に20万円のスニーカーを購入していたら、2023年4月時点でその価値は約5,160円。実に97%の資産価値が消失したことになります。

さらに深刻なのは、2023年時点での実質収益構造です:

  • 基本スニーカーで1日約8GST収益

  • 修理コスト約3GST

  • 実質収益約5GST(約0.06ドル、日本円で約9円)

つまり、1日30分歩いて得られる収益が約9円。時給換算すると18円という、もはや副収入としても成立しない水準まで落ち込みました。

ユーザー離脱の実態

価格暴落と歩調を合わせるように、ユーザーも大量に離脱しました。

MAU(月間アクティブユーザー)の推移

  • 2022年5月(ピーク):約70万人

  • 2024年4月:3.5万人未満

  • 減少率:95%以上

Discordコミュニティのアクティブ率も激減し、かつて40%を占めていた日本人ユーザーの多くが沈黙しました。皆さん生きてますか?残存ユーザーの属性も大きく変化し、投機目的から健康維持目的のユーザーが中心になりました。

この数字を見る限り、STEPNのM2Eモデルは完全に破綻したと言わざるを得ません。

でも思うのですが、それでも健康目的で歩き続ける、使い続ける人がいる。それがM2Eの本当の姿だと思うのです。


STEPNから学ぶ投資判断の原則

高利回り案件の見極め方

STEPNの経験から、僕たちが学ぶべき投資判断の原則をまとめてみます。

まず、「ニューヨークの靴磨きの少年」の教訓です。これは1929年の大恐慌前に、靴磨きの少年が株の銘柄について話し始めたのを聞いた投資家ジョセフ・ケネディが、即座に株を売却して大暴落を回避したという有名な逸話です。

STEPNの場合、まさに「やりすぎ都市伝説」で一般層にまで広がった時点が、その「靴磨きの少年」の瞬間だったんですね。暗号通貨に興味のない、今まで触ったこともないような、まったく業界に関係ない人たちまで騒ぎ始めたら、それは利確のタイミング。テレビ番組にまで取り上げられたら、終焉の証拠なんですよね。

次に、僕が長年の投資案件分析で培った「高利回り案件の危険シグナル」をチェックしましょう:

年12%以上は「概ね詐欺」の法則
一般的に、年利12%以上を安定的に出せる投資案件は、極めて限定的です。世界最高レベルの投資家でも、長期的に年15-20%のリターンを維持するのは困難とされています。STEPNの年1000%というROIは、明らかに異常でした。

少額スタート+解約困難の組み合わせ
STEPNの場合、最低0.5SOL(約5,000円)から始められるという参入しやすさがありました。しかし、一度始めると「せっかく買ったスニーカーを無駄にしたくない」「明日はもっと稼げるかも」という心理により、なかなか撤退できなくなります。

複雑なゲーム性による本質の隠蔽
エネルギーシステム、修理費用、レベルアップ、Gemシステムなど、STEPNの仕組みは非常に複雑でした。この複雑さが、楽しさでもあり、離脱のタイミングをわかりにくくしていた要因でもあると思います。

Web3プロジェクトのデューデリジェンス

ブロックチェーン案件特有の評価ポイントも整理しておきましょう。

トークノミクスの持続可能性チェック

  • トークンの供給量は有限か無限か?

  • トークンの消費用途は実需に基づいているか?

  • 新規参入者に依存しない収益構造になっているか?

  • 運営の収益源は明確で透明性があるか?

STEPNの場合、GSTの無制限発行vs限定的消費用途という根本的な設計欠陥がありました。この時点で、長期的な持続可能性に疑問を持つべきでした。

熱狂している間は、誰も耳を貸しませんけれどね。

コミュニティの健全性評価

  • 批判的な意見も受け入れる開放的なコミュニティか?

  • 盲目的な信者ばかりではないか?

  • 運営からの情報開示は十分か?

STEPNのDiscordコミュニティは初期の頃は活発でしたが、価格下落に伴って静かになっていきました。一般的には不満の矛先は運営に向くのですが、STEPNの場合は運営は手数料しか取っていないとなっていて(決してそんなはずもないと思いますが)、価格の下落は仕方がないという見方が占めていました。

技術的裏付けの検証方法
これは僕の2016年のGPUマイニング事業経験から学んだことですが、技術的な説明があまりにもマーケティング寄りの場合は要注意です。

真に革新的な技術なら、その価値は技術者コミュニティで先に認識されるはずです。一般向けの派手な宣伝から始まるプロジェクトは、技術力よりもマーケティング力に依存している可能性が高いんです。

インフルエンサーが入って周知が進むと一気にバブルになる傾向があるので、むしろその時点で警戒すべきなんですよね。


STEPN GOと再起への道のり──第二章は可能か

新アプリ「STEPN GO」の戦略分析

2024年5月、STEPNチームは新アプリ「STEPN GO」を発表しました。果たしてこの「第二章」は成功するのでしょうか?

主な改善点

  • GGT(STEPN GO Token)導入による経済設計の見直し

  • Haus System(家族・友人への貸出機能)によるソーシャル化

  • Web2ユーザー1,000万人獲得という野心的な目標

  • 企業連携(Adidas、Mastercard等)の戦略的活用

確かに、過去の失敗から学んだ改善が見られます。特に、Web2ユーザーの大量獲得を目指すアプローチは現実的だと思います。

しかし、根本的な課題は残ったままです。新しいトークンGGTの経済設計が、従来のGSTと本質的にどう違うのか?新規参入者依存の構造は改善されたのでしょうか?

企業連携については評価できますね。Adidasとの協業やMastercardによるGMT Pay導入など、Web3をWeb2の大手企業に浸透させる取り組みは意義があります。

ただし、経験上、一度信頼を失ったプロジェクトが復活するのは極めて困難だと思います。特に、多くの日本人ユーザーが大きな損失を被った今、同じチームによる新プロジェクトに再び投資する人がどれだけいるでしょうか?

現在は昔からの一部の熱狂的なWeb3信者、そして散歩好きやランニング好きの健康志向の人たちでユーザーが支えられています。いや、これこそがM2Eの健全な姿なのかもしれません。

M2E市場の今後と競合状況

STEPN以降のM2E市場を見ると、明らかに方向性が変わってきています。

競合プロジェクトの差別化戦略

  • Genopets:無料プレイ可能なRPG+M2Eモデル

  • Dotmoovs:AI審判機能付きで走る必要がない動画アップロード式

  • WIRTUAL:チャレンジ参加型でゲーミフィケーション強化

これらのプロジェクトは、STEPNの課題(高い参入障壁、持続不可能な経済設計)を解決する要素を取り入れています。特に無料プレイモデルの台頭は注目すべきトレンドですね。

市場全体としては、投機要素の縮小と実用価値の重視という健全な方向にシフトしています。「稼ぐため」ではなく「健康管理の一環として」「ゲームとして楽しむため」という動機が主流になりつつあります。

Web3フィットネス分野の長期展望を考えると、STEPNが果たした「Web3への入り口」という役割は評価できるポイントです。多くの人がSTEPNを通じてブロックチェーン技術に初めて触れたのは事実ですから。

今後成功するプロジェクトは、投機的な「稼ぐ」要素よりも、継続可能な価値提供に重点を置く必要があるでしょう。


まとめ:Web3の未来への示唆

STEPNの栄光と挫折から、僕たちは多くのことを学びました。

まず、Web3技術の革新性と可能性は確実に存在します。現実世界の活動をブロックチェーン上で価値化するというコンセプト自体は素晴らしいものでした。GPS技術とトークンエコノミーの融合、Web2ライクなUX/UIの実現、大量のWeb3初心者の獲得など、STEPNが達成した功績は決して小さくありません。

しかし同時に、持続可能性を欠いた経済設計の危険性も浮き彫りになりました。新規参入者依存のポンジスキーム的構造、異常な高利回りの追求。これらは、今後のWeb3プロジェクトが絶対に避けるべき要素です。

投機バブルから実用価値への健全な移行が、Web3業界全体の課題だと思います。「稼げる」から「価値がある」へ、「短期的な利益」から「長期的な持続可能性」へ。この転換が成功すれば、Web3は真に社会に根ざした技術になるでしょう。

透明性と持続可能性の重要性も再認識しました。運営の収益構造、トークンの経済設計、リスクの説明。これらすべてについて、プロジェクト側は誠実で透明な情報開示を行う必要があります。まだまだWeb3は実証実験段階です。

規制整備の必要性も痛感しています。現在のWeb3業界は、あまりにも投資者保護が不十分です。特にインフルエンサーによる推奨については、明確な利害関係の開示義務が必要でしょう。

次世代Web3サービスが満たすべき条件を整理すると:

  1. 新規参入者に依存しない持続可能な収益構造

  2. 実用価値に基づいたトークンエコノミー

  3. 透明で理解しやすい経済設計

  4. 適切なリスク説明と投資者保護

  5. 技術的裏付けのある革新性

僕自身、12年間の暗号資産業界体験を通じて、「ビットコインこそ元祖にして至高」という長期保有哲学を持っています。短期的な投機ではなく、真の価値創造に焦点を当てたプロジェクトにこそ、未来があると信じています。

そう言えば、JDB銀行でもビットコインの積立ができるようになったそうです。(蛇足)

STEPNは確かに挫折しました。しかし、その挫折から学ぶことで、Web3業界全体がより健全で持続可能な方向に進化できるはずです。パチンコ型ビジネスモデルからの脱却こそが、Web3の真の普及につながるのではないでしょうか。

今回の話、読んでみていかがでしたか?

ぜひ、みなさんが現在取り組まれている◯2E系のアプリがあったら教えて下さい。

SNPTという写真バトル系のSnap to Earnアプリは教えてもらいました。コメントもお待ちしております。

STEPNのようなプロジェクトに再び遭遇した時、この記事のことを思い出していただければ幸いです。健全なブロックチェーン生活のために——。

それではまた。


記事メタ情報

  • 文字数: 約18,500文字

  • 読了時間: 約46分

  • キーワード: STEPN、M2E、Move to Earn、ポンジスキーム、Web3、GameFi、NFT、暗号資産投資

  • 適用Style: S0_Sakashi_B級.md

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Takahiro Sakashita チップは新しいノートを買うために使わせていただきます。新しい情報を仕入れて、コンテンツをますます充実させていきますね!