黒木龍世「Only 7days Backpacker in 袋井」(0日目)
Only 7days Backpacker in 袋井
いよいよ、静岡県袋井への旅が始まります。
MAW2025のルールでは1日ごとの滞在noteを作成することになっていますが、私は旅が始まる前に、この「0日目」のnoteを書くことにしました。なぜなら、今回の滞在を「ワークインプログレス(Work in Progress)」として捉え、制作過程そのものを公開していきたいと考えているからです。
1.今回限りの景色を形にする
今回、出会えるであろう人や風景、生き物、食べ物たち。
次回、会えるのだろうか。
そして、次回は、あるのだろうか。
きっと人生はそんなにうまくはいかない。
いつか、きっと…が、そのままになってしまう可能性もある。
そして、今回見える景色は、今回限りのもの。
その景色をただ通り過ぎてしまうのは、もったいない。そう感じた私は、今回の経験を、より輪郭を強く持った形にしたいと思い、このアートワークを始めることにしました。
袋井という街での滞在で、多くのものを自分のバックパックの中に集めていきたい。そして、その集めたものを形にする作業を公開し、次回こそ、袋井での発表形態に繋げたいという思いでいっぱいです。
アーカイブとして残るのは、MAWだからこそ!
2.東海道の「どまんなか」で、物語が交差する

今では比べられないほど、移動が困難だった江戸時代。当時の人々は、伝え聞いたり、絵巻になった物語に想像を膨らませました。
いつか、この場所に行ってみたい。
いつか、この食べ物を食べてみたい。
いつか、この人に会いたい。
今、私たちが普通にできることは、当時の人たちの「夢」だったかもしれません。
十返舎一九の「東海道中膝栗毛」に登場する「弥次さん喜多さん」の物語は、当時の日本に旅ブームを巻き起こしました。東海道五十三次を巡る物語は、人々の熱狂を生みました。
その53の宿場町のちょうど折り返し地点である、27番目の宿場町が今回の「袋井」なのです。江戸から数えても、京から数えても27番目。東海道の「どまんなか」。
もしかしたら、ここ「袋井」では、それぞれの物語がより交差する地点だったのかもしれない。日本だけではなく、海外に渡っても旅をしながら制作をし続けている私にとって、とても親和性の高い場所です。
3.また来れるキッカケを作るために

また来れるか分からない。だからこそ、また来れるキッカケを作る。
そのために、今回のMAW2025という機会を、自分なりのアートワークを柱として、中心として、始めたいと思います。
その土地に住んでいない、この先その土地に住む可能性はあれど確約はされていない。その時ただ一瞬通り過ぎるだけのアーティストができることは何だろうか。その問いへの答えを、この7日間で探したいと思っています。
用意したのは、必要最低限のものだけ。
7日後、私のバックの中には、何が詰まっているのだろうか?
それは、この旅が終わる頃に、皆さんと一緒に確かめたいと思います。
リアルタイムな更新、リアルタイムな出会い。
1日目からの記録を、どうぞお楽しみに。
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黒木龍世 Kuroki Ryusei
俳優、アーティスト、リサーチャー、 「曖昧模糊」主宰
2010年より俳優として本格的に活動を開始。渋谷・コクーン歌舞伎、信州まつもと大歌舞伎「佐倉義民傳」など伝統芸能から現代演劇・イベントまで多数出演。萩本欽一の番組に合格し、テレビドラマ(TBS「逃げるは恥だが役に立つ」「下町ロケット」「ナンバMG5」「刑事7人」「ドクターX~外科医・大門未知子~」等)、映画(「TELL ME ~hideと見た景色~」「乱暴者の世界」他)、CMや地域映像作品まで幅広いフィールドで経験を重ねる。2021年より「曖昧模糊」主宰として、“違いは豊かさ”“誰もが隣人”を理念に掲げ、地域住民や多様な背景の人々と協働。聞き取りリサーチや地域住民参加型演劇、展示を各地で展開し、多世代・多文化・多分野をつなぐアートプロジェクトを推進。
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