1920年代のダイムラーとポルシェ924

サービスエリアのダイナーの窓際の席、濃い群青に染まっていく世界、高速を行き交う車のテールランプ。サラミと、自分の血を小瓶から少し掛けたトマトサンドイッチを、少年の小さな口が少しずつ食べるのを見ながら、男は、車庫の中で埃まみれで廃れていた1920年代のダイムラーとポルシェ924、その中の骨片が誰のものなのかは聞かなかった。ただ、アメリカと日本に行ってみたいという少年らしい希望(自分よりおそらく歳を重ねた者を少年と言っていいのかは分からないが)を叶えることができるのか考えるともなく考えていた。


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