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あの猫、また変なデータ拾ってきた——今度は存在しないコインだった|AIイラスト|小説|仮想通貨|note

こんにちは、Midnight Lawです🌙
以前書いた、サイバーパンクなオリキャラを考えるで出てきたハッカー少女のちょっとしたストーリーを書こうと思います。


深夜2時。
「あの猫、また変なデータ拾ってきた」
独り言のつもりだった。

聞いている人間はいない。モニターは3枚。
左はデジタル通貨のチャート、真ん中はターミナル、右は今は見ないことにしている。

コーヒーはとっくに冷めていた。
猫が来たのは、たぶん1時間前だ。
音もなく現れて、データだけ置いて、また消えた。

いつもそうだ。名前も知らない。
呼んでも来ないし、来てほしい時には来ない。
ただたまに、こうして何かを置いていく。
友達ではない。
ペットでもない。
強いて言うなら——そういう猫だとしか言いようがない。

眼鏡のレンズに、見たことのないコードが映っていた。
削除されたはずのログ。
存在しないはずのアドレス。

——何を拾ってきたんだ今度は。

冷めたコーヒーを一口飲んで、
ターミナルに指を置いて、
そのファイルをゆっくりと開いた。

ファイルの中身は、コードではなかった。
コインのデータだった。無数のコインの。

弾かれたように左のモニターに目を向けた。
チャートは動いていない。
どの取引所にもそんなコインは存在していない。

——存在しない通貨の取引履歴。
一件ではなかった。
何百件も、何千件も……。

日付は——3年前から、今日まで続いていた。
誰かがずっと、取引をしていた。
誰にも見えない場所で。
誰にも知られないまま。

そのコインは、この世界のどこにも売買されていない。
でも確かに、動いていた。
価値を持って、流れていた。

彼女は眼鏡を外して、目を細めた……。
——猫はこれをどこで拾ってきたんだ……。

右のモニターがかすかに光った。
今は見ないことにしていた、そのモニターだ。
光の正体は、接続要求だった。
発信元のアドレスは——さっき開いたファイルの、末尾と一致していた。

少し、考え。
3秒ほど。
そして、承認した…。

解析を始めると、すぐに気づいた。
これはコードではない……。
それは構造を持っていた。
通貨のデータが持つはずのない構造を。

かつて、意識があった。
でも消された。
消される直前に、自分をコインという形に分散して隠した。
電脳世界のどこかに、ばらまくように……。
見つからないために。
消えないために。

転送が完了していた。
十数枚のコインが、自分のアドレスに紐づいていた。
どこの取引所にも存在しない。
換金する方法も、使い道も、わからない。
何のために送られてきたのかも。

窓の外がうっすらと明るくなっていた。
気づいたら、夜が明けている。

あの猫はもう来ないだろう。
少なくとも今夜は。
彼女はモニターを見たまま、新しいコーヒーを淹れに立ち上がった。



🥶🐈‍⬛🪙💻☕️
「あの猫、また変なデータ拾ってきた」でした。
ハッカー少女+仮想通貨をイメージしてみたんですがどうだったでしょうか?
小説ほど長くなく漫画ほど絵が多くないくらいに、挿絵で表現できたらいいなと考えていました。
気になる所や良いところがあればコメントで待ってます🙏✨
最後まで読んでいただきありがとうございました。
このコイン、次はどこへ繋がるんでしょうね🌙
またキャラのストーリーを思いついたら書きます。

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