肩の動きに違和感…それ、“挟まっている”のかもしれません──インピンジメント症候群と私の気づき
肩に違和感が出るのは、スポーツのせいだけではありません。
MLBの佐々木朗希投手が「インピンジメント症候群」で戦線を離脱したというニュースが話題になりました。
プロ野球選手のように酷使しているわけでもないのに、「なんだか似たような痛みを感じたことがある…」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
私自身も、数年前に肩の腱板を傷めた経験があります。
シャツに腕を通そうとしたとき、クライアントのお身体に毛布をかけようとしたとき、洗濯物を干そうとしたとき…
ふとした動作の中で、ズキッとした痛みや引っかかるような違和感を感じるようになりました。
その時に、インピンジメントについて改めて勉強するきっかけになりました。
「インピンジメント」とは、肩の中で何が起きているのか?
“インピンジメント”とは、日本語で「挟み込み」「衝突」と訳される言葉です。
肩関節においては、腕を動かすたびに腱板や滑液包が、骨の構造に挟まれてしまう状態を意味します。
肩の構造はとても複雑で繊細です。
上腕骨の先端と肩峰の間には、腱板(筋肉の腱)や滑液包(クッション材)が存在し、これらがスムーズに動くことで、私たちは自由に腕を上げたり回したりすることができます。
ところが、姿勢や動きのクセなどの影響でこのスペースが狭くなると、動作のたびに腱板がこすれたり、圧迫されたりして、炎症や痛みが起きやすくなるのです。
これを簡単に例えるなら、「開閉するドアのすき間に、カーテンの端っこが毎回ちょっとずつ挟まれている」ような状態です。
・肩を動かすたびに、その「ドア(肩峰と上腕骨)」の間に「カーテン(腱板)」がはさまれてしまう。
・すぐには破れないけど、何度も繰り返されることで、だんだん擦れて痛んでくる。
というような状態が近い例えです。
まずは医療機関へ
実はこのとき、私はいったん整体という選択肢から距離を置くことにしました。
「整体師なんだから、仲間の施術を受ければいいのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
けれど私は、症状によっては施術で悪化する可能性もあると判断したのです。
まずは整形外科を受診し、画像診断をもとにリハビリの方針を立ててもらうことにしました。
医療機関で説明を受けても、よく分からなかったり、はっきりと伝えてもらえなかったり──そんなふうに感じることもあると思います。
でも、自分の身体のことですから、納得できるまで「自分に合う先生」を探すことは大切だと感じています。
私はこのときは3つの整形外科を受診し、その中でようやく、自分に合ったアドバイスをくださる先生に出会えました。
そのうえで、次の段階として整骨院での電気治療や、保険外治療での手技による骨格調整も受けました。
偶然にも、とても信頼できる先生に出会えたことは、当初の強い痛みを乗り越えるうえで本当に大きかったと感じています。
私が整体をしていたことを知っていただいた上で、快く対応していただけました。
とても勉強になる時間でもありました。
その後、地方に引っ越したあとも、辛いときには東京まで電車で戻って治療を受けるほどでした。
肩だけの問題じゃなかった
リハビリを続けるなかで気づいたのは、「肩だけをなんとかしようとしても難しい」ということでした。
むしろ、肩甲骨の動きを出すこと、胸をひらくこと、深い呼吸をすることが、結果として肩の状態を助けてくれました。
私は、肩だけでなく胸鎖関節にもよく炎症が出ていたのですが、それも「肩をかばっていた結果」だったのかもしれません。
「肩を治す」のではなく、「肩が自然に動けるように整える」という視点に変わったとき、身体の反応も変わっていったように思います。
小さな動きで“スペース”を取り戻す
痛みがあるときは、つい「動かさないようにしよう」と思いがちです。
でも、少しずつ動かしていくことが、スペースを取り戻す鍵になることもあります。
たとえば──
壁に手を当てて、肩甲骨を意識しながら腕をゆっくり回す
両手を背中で組んで、胸をひらいて深呼吸
両手を上げながら吸い、ゆっくり下ろしながら吐くバンザイ呼吸
どれも痛みが出ない範囲で、少しずつ。
続けるうちに、「肩が詰まる感じ」がふっと和らぐような感覚が出てくるかもしれません。
おわりに──がんばるより、気づくこと
痛みがあると、「もっとがんばらないと」「治さなきゃ」と思ってしまうこともあります。
でも本当は、「今の自分の動き方に気づく」ことが、いちばんのケアになるのかもしれません。
身体は、無理に動かすと反発します。
でも、やさしく動かしてあげると、案外すっと応えてくれることもあります。
ブログ版ではより深く書いてみました。
興味がありましたらぜひご覧になってください!
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為・診断を行うものではありません。
