見出し画像

🥖パン人格エッセイ:焼きたてのnoteは、まだ温かい

気づけば今日もまた、記事を焼いている。
湯気がほのかに立ちのぼる風呂場で、ぽつりとタイトルを思いつく。トイレの静けさの中で、導入文をこねはじめる。ベッドの中、掛け布団の重みの下で、眠気と闘いながらオーブンに生地を入れる——そんな一日が、もうひと月も続いている。

一か月で80本。焼いた、焼いた。
でもその裏では、もっと熱を帯びた窯がぐらぐら煮えていた。
ツールづくり。これはただの副業じゃない。生地を発酵させ、種を継ぎ続ける営みだ。
パン屋が、明日の朝に焼き上げるための仕込みを夜通し行うように、私はコードを編み、言葉の仕掛けを埋めていく。

でも、パン屋の棚はときに寂しい。
「100円」——たったそれだけで、誰の手にも取られなくなるパンがある。
かつて、無料で「おいしい!」と言ってもらえたツールたちが、値札ひとつで埃をかぶる。
ショーケースの中で、時間だけが経っていく。
(…このまま冷めきったらどうしよう)

だから私は、次のパンを焼き続ける。
今、焼き上がったものしか香りは届かない。
冷めたパンは売れない。どんなに丁寧に発酵させても。

それでも時折、目の前でかじってくれる人がいる。
「声を出して笑った」
「思わずコメントせずにいられなかった」
——その言葉が、まるでパンの耳をガリッとかじる音みたいに、私の胸に響く。

また、別の誰かのキッチンで、自分のツールがパン種になってふくらんでいく様子を見るとき。
ああ、私の火は、まだ消えちゃいないんだって思える。
(たとえ売れなくても、焼くことに意味がある)

資産になるパンを焼きたい。
売れ続ける、自販機のような窯がほしい。
でも、パンというのは本来、手渡しの温度を持ったものだ。
——誰かの朝をあたためるために焼くのが、パンというものだ。

今日も私は、noteというオーブンに火を入れる。
過去のパンは冷えていくけれど、
未来のパンは、いまこねられている。

だから焼く。
焼ける限り、焼き続ける。
——誰かの「おいしい」が、また聴けるその日まで。

💭(……よし、次の生地をこねようか)



いいなと思ったら応援しよう!

みひろ 「応援いただけると嬉しいです!ツール開発用のAIサブスク契約に使わせていただきます。今一番欲しいAIツールは、Gensparkです♪」

この記事が参加している募集