【日記】次男からのエール「情けないでね」
今日は長男の居場所で『クッキー作り』があった。このようなイベントがある時はまだ私の付き添いが必要だ。付き添い歴5年目にもなれば、『クッキー』なんて可愛い響きにも何にもときめかなくなってしまった。長男を先に居場所に降ろし、私は近くの駐車場に車を停めに行った。
車から降りられない。長男が待っている、行かなくちゃ。でも、降りられない。そんな葛藤を繰り返しなんとか居場所に向かう。
しかし、長男は全くクッキー作りに参加しようとしない。以前ならイラついたが、もう慣れた。やることがない私はまるで総監督のように、子どもたちが楽しそうにクッキー作りしている間を見て回る。長男がクッキー作りを始めたのは1時間後のことだった。
付き添いと送迎は本当に疲れる。体はほとんど動かしていないから、気持ちの問題だ。精神的な疲れは、私の表情筋をどんどん衰えさせる。私は隙あらば表情筋を鍛えるべく変顔をしている。それは車の運転中でもだ。すれ違う車なんて二度と会わないのだから見られたとしてもへっちゃらだ。
帰宅して何もかも放り出し眠る。最近は本当に調子が出ない。季節の変わり目?揺らいじゃってるせい?寝不足?長男が不登校だという現実だけでもうかなりのストレスを抱えている。私は泥のように眠った。寝ても寝てもまだまだ眠れそう。
お風呂の時、次男が私の顔をじっと見つめ「お母さん、目の下に何かできてる」と心配そうに言った。しかし、鏡を見ても特に何も見当たらない。次男が「これ」と言って私の目の下を指差した。
──たるみだった。
次男が井上陽水の『少年時代』を歌う。きっと学校で歌っているのだろう。何だろう、聞いていると慰められている気になる。
歌詞に出てくる『風あざみ』ってなに?と次男が聞いてくる。ハテ?なんだろう。調べてみると、陽水さんが作り出した造語であると知る。素敵だ。
疲れ果てて何も作る気がしないので、夜ご飯は作りおきのカレーだ。
子どもと夫の分しかないので、私はパスタ。『青の洞窟』のソースでいただく。
思いの外カレーが少なくて夫の分が足りないことが判明する。ソースも1人分しかない。どうしよう。私が泥のように寝ている最中も、夫は一生懸命家族のために働いているというのに。
夫に連絡すると、「自分でパスタ作るから大丈夫」と返事が来た。
なんか、ごめん。『青の洞窟』とか、ちょっといいソースで自分だけ食べちゃって──ごめん。
今日も今日とて早く寝てほしい。長男はクッキー作りで疲れたのかさっさと寝室へ行ってしまった。次男を見送っていると、振り向き「お母さん、情けないでね」と言う。次男による造語である。きっと、疲れ果てている母の姿を見てエールを送っているんだろう、と解釈する。そして、また最後に振り向き「目の下・・・なんだっけ?」と聞いてくる。
「たるみ・・だね」
「たるみかぁー!お母さん、たるみ、お大事にね。情けないでね」
そう言葉を残し、次男は寝室へと消えて行った。
私は決意する。
──もっと表情筋を鍛えよう。
