このデザイン、アメリカでどう見える?──国境を越える、ふたりの作品
路地裏デザイナーMotto氏と、息子の描く世界。
それが今、国境を越えようとしている。
目指すは、ロサンゼルスとニューヨーク。
***
Motto氏と長男Yotaのデザインが、とある海外企画の審査にパスした。
ッシャーーーーーー!
「Yotaくん!審査にパスしたよ!!!!」
「へー、そうなんだ」
ゲームに夢中なYotaは、そんなテンションぶち上がっている母を見ようともしない。
チッ
なにこの温度差。
ロサンゼルス2ヶ所、ニューヨーク1ヶ所の、合計3会場で作品を展示し、
現地のお客さんに投票してもらうというこの企画。
私は迷わず挑戦することにした。
嬉しすぎる。
だって、2人のデザインを海外の人に見てもらえるんだから!
さっそくデザイン選びに取りかかる。
──相手はアメリカだ。
どんなデザインが、彼らの心を捉えるだろう......。
ロサンゼルスに住む親友にアドバイスをもらった。
『アメリカはとにかく広い。
エリアによって、人種、金銭感覚、目指している幸せ、価値観、政治的思想まで全く違う。
アメリカと大きくくくるより、エリアごとに考えた方がいい──戦略的に』
なるほど。
AIの力を借りて、3ヶ所の会場の特徴を調べ、
Motto氏とYotaのデザインを選んでいく。
特徴がわかりやすいので、割とすぐに絞れた。
Motto氏に関しては、あのデザインしかないだろう。
>ロサンゼルス
ロサンゼルスには、性格の違う2つの会場があった。
ひとつは、作品をじっくり見て評価する場所。
もうひとつは、暮らしの中でアートを選ぶ、アットホームな空間。
同じ“ロサンゼルス”でも、見られ方はまったく違う。
①アートをじっくり見る会場
ここでは、ぱっと見のわかりやすさよりも、
“見ているうちに何かが残るかどうか”が大事になる。
すぐにはわからないけど、見てるうちにじわっとくる感じ。
そこから物語生まれるような。
長く見られる前提で、
ふたりの作品を選んだ。
Motto

Yota

②アットホームな会場
家族連れが多く、気取らない空気。
暮らしの延長線上で、「これ、いいね」と選ばれていく場所。
ここで求められるのは、
毎日の中に、すっと入ってくる感じ。
部屋に飾ったとき、なじむかどうか。
そんな視点で、作品を選んだ。
Motto

Yota

ロサンゼルスは、Yotaは同じデザインで挑むことした。
Motto氏は、1つを“路地裏LA編”として、特別に色をつけた。
>ニューヨーク
前衛的で、尖った芸術を好む人が多いという。
デザイン性やコンセプトに敏感で、
“わかりやすさ”よりも“引っかかり”が残る作品が好まれる。
AIはこう言った。
「考えさせられる不親切さ」
──これ、最高。気に入った。
説明しすぎないこと。
一度では理解できないこと。
でも、なぜか気になること。
この場所に出すなら、そういう作品だ。
その基準で、ふたりのデザインを選んだ。
Motto

Yota

ニューヨークは、モノクロで勝負だ。
ドキドキしながら、データを送る。
「LAとNYの提出期限はいつだっけ?」
会話がちょっと、かっこいい。
***
目的は結果を残すことでも、評価されることでもない。
Motto氏の路地裏デザインと、Yotaの描く世界が、
海外の人の目に触れ、日本の文脈抜きで、
どう受け取られるか知りたい。
「これは何だ?」と、立ち止まってくれるだろうか。
「なんのはなしですか」
この言葉が、海外の人の心に引っかかってくれるだろうか。
いよいよ来月から投票が始まる。
4月がロサンゼルス、5月がニューヨークだ。
上位に選ばれれば、半年間現地でグッズ化されるらしい。
路地裏Tシャツを着てるニューヨーカーが、
マンハッタンの街を歩いている未来も夢じゃない。
──「What am I talking about?」と、つぶやきながら。
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