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AIに完璧を求めたら、ジャイアンが現れた日

〜Canvaすら使えない私と、AIの迷コンビ物語〜

プロローグ:Canvaのテンプレートすら使いこなせない女

私の名前は、みかん。特技は、どんなにおしゃれなテンプレートも、一瞬で「素人っぽく」変身させることです。ちなみに、Canva歴はまだ3ヶ月。だけど、その3ヶ月は、なかなかの修羅場でした。

例えば、Canvaでこんなに素敵なテンプレートを発見。 「よし、これでワークショップの告知を作ろう!」

Canva無料版でも使える素敵なテンプレート

ところが私が宣伝したいのは「アロマスプレー」じゃなくて「スマホ写真さんぽのワークショップ」。写真を差し替えて、文字を打ち直して…四苦八苦した結果がこれ。

キャッチコピーだけでも手書きのフォントにしたらオシャレになるかも、と考えた結果…

悪くはない。でも、どこか垢抜けない。テンプレート通りに配置したはずなのに、「どうしてこうなった?」感がにじみ出る。まるで、おしゃれなセレクトショップで買ったシンプルなTシャツを着てみたら、なぜか体操着にしか見えなかった日、みたいなやつです。

「もう私には無理なのかも...」 そんな時、私は運命の出会いを果たします。そう、AIという名の「希望の光」に。

第1章:AIレシピが私を絶望の底に突き落とした件

「AIに正しくお願いさえすれば、私でもプロ級の作品が作れるはず!」

そう信じた私は、GPT-4o miniに懇願しました。 「お願い!素人でもわかるデザインの手引書を書いて!」

(ちなみにこれが、この長い迷コンビ物語のきっかけとなった、全ての元凶…もとい、私がAIに送った「魔法のプロンプト」の全文です。読者の皆さんもこれを送るだけで物語を始められます、きっと。)

【お土産:冒険の始まりのプロンプト】 
AIさんへ

こんにちは。 「初心者向け!スマホ写真さんぽワークショップ」のお知らせの作り方について、相談に乗ってください。

【あなたへのお願い】 あなたは、デザインが苦手な初心者のために、絶対に挫折させない、とても親切な「デザインレシピ」を作るのが得意な先生です。プロ向けの難しい提案ではなく、この通りに真似するだけで完成する、究極にシンプルな手順書を最初から作成してください

【作りたいものに入れる情報】イベントタイトル:初心者向け!スマホ写真さんぽワークショップ
キャッチコピー:いつもの散歩が、宝探しに変わる。
開催日時:2025年8月5日(火) 午前10時〜12時
※雨天の場合は8月7日(木)に延期
集合場所:ふれあいコミュニティセンター 1階ロビー
参加費:500円(資料代・保険料込み)
持ち物:スマートフォン、歩きやすい靴、飲み物
申込方法:7月31日までに、コミュニティセンター窓口またはお電話(03-XXXX-XXXX)にてお申し込みください。
講師:写真家 Aoiさん


【具体的な依頼】 上記の情報を元に、「挫折させない!Canvaデザイン完全レシピ」というタイトルの、ステップバイステップの手順書を作成してください。以下の構成とルールを厳密に守って、一つの答えとしてまとめてください。

構成:ステップ1:下準備 (キャンバスの開き方、AIへの画像生成プロンプトの提供)
ステップ2:レシピ通りに、パーツを配置 (背景の整え方、テキスト配置用の具体的な表)
ステップ3:最後の仕上げ (簡単なエフェクトの指示)


ルール:選択肢は提示せず、やるべきことを一つに絞ってください。
フォント名、カラーコード、サイズの目安など、全ての情報を具体的に指定してください。
特にテキスト配置は、私がそのまま使えるように「表形式」でまとめてください。


以上です。最高のレシピを楽しみにしています!

わくわくどきどき

すると、AIは期待通り、実にプロフェッショナルで、こんなに素晴らしいレシピを返してくれました。

【AIが返してくれた「完璧なレシピ」】 挫折させない!Canvaデザイン完全レシピ

ステップ1:下準備 Canvaを開き、〔カスタムサイズ〕で A4 縦(210 mm×297 mm) を選択。 左メニュー[エレメンツ]→[テキストで画像を生成]をクリックし、以下のプロンプトを入力して背景画像を生成・配置します。
「明るい夏の散歩道をスマートフォンで撮影したような、柔らかい自然光の風景写真」

ステップ2:レシピ通りに、パーツを配置 背景画像をキャンバスいっぱいに拡大し、[位置]→[後ろへ]で最背面に固定。 左メニュー[要素]→[四角形]を選択し、キャンバス中央に幅90%×高さ70%の半透明ホワイトボックスを配置。透明度を 70% に設定。 以下の表のとおり、テキストを追加し、フォント・サイズ・色・位置を厳密に指定。

ステップ3:最後の仕上げ タイトルテキストを選び、ツールバーの[エフェクト]→[ドロップシャドウ]を適用 オフセットX:2 px / オフセットY:2 px / 透明度50% 背景ホワイトボックスを選び、[エフェクト]→[角を丸くする]で 半径10 px に設定。

わかりやすい!


ご丁寧にこんな表まで!

こんなに丁寧な指示書が来たんだから、もう安心! その通りにやればきっと出来上がる! そう思っていました。

しかし・・・

※開催日時が2個あるのはヒューマンエラーです。AIの指示ではありません

...どう見ても事故現場でした。 タイトルの配置も文字サイズもめちゃくちゃ。まるで「近所のコンビニへの行き方を教えて」とお願いしたら、革張りの豪華な『世界地図』を渡されて結局コンビニの場所が分からなかった、という状況でした。

第2章:AIとの噛み合わない珍問答

「なんかおかしい!なんとかして!(語彙力皆無)」 完成図を添付して雑に投げ返した私。AIの返事は 「表を挿入してラインを消すと、整って見えますよ!」

なるほどなるほど、それを早く言ってよ...と思いつつ試した結果:

びろーん


確かに整然としてる。でもなんか間延びしただけじゃない?

「間延びしてる気がする!もっとシュッとしたのが欲しいの!(相変わらず語彙力皆無)」
するとAI 「先ほどラインを消すと申しましたが、逆にオレンジのラインを引くとアクセントになって引き締まりますよ!」

...さっきと真逆のこと言ってない? でも言われた通りオレンジのラインを引いた結果...

おい、のび太!野球しようぜ!

なぜかそこにいないはずのジャイアンが見えるようになりました。 新しいバットの殴り具合を試されているのでしょうか…

第3章:AIの言うことを、全部信じるのをやめました

もう心は折れかけ。 「オレンジのライン、私的にはダサいと思うんだけど...もはや自分の感覚に自信がない。どう思う?」

半ば泣き言のような私の問いに、AIは少し考えてからこう言いました。 「心配いりませんよ。プロも使っているテクニックをご紹介します」

...今?今それなの? でもそこに書かれていたのは

  • 背景と文字の間に「ダークオーバーレイ」を置く

  • 左揃えでアイコンをセット

  • 思い切って白文字で高級感を演出

といった、いくつかの「武器」とともに書かれた新たな手引書でした。ただ 正直、手引書通りにやっても、やっぱりうまくいかない。でも、ふと気づいたんです。

この噛み合わない対話の中で、私はいつの間にかたくさんの武器を手に入れていた、と。 AIの指示通りにやっても失敗したけど、「なるほど、こんな効果があるのか」という実感だけは、確実に私の中に蓄積されていました。

「じゃあ、背景をちょっとだけ暗くして…文字を白にして…あ、ちょっといいかも!」 そんな小さな“よっしゃ”の積み重ねが、思っていたよりずっと、私に力をくれました。

そこで作戦変更。 AIの手引書を捨てて、AIが教えてくれた武器たちを、今度は私自身の感覚で組み合わせてみることに。 そして完成したのが、この作品です。

薄目で眺めるとよりいい感じに見えると思います

プロから見たら突込みどころ満載かもしれない。でも、Canvaのテンプレートをちょっと変えるだけだった頃の私に比べたら、格段に成長しました。 何より、私自身が「これだ!」と心から思える作品に、自分の力でたどり着くことができたのです。

エピローグ:伝説のチームにはなれなかったけど

AIは100点の答えをくれる魔法の杖ではありませんでした。 そう、私たちは「伝説のデザインチーム」にはなれなかった。

でも、「なんかちょっとジワジワ成長していく迷コンビ」には、なれたのかもしれません。 AIとの対話は、「次に何を学ぶべきか」という宿題と、たくさんの武器をくれる最高の冒険でした。

この、私の正直すぎる「絶望録」と、その先に見つけたささやかな「希望の光」が、あなたの肩の荷を、ほんの少しでも下ろすきっかけになれたら、それだけで、十分です。

いつかあなたも、「また君か、ジャイアン…」と、笑える日がきますように。

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