「優しすぎる介護士」がうつになるまで 〜 心を壊した理由と気づき 〜
・初めに
こんにちは、みかっぽーです。
私は大学を卒業後、介護士として2年間働き、3年目を迎えるタイミングで「うつ病」と診断されました。
今回は、“僕がうつになった理由”について、自分の経験をもとに考えてみたいと思います。
高齢化が進む今、介護職の需要はますます高まっています。
でも――一体どんな人たちが、その現場で働いているかを考えたことはありますか?
おそらく多くの人が、「優しそうな人」と思い浮かべるでしょう。
実際、介護士の多くは人当たりがよく、いつも笑顔で、親切で、優しい人たちです。
けれどそれは、“そうありたい”からではなく、
数えきれないほどの理不尽に耐えてきた末に、**「そうせざるを得なかった姿」**なのかもしれません。
・入社したあの頃は
介護士として働き始めた頃の私は、この仕事に強い誇りを持っていました。
「日本が抱える深刻な社会問題に向き合い、現場の人たちを支える仕事なんだ」
そう思うと、どんなことでもやれる気がして、毎日は学びの連続でした。
だからこそ、利用者さんには何でもしてあげたかった。
困っていることがあれば助けたいし、どんな小さなことでも力になりたいと思っていたんです。
でも、返ってきた言葉は違いました。
「何もしなくていい」
「自分でできるから放っておいて」
「あなたにされるほどボケてないよ」
——そんな心ない言葉ばかりでした。
言葉を受け取るたびに、「自分の関わり方が悪いんだ」と思うようになり、心の余裕はどんどん削られていきました。
さらに、研修を終えたばかりの頃。
夜勤専門の看護師から、こんな言葉を投げかけられました。
「仕事が遅い。もっと巻きでやれ。周りに迷惑をかけてるんだよ」
私は、利用者のために丁寧にやっていたつもりでした。
でもその一言で、積み上げていたものが一気に崩れたような気がしました。
今振り返れば、入社して数ヶ月。
仕事がうまくできなくて当たり前だったし、あの言葉も“激励”のつもりだったのかもしれません。
でも——当時の私には、そんなふうに考える余裕なんて、ひとかけらも残っていませんでした。
・芽生え始めた違和感
そうして働き続けるうちに、時間とともにミスは減り、
先輩たちからも少しずつ認められるようになっていきました。
半年が経つ頃には夜勤も経験し、1年後にはチーフ業務や施設内イベントの企画・運営を任されるまでに。
2年目に入ってからも、安定して仕事を続けていました。
できることが増えるたびに、「成長しているな」と実感できました。
その姿勢は利用者さんにも伝わって、感謝される場面も増え、
それがやがて、私の“やりがい”へと変わっていったのです。
けれど——
それでも、私の心は静かに蝕まれ続けていました。
仕事ができるようになったはずなのに、
気がつくと、こんなことを考えるようになっていました。
「会社に行きたくない」
「自分の代わりなんて、いくらでもいる」
「このまま、消えてしまいたい」
そんな思いを打ち消すように、
「こんなことを考える自分は甘えている」
「もっと頑張らないと、周りに迷惑をかけてしまう」
——そう言い聞かせるだけで、どうにか毎日をやり過ごしていました。
でも結局、心は持ちこたえられませんでした。
足取りの重いまま向かった病院で、私は医師から
**「うつ病です」**と診断されました。
・「うつ」と診断されて
私は今、こう思っています。
介護士だからこそ——誰よりも、自分に優しくしなければならなかったのだと。
人に尽くそうとしすぎたあまり、自分を疎かにしてしまった事が今の私を生み出した原因の一つなのではないかと思います。
介護士という仕事は、利用者のために、ご家族のために、
本当に「身も心も」削って働く仕事です。
でも、それでも限界は訪れます。
人のために自分の身を削ることは、決して当たり前なんかじゃない。
それを“当たり前”にしてしまう社会であってはならない。
私は、自分がうつ病になって、ようやくそれに気づきました。
今、仕事がつらい。しんどい。
そう感じているあなたへ。
——辞めていいんです。逃げていいんです。
今のあなたを守れるのは、他の誰でもない。
あなただけなんです。
壊れる前のあなたを、どうか。
あなた自身の手で、救ってあげてください。
