猫と焼き芋
朝、親子の黒猫さんが「毎度にゃ」と荷物を持って来てくれた。
この頃は暖かい朝も増えてきたのでお天気がいい日は窓の桟でニャルソック業務をしている僕、クレイ。
「ご苦労さんですにゃ」
僕は3階の窓から黒猫さんに挨拶する。
黒猫さんはいつも忙しい。
荷物を置いて風のように走り去ってしまってから暫く、母さんがダンボール箱を抱えて僕の部屋にやって来た。
なんだかとても嬉しそうな顔の母さん。
なになに、どうしたの?
「これね、トサルフ税のお返し芋なんだ」と、母さん。
「焼き芋って言ってすごく美味しいんだよ、レンジで熱くして食べるから猫さんは無理だと思うけど」
へぇーそうなの。
バリバリと音を立て箱が開けられると冷たい空気がわっと流れてきて僕は思わず顔を引っ込めた。
冷気を噴きながら現れたそれはなんだか硬そうで僕目線では美味しそうに見えない。
そのカチカチに凍った焼き芋を母さんは愛おしそうに箱から取り出すとダンボールだけを残していそいそと階段を降りて行った。
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黒猫さんやてぃーまーくくんが持って来てくれる荷物ってやつ。
たいていダンボール箱に入っていて その中身には興味はない僕だけど空になった箱は大好き。
僕は空になった焼き芋箱に危険が潜んでないかスンスンと匂いを嗅でみる。
・・嗅いだことのない不思議な匂い。
これは土の匂い?
甘い香りが僕を呼んでいる。
なんでかとても懐かしく感じる匂いだ。
僕は焼き芋箱にピョーンとダイブすると身体をゴロゴロ回転させて身体の匂いを箱に擦り付けた。
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ダンボール箱の中には猫が眠らずにいられない睡眠装置が仕込んであると僕は思う。
あと少しすると僕はぐっすり眠っている事だろう。
焼き芋という食べ物の香りを感じながら。

にわのともこさまのさつまいもねこ企画に参加させて頂きました。よろしくお願いします。
さつまいもではなく焼き芋なのが微妙な感じですが〜^^;
