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ムーンと松ぼっくりのお話🌙2~出会い~【大人の童話】『心が削れてしまったあなたへ。草原で眠るムーンの物語』


読んだ人が不思議な空間へ一緒に旅をして、なんとなくホッコリできるような物語(ショートストーリー)です。疲れを感じ、心を無にしたい方は是非、読んでみてください。

あくる日、ムーンは思い立ったように朝から森へ繰り出した。背中に背負い籠を背負って。かごは前に出会った旅人が松ぼっくりが売れたから、もう要らなくなったと、ムーンに譲り渡したものだった。松ぼっくりからは松ヤニがとれるから、頑張って集めて市場へ持ち込めば買い取ってもらえるかもしれない。

それが僅かばかりの対価だとしても、手にすることが出来たらありがたいこと。ムーンは対価を手にして、おじいさんとおばあさんにスープとバゲットのお礼がしたいと考えていた。

前回、見ず知らずのおじいさんとおばあさんからスープとバゲットを貰って、幸せな気持ちになり、嬉しくて切なくて涙を流しながらありがたくご相伴にあずかったムーン。今朝は元気に起きて、今から森へ向かうところ。今回はここからまたムーンの物語の始まりです。

半日以上、森の中を闇雲に松ぼっくりを探し回ったがムーンは全然、松ぼっくりを見つけることができなかった。才能がないのかな?いつもよく見かけるのにどうして今日は松ぼっくりがないんだろう。ブツブツ言いながら森のはずれに向かってトボトボと足を進めた。

すると空の雲の奥のほうから、可愛らしい小さな声が聞こえてきた。「ここは竹の山だから松ぼっくりはないんだよ。松ぼっくりは松の木の山に落ちてるよ」小さな声は2回ゆっくりと話した。

そうかそういうことか。ムーンは小さな声に頷きながら「わかった。ありがとう。山を間違えていたようだ。松の木の山へ行くとするよ」と答えた。「気をつけてね。いつもみてるよ。君は思い込むとずっとずっと同じことをいつも繰り返している。頑張って。」小さな声はやはりゆっくりと2回、そう返してきた。そしてそれっきり、その日は小さな声は聞こえなくなった。どれくらいぶりの会話だっただろう…。誰かと話したの。

ムーンは嬉しいソワソワした気持ちで足を進めた。不思議とすぐに松の木の山にたどり着いた。あれだけ森をグルグルしたことが嘘のよう。「あれ?さっきの道を戻っただけのように思ったけど。不思議なこともあるもんだな。」ムーンはポツリと呟き、せっせと松ぼっくりを拾い上げ、背負い籠を松ぼっくりでいっぱいにした。

山をおりるとバケットとスープのおじいさんにまたあった。「これをどうするんだい?」「これを売りたいのかい?」「市場へ行くのかい?」おじいさんは、挨拶もなしに矢継ぎ早に尋ねてきた。考えてる間なんてなくて、ムーンは「……う、うん。」とだけ返事した。返事をしたと表現するには、ちょっとおこがましい。ムーンはおじいさんの問いかけに対して、ただただ、頷いただけである。

おじいさんはムーンが腰を曲げて汗だくになって、やっとの思いで運んできた、松ぼっくりがいっぱいに入った背負い籠をしわしわの片手で軽々とひょいと奪うようにムーンから取り上げた。

「何をするんだよ!」とムーンが口を尖らせたと同時におじさんか「ロウソク2本と交換だ」と言った。「どうせ、君が市場へ出向いたところで交渉札のない君はこの松ぼっくりを売りさばくことは、出来ない。信じられないなら、市場へ行くがいい。自分で選ぶんだ。さあ、どうする?君はどうしたいんだい?」おじいさんはそう続けた。

ムーンはおじいさんにスープとバケットの恩も感じていたから余計に、この人が嘘を言っているようには聞こえなかった。「よし、ロウソク2本と交換だ!」ムーンは決心した。

おじいさんが言うにはムーンが採取した松ぼっくりは上等な松ヤニのとれる、いわゆる上質なものだったらしい。あの子が言ったように道をすすんだら、たどり着けたんだよな……。と小さな声の主を思い返した。いったい、あのこは誰なんだろう。どこから来たのかな?どうして話しかけてきたのかな?自分にしか聞こえなかったようだけど、どうしてかな?

草むらに寝そべり、そんなことを考えていたら眠くなってきた。今日は休もう。ムーンは松ぼっくり採取で疲れきったからだをクタッとさせて、目を瞑るとすぐに睡魔が夢の中へ誘っていった。おやすみなさい。
つづく。

お話の続きはムーンが眠りから覚めたらまた……👋´-

2話は、ムーンと松ぼっくりのお話🌙2~出会い~【大人の童話】『心が削れてしまったあなたへ。草原で眠るムーンの物語』でした。いかがでしたでしょうか?不思議な楽しい物語があなたの心に届いていると嬉しいです。1話も優しい世界観に溢れています。興味をお持ちの方は、1話も宜しければお立ち寄りいただけますと幸いです(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)


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