朝を待つ #01
朝が嫌いだった。
夜を惜しく思ってしまうから。
晴れの日が嫌いだった。
雨の日を憎く思ってしまうから。
人混みが嫌いだった。
孤独を淋しく思ってしまうから。
言葉が嫌いだった。
沈黙を虚しく思ってしまうから。
「恋」や「愛」なんて概念が無かったなら、きっと今頃の僕は素晴らしい人生を送っていたに違いない。
「失う」なんて事が無かったなら、きっと今頃の僕は素晴らしい人生を送っていたに違いない。
失わないように、傷つかないように、憶えていてもいいように。
そんな生き方をしなくて良いのだから。
僕は失わなければならない。傷つかなければいけない。忘れなければいけない。
身の丈に合わないものを欲しがった。
手を伸ばしてしまった。
届かないと、そう、悟ってしまった。
そこで僕は目が覚めた。
まだ携帯のアラームは鳴っていない。
7時30分に設定したはずだったんだけど。そう思って横になったまま、顔を部屋の壁の方に向ける。そこには4時を指す、青白い光のデジタル時計があった。
「まただ…」ぼそっと呟いた。
当然、音も反応も返ってはこない。
最近の僕は寝つきが悪く、すぐに目を覚ます。
二度寝などできるはずもなく、無駄な寝返りをうって、陽が昇るのを待つのが日課と化していた。
眠れないなら、早く朝になってくれ。そんな事を思った。
思う反面、
このまま朝なんか来なければ良いのに。そんな事も思った。
でも時間というのは意外にも、寝返りをうつだけで過ぎていく。
長さが合わないまま放置していたカーテンの下からは、少し光が漏れ始めていた。
朝が、来たらしい。
書き始めてみました。短いと感じるかもですが悪しからず。なんせ初心者なんで大目に見てくださいね。
なんとなく心の奥底にあるものを少しずつ吐き出していくつもりです。
好評があればまた載せます。
ささみ
