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長編SF小説『ロボットが見る夢 ~魂のインストール~』第十七.五章 ロボットが見る夢|次元ラボ

――気がつくと、彼は真っ白な空間に、ただ一人で立っていた。天も地も壁もない。無限に広がる、光だけが存在する静寂の世界。

 目の前には、どこまでも続く、ガラスのように透明な書架が並んでいる。書架に収められているのは、本ではない。一つ一つが星のように輝く、無数の記憶だ。そして、この宇宙図書館は、ただの記録の集合体ではなかった。閲覧者の思考そのものを読み取り、見るべき真実へと自らの構造を再構成する、生きたアルゴリズムそのものだったのだ。

 どこか遠くで、現実世界の嵐の音が夢の底まで響いてくる。視界の端で、空間の輪郭が僅かに揺らぎ、まるで静かな水面に、ありえないはずの景色が映り込んでいるかのように滲んだ。その揺らぎと、現実からのノイズに呼応し、空間の中心にある書架から一冊の、見覚えのある革張りの日記が静かに滑り出してきた。

 それは、一人の人間がその魂の全てを賭けて綴った、最後の記録。それがこの空間の真実であることを直感し、抗いがたい力に引かれるように、その日記へと手を伸ばした。意識は、日記の書き手の魂と、完全に同期していく――。

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ポストアポカリプスを舞台にした、思索的なタイムリープSF。一体のロボットが自らの魂と世界の真実を解き明かす、百年の旅路。AI、親子、頭脳戦といったテーマを織り交ぜた、9万文字を超える読み応えのある本格SF長編です。

人類滅亡後、一体のロボットが「心」に目覚める――。 これは、感情を知ってしまったアーカイブロボット「Echo77」が、自らの魂の正体と人類…

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