僕の坂道
「やっぱり、秋元康はすごい」
に、僕の中で決断に至った。
彼をヒットメーカーとしての才能に凄い!という人が大半だと思うが、僕から見て彼のスゴさは、
「区別できる目」
にあると思う。
僕は今、47歳である。
こないだまで読んでいた、みうらじゅんの本に
『オレは40歳で、もうオッサンなんだよ』
という一文から判断して、+7歳の僕は相当オッサンだ。僕という一人称も恥ずかしいくらい。そんな『僕』は最近、高齢化現象が進んでいたことに気づいた。
白髪だけだと思っていたら、それは外見の加齢であって、実は高齢化の波は至るところに顔を出していたのだ。
食材の買い出しでスーパーに行くと、かごを持った僕がまず向かうのは、箸休め的なおしんこコーナーである。若い頃は
「肉だけ食べられればサイコー!」
なんて思っていたが、あれから20年!自分が箸休めにお金を出す日が来るなんて……
もう今の僕は、玄米に納豆と箸休めがないと、食事した気持ちにならなくなっている。茶色い食べ物が愛おしい。
そしてあれほど
「セックス!ドラッグ!女!」
だった僕が、最近の女の子の顔の区別がつかなくなってきている。
若いころはギャルでも区別はついていた。あんなメイクも服装も似たり寄ったりのギャル相手に、
「君はナナちゃんだよね~」
なんて抜かしていたのに、秋元康がプロデュースする
『坂道シリーズ』
なんてみんなが同じに見える。
何人なのか?何人いたとて、僕には一人の女の子が複数人いるとしか思えない。
子供の頃コマーシャルでやっていた、イナバ物置の
『100人乗ってもだいじょ~ぶ』
を15秒間の間に本当に100人乗ってるか、血眼になりながら数えたもんだ。そんな僕がたった30名程度のグループごときに音を上げるとはな。
ウィキペディアで秋元康を調べたら68歳!
生前僕の母は、秋元がプロデュースするアイドルグループのことを、
『ちいちいぱっぱ』
と呼んでいた。
秋元とみうらじゅんは同じ68歳。
ちいちいぱっぱになりたくない僕は、迷わずみうらじゅんを選ぶ。
いや、風吹ジュンがいい!
いや、キャンドル・ジュンだ!
